ベネズエラの油田から化石発見
 オリノコ川(Río Orinoco)は、南アメリカ大陸で第三の大河である。長さはおよそ2,060kmで、流域面積はおよそ92万km2ある。

 ベネズエラ南部のブラジル国境に近いパリマ山地に源を発し、トリニダード島南部で大きな三角州をつくり大西洋に注ぐ。河川の約5分の4はベネズエラ領で、残りの5分の1はコロンビア領に属する。

 ベネズエラは複雑な地質学的構造を備えており、オリノコ川流域のオリノコ・ベルトに産出する超重質油は埋蔵量がサウジアラビアに匹敵し、ベネズエラ経済を支える重要な資源である。石油を含む地下の油層には、たくさんの太古の生物が化石となって「泳いで」いる。


 化石はオリノコ(Orinoco)川の北側の広域に集中している。車1台分ほどもある巨大アルマジロや、バスより大きなワニ、鋭いキバを持ったサーベルタイガー(剣歯虎)など・・・。

 南米の産油国ベネズエラの石油会社が調査を行っていた土壌から、およそ3億7000万年前~1万4000年前の化石が大量に見つかった。古生物学者にとっては豊富な石油資源に匹敵するほどの財宝だ。


 最古の人類の化石も期待
 発掘された標本1万2000点のほとんどは現在、ベネズエラ科学調査機関(Venezuelan Institute for Scientific Research)傘下の古生物学研究室に保管されている。アスカニア・リンコン(Ascania Rincon)室長が引き出しを開けると、2万5000年前の氷河期に生息した体重6トンの古代生物マストドンの大腿骨が姿を現し、骨にこびりついたタールから強い石油のにおいが立ち上った。

 リンコン室長はこれまでの発見に満足することなく、既に次の目標を定めている。この地域に、先史時代の人類が暮らしていた証拠となる人類の化石の発見だ。「近いところまで迫っていますよ。やりの穂先を発見しました」と語る。

 これまでに発掘された化石には他に、まるでイグアナのような見た目の羽毛のないニワトリや、全長3メートルのペリカン、1200万年前に地上で生活していた巨大なナマケモノなども含まれる。

 ただ、化石の分類には何年もかかる。1頭のサーベルタイガーがかつて生息していたという発見を突き止めるのに、専門家は4年の歳月を費やした。

 ベネズエラ科学調査機関は9月、新種の発見を発表する予定だ。リンコン室長は多くは明かさず、ただ誇らしげに「5000ピースのパズルを解くのに、手持ちが200ピースしかない場合を想像してみてください」と述べた。 (AFPBB News 2013年09月09日)


 グリプトドンとは何か?
 グリプトドン(Glyptodon)とは、新生代第四紀更新世に南アメリカ大陸で最も繁栄した異節上目(かつての貧歯目)被甲目の1属。現生アルマジロ(アルマジロ科)に近い。

 学名の意味は「彫刻された歯」で、和名も「彫歯獣(ちょうしじゅう)」と言う。多くの学名に用いられる「ドン(δων)」は歯を意味するギリシャ語である。

 グリプトドンの系統は早くも始新世に出現し、新生代を通じて生存した。初期のものは小型で、中新世のものでも全長1mから1.5m程度であったが、更新世に入ると巨大となり、3m以上の種も現われた。一般にグリプトドンとして知られるものはいずれも更新世の産である。一部は北アメリカの南部にも分布を広げた。

 全長は約3mと巨大で、背中には小さな骨の板が集まってできた甲羅のようなドーム状の装甲板を背負っていた。この装甲板にカメのように手足を引っ込めて身を守ったとみられている。初期のものは装甲板の骨の結合がゆるく、体をアルマジロのように丸めて防衛の体勢を取れたが、後期のものは装甲板の可動性が失われ、丸くなることはできなかった。尾の部分もリング状の骨製装甲板で覆われていた。歯は生涯を通じて伸び続けたと考えられている。

 同科に属するドエディクルスは全長4mと更に大きく、グリプトドンに比べて長い尾の先端には、中世の武器であるモーニングスターを思わせるトゲ付きの骨塊を持つ。捕食者に対してはこれを使って積極的な防衛手段をとっていたと考えられている。

 絶滅の原因背中の硬い甲羅を戦士の盾にするために人間に狩られたのが原因とする説もある。


 ナマケモノとは?
 ナマケモノ(樹懶)は、哺乳綱異節上目有毛目ナマケモノ亜目 (Folivora) の総称。ミユビナマケモノ科とフタユビナマケモノ科が現生し、他にいくつかの絶滅科がある。

 名前・身体そのゆっくりとした動作から「怠け者」という呼び名がついた。英語名の Sloth も同じく、怠惰、ものぐさを意味する。

 体長は約41-74センチメートル。四肢は長く、前肢のほうが後肢より長く発達している。長いかぎ爪を持ち、これを木の枝に引っ掛けてぶら下がっている。生態南アメリカ、中央アメリカの熱帯林に生息する。

 生涯のほとんどを樹にぶら下がって過ごす。食事や睡眠から交尾、出産までも樹にぶら下がったままで行う。主食は葉や新芽など。週に1回程度、樹上から降り、地上で排便、排尿を行う。

 16世紀にヨーロッパに初めて紹介された当初は、餌を全く摂らず、風から栄養を摂取する動物だと考えられていた。実際には1日に8gほどの植物を摂取している。

 外気に合わせて体温を変化させることにより代謝を抑えている。つまり、現生哺乳類では珍しい変温動物である。このことや、前述のように行動も遅いため基礎代謝量が非常に低く、ごく少量の食物摂取でも生命活動が可能となっている。

 なおよく似た生態・体重である、コアラは恒温動物で、日当たり摂食量は500g以上であり、桁違いに多い。祖先約200万年前から1万年前にかけての更新世にはメガテリウムという地上性のナマケモノが南アメリカに生息していた。体長5-6メートル、体重は約3トンにも及ぶ。(Wikipedia)


 サーベルタイガーとは?
 
サーベルタイガーは、日本名「剣歯虎」。漸新世後期から更新世にかけて栄えたネコ科に属する食肉獣の中で、上顎犬歯がサーベル状(長大だが厚みはあまりない)となったグループである。おそらく単系統であり、マカイロドゥス亜科 Machairodontinae として分類される。

 肩高は約1mから1.2m。独自に発達した上顎犬歯は20センチに及ぶ短刀状の牙となり、大型動物を専門に狩るための武器として使用したと考えられる。

 巨大な犬歯は雌による性選択により進化したものであり、これは一種の過適応、特殊化でありこれが原因で変動する環境への適応が出来なくなり、やがて絶滅したと考えられている(氷河期は剣歯虎が主に獲物にしていた大型動物の減少を招いた。一部はマンモスなど寒冷化に適応した大型動物を獲物にもしていたが、それも長く続かなかった)。

 漸新世後期から鮮新世にかけてはマカイロドゥスの類が発展し、鮮新世後期から更新世にかけてはホモテリウム・メガンテレオンなどが現われた。これらの動物の剣歯は、口を閉じた際には下顎にできた鞘状の長いくぼみに収まるようになっていたが、最後に出現した更新世のスミロドンはそうした鞘がなく、剣歯がじかに外に突き出していた。

 剣歯虎の仲間は、ずんぐりした四肢の特徴から、俊足の中型・小形動物を高速で追跡して捕らえる事は困難であったと考えられ、動きの比較的緩慢な大型動物(ゾウやサイの類、メガテリウムの仲間など)を襲ったと考えられる。

 長大な牙で刺して倒していたと思われるが、大きな牙を大動物に刺すと折れやすく危険であることから、噛み殺すというよりは、柔らかな首に噛みついて器官や血管を切断させることで失血死させたのだろうと思われている。

 犬歯は頭部上顎部と歯肉と歯根膜を媒介として繋がっているだけで、強い力が加わった場合、抜けたり、梃子作用により局部的に力が加わり上顎骨を破壊する危険性があるからだ。

 一方、その牙は死体を切り裂くために使われ、従って剣歯虎は死肉食であったとする見解も一部にある。しかし、古生物学者の鹿間時夫の見解では、攻撃獣の骨は損傷が多いが、腐肉食獣の方は骨に損傷がない。スミロドンの骨には損傷が目立つので、攻撃者だったと思われる(『古脊椎動物図鑑』 朝倉書店、1979年)。

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