隠岐諸島が世界ジオパークに認定
 地形や地質などの地球科学的な価値をもつ自然公園「世界ジオパーク」に、島根県・隠岐(おき)諸島が認定された。ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)が支援する世界ジオパークネットワークが、韓国・済州島で開催されている国際会議で審査結果を発表した。日本では洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県)、島原半島(長崎県)、山陰海岸(京都府、兵庫県、鳥取県)、室戸(高知県)の各ジオパークに続いて6番目、世界ジオパークは29カ国100地域となった。

 「隠岐ジオパーク」は、島根半島の日本海に点在する4つの有人島と多数の無人島、および周囲の1キロメートル海域を含む約674キロ平方メートルを範囲とする。大昔にユーラシア大陸に続いていた時代があったこと、さらに、湖や深海の底だった時代や火山活動で隆起した時代、2万年前の氷河期に島根半島と陸続きになった時代もあった。そうした歴史を表す奇岩や断崖などの景観、離島ならではの動植物の生態系、石器時代には特産の黒曜石が島外に運ばれるなど、古くから培われてきた独自の文化などを知ることができるという。


 

 世界ジオパークは認定後、4年に一度ずつ世界ジオパークネットワークの再審査を受ける。今回の会議では日本の洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島の3ジオパークも再審査を受け、それぞれ再認定された。

 世界ジオパークネットワーク(1999年発足)の活動についてはユネスコも高く評価しており、今年11月にはユネスコの正式なプログラムになることが検討されているという見て重要な特徴を複数有するだけでなく、その他の自然遺産や文化遺産を有する地域が、それらの様々な遺産を有機的に結びつけて保全や教育、ツーリズムに利用しながら地域の持続的な経済発展を目指す仕組み。(サイエンスポータル 2013/09/11)


 隠岐ジオパークとは?
 隠岐ジオパークは、島根半島の北40~80kmの日本海に点在する4つの有人島と多数の無人島によって構成されており、境界線の内側をその範囲としている。

 離島という環境と海洋生物や漁業などの人の営みも重要であると考え、陸域だけではなく海岸から1kmの海域もあわせた673.5㎢(陸域346.0㎢、海域327.5㎢)をジオパークの範囲としている。

 隠岐諸島は、時代によってその姿を“七変化”させてきた歴史がある。ユーラシア大陸と一体だった時代、湖の底だった時代、深い海底にあった時代、火山活動によって隆起した時代、そして島根半島と陸続きになった時代、離島となった現在。

 このような成り立ちを経たからこそ、世界的に見ても珍しい不思議な生態系や黒曜石による隠岐ならではの歴史・文化が、連続性を持って存在している。

 島根半島から分離して離島となったのではなく、海面の上下によって隠岐は島根半島と陸続きになったり離島になったりを繰り返す。

 隠岐と島根半島の間の水深が約70mなので、2万年前の氷河期には現在より海面が130mほど下がるので陸続きとなる。その後の地球の温暖化による海面の上昇によって約1万年前に現在のような離島となった。

 隠岐ジオパークでは、単に貴重な地質資源が見られるだけではなく、何億年も続いている「大地の成り立ち」、その大地の上に育まれた「独自の生態系」、今日まで受け継がれてきた「人の営み」を、ひとつの物語として知ることができる。

 隠岐ジオパークには、人々の営みや不思議な生態系についても知ることができるジオサイト(観察エリア)がある。それぞれのジオサイトで、それぞれの物語を紐解いてみよう。(隠岐ジオパーク


 ジオパークとは何か?
 ジオパークとは、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を複数含む一種の自然公園である。ジオパークでは、その地質遺産を保全し、地球科 学の普及に利用し、さらに地質遺産を観光の対象とするジオツーリズムを通じて地域社会の活性化を目指す。

 日本ジオパーク委員会では「大地の公園」という言葉を使っている。ジオパークの活動は以下の3つに要約される。

1.保全(conservation) - 地元の人たちが大地の遺産を保全する。 2.教育(education) - 大地の遺産を教育に役立てる。 3.ジオツーリズム(geotourism) - 大地の遺産を楽しむジオツーリズムを推進し、地域の経済を持続的な形で活性化する。

 2004年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の支援により、世界ジオパークネットワーク(英語版) (GGN) が発足。ジオパークを審査して認証する仕組みが作り上げられた。ジオパークの活動はヨーロッパで始まり、ヨーロッパと中国に多くの GGN 加盟ジオパークがある。

 北アメリカ大陸とアフリカ大陸には、今のところジオパークはない。 日本では、2008年に国内の認定機関として日本ジオパーク委員会 (JGC) が発足。JGC が2008年に認定した地域により、2009年に日本ジオパークネットワーク (JGN) が設立された。

 JGN 加盟地域は、JGC の審査を受け推薦を受けると GGN 加盟申請を行うことができる(2008年は JGN 設立前であったため、JGN 加盟認定と GGN 加盟申請への推薦の審査が同時に行われた)。2009年8月22日、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県)、島原半島(長崎県)の3か所が GGN に加盟を認められ、「世界ジオパーク」となった。

 洞爺湖有珠山ジオパーク - 2009年8月加盟(日本ジオパークネットワークには2008年12月加盟) 糸魚川ジオパーク - 2009年8月加盟(日本ジオパークネットワークには2008年12月加盟) 島原半島ジオパーク - 2009年8月加盟(日本ジオパークネットワークには2008年12月加盟) 山陰海岸ジオパーク - 2010年10月加盟(日本ジオパークネットワークには2008年12月加盟) 室戸ジオパーク - 2011年9月加盟(日本ジオパークネットワークには2008年12月加盟) 隠岐ジオパーク - 2013年9月加盟(日本ジオパークネットワークには2009年10月加盟) 


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