週刊 サイエンスジャーナル  2014.3.16号 続きはメルマガ登録でお読みいただけます。

あまりに杜撰な「STAP論文」の取り下げ確定!最後の希望は万能性の有無

 細胞に強い刺激を与えるだけでできる「STAP細胞」。あらゆる細胞に分化できる万能性を持つ。世紀の発見と思われた「STAP細胞」の論文に直接関係のない写真の流用が明らかになった。そして、実験を証明すべき写真に、切り貼りした跡も発見された。

 何より発見者である、小保方氏自身が博士になったときの論文にも、コピペ疑惑部分が発見される。それも疑わしい部分が20ページも…!こうなると何もかもが信じられなくなる。せめてSTAP細胞の存在だけは真実であってほしい。

 理化学研究所の責任者である野依理事長は記者会見で「極めてずさんで、あってはならないことだ」と話した。論文は撤回に向けた協議が進んでいる。

 STAP細胞論文問題の記者会見では、本来説明すべき小保方氏本人は姿を現さなかった。会見での要旨は次の通り。STAP細胞の存在については「存在証明できず。ほかの研究機関による実験結果を待つほかない」

 論文の6つの疑義については、「画像の不自然なゆがみなど2点は不正はないと評価。4点は画像の切り張りなどが認められる。調査を継続する」

 論文取り下げの判断については「著者に取り下げを勧める」問題が起きた原因については。「1人の未熟な研究者が膨大な実験データをずさんに扱った。研究にかかわった4チームの連携も悪かった」…と述べた。

 小保方氏の所属している理化学研究所の責任も大きい。科学論文に対する信頼性さえ失われるおそれがある。1研究者だけの問題ではない。未熟な研究者がSTAP細胞の物語を創作しただけの存在になってしまうのだろうか?それは残念なことだ。
東洋経済

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