ヒッグス粒子の次は重力波の発見

 昨年(2013年)のノーベル物理学賞は「ヒッグス粒子の発見」であった。ヒッグス粒子とは何だろう?

 物質を「これ以上分けられない」ところまで小さくした粒を素粒子と呼ぶ。さまざまな種類の素粒子がいろんな力で結びついてこの世界が成り立っているが、素粒子の種類全体を説明するために考えられたのが「標準理論」。

 「標準理論」では、17の素粒子から成り立っていると予言された。これまでに、クォークやレプトンなど16については実験で確認されてきたが、最後の1つが、ヒッグス粒子の発見だった。ヒッグス粒子が担っている最も大きな役割は、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えることだ。

 およそ137億年前、宇宙が誕生したビッグバンの大爆発によって生み出された大量の素粒子は、当初、質量がなく、自由に飛び回っていた。そこにヒッグス粒子が出現し、質量が発生した。

 これで質量の理由はわかった。次に人類が目指すべきものが重力だ。まだ重力の理由がわかっていない。

 ハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどによる「BICEP2プロジェクト」では、南極に設置した望遠鏡を用いて「宇宙マイクロ波背景放射」(CMB)の観測を行っている。



宇宙のことがだいたいわかる 通読できる宇宙用語集 (BERET SCIENCE)
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Scientific American [US] October 2013 (単号)
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