人工DNAの次は人工染色体

 生物学史上初めて、国際チームが人工的に合成した“染色体”を「酵母」に導入し、増殖して設計された遺伝子を子孫に伝えることができる生命体を作り出した。成功したのは米ジョンズホプキンス大の研究チーム。

 人工染色体と聞いて思い出すのは、人工DNAの合成に成功した、クレイグ・ベンター氏だ。彼は2003年に完成したヒトゲノム計画に大きく貢献した、セレラ・ジェノミクス社の初代会長だ。ただ、世界の公的プロジェクトであったヒトゲノム計画に経済原理を持ち込んだために多くの批判を浴びた。ベトナム戦争で重傷を負った経験のある異色の研究者だ。

 2006年、ベェンター氏が設立した企業や財団は統合され、J・クレイグ・ヴェンター研究所(J. Craig Venter Institute)となり、彼が現会長である。現在は特に、エネルギー生産などに役立つ微生物の創出を目的としたゲノム工学に力を入れている。



ヒトゲノムを解読した男 クレイグ・ベンター自伝
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酵母の生命科学と生物工学 : 産業応用から基礎科学へ (DOJIN BIOSCIENCE SERIES)
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