沖縄の海岸に幻の巨大ザメの歯化石漂着

 沖縄本島の東海岸の波打ち際に転がっていた石は幻の巨大ザメ「メガマウス」の貴重な歯化石だった。沖縄美ら島(ちゅらしま)財団の総合研究センターの冨田武照(とみた たけてる)研究員らが確認した。メガマウスは1976年にハワイ沖で最初に発見された全長6メートルに達するサメ。熱帯や温帯の水深100~200メートルに生息しているが、捕獲が数年に1度と少なく、「幻のサメ」と言われている。

 化石も極めて乏しく、欧米の約10カ所で歯の化石が発見されているだけ。現生で発見されるメガマウスの8割は日本、台湾、フィリピンなどのアジアに集中しているのに、化石が出ないのは謎のひとつだった。沖縄の歯化石はアジアで発見された初めての公式記録で、アジアにも化石があり、メガマウスがかつて全世界的に分布していたことを示す確かな物証といえる。日本古生物学会の英文誌Paleontological Researchに論文を発表する。

 化石は1センチほどの歯のかけら。発見された海岸には新生代新第三紀(2300万年前~260万年前)の地層が広がる。海底の地層が波に浸食されて掘り出され、漂着したらしい。この発見には麗しいドラマがあった。化石研究に熱心な那覇市の小学3年生の岩瀬暖花(いわせ ほのか)さんが2014年2月、それまで採集した化石を持って沖縄美ら海水族館を訪ねた。その時、知り合った同水族館の教育普及担当スタッフ(魚類分類学)の横山季代子さんが暖花さんに教えられた化石産地の海岸で小石を探していて、この小さな化石を偶然発見した。


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