火星の衛星に探査機、物質持ち帰る計画 JAXA

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月9日、火星の衛星に探査機を着陸させて表面物質を持ち帰る計画を、政府の宇宙政策委員会小委員会に報告した。2020年代前半の打ち上げを想定。小惑星探査機「はやぶさ」や19年度に打ち上げ予定の小型の月面着陸探査機の経験をいかせば技術的に可能だとJAXA宇宙科学研究所が判断した。

 JAXAが火星を目指すのは、1998年に打ち上げられた「のぞみ(PLANET-B)」以来のこと。「のぞみ」は日本初の火星探査機で、M-Vロケット3号機により打ち上げられた。小中学校の教科書に取り上げられるなど広く国民の期待を集め、火星へ約1,000 kmまで接近したものの、最終的には火星周回軌道への投入を断念した。

 計画はおおむね了承された。さらに詳細な検討を行い、JAXAとして正式に決める。1月に決定された宇宙基本計画で今後10年間に3機打ち上げるとされた宇宙科学・探査分野の中型機の1号機という位置づけ。持ち帰った物質を分析して衛星の成り立ちなどを調べる。衛星はフォボスとダイモスの二つあるが、どちらに着陸するかは未定。続く2号機には太陽観測衛星などが検討されている。



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