第2の月は存在するか?

 月といえば、地球の衛星である。月と地球の間の距離は38万4,400km、これに対し地球の直径は1万2,756km、月の直径は3,474kmである。

 太陽系内の惑星のうち水星と金星以外の6個、準惑星のうち冥王星、エリス、ハウメアの3個は、それぞれ少なくとも1個の衛星を持つ。また、20世紀末以降の観測により衛星を持つ小惑星も100個以上が確認されている(2007年現在)。

 従来、地球に対する月は、衛星としては不釣合いに大きく、二重惑星と見なす意見もあった。月の直径は地球の4分の1強であり、質量でも81分の1に及ぶためである。後者を見れば小さいように思えるが、地球-月の体系に次ぐものは海王星に対するトリトンの800分の1であり、他の惑星の衛星の場合ははるかに小さいことから、地球-月系の大きさの特異さがわかる。



 それほど、地球は大きな衛星を持ちながら、他に小さな衛星もないのだろうか?火星でさえ、フォボスとダイモスという2つの衛星を持つではないか。

 過去に様々な「第2の月」の存在が提唱されたが、全て反証され否定された。2014年2月現在、地球に存在する自然衛星は月のみである。また、一時的に地球の周回軌道に入ったことのある天然の天体で、2014年2月までに実際に観測されたのは 2006 RH120 の1例のみであった。

 ところが今回、米航空宇宙局(NASA)は、地球を周回しながら一緒に太陽の周りを回っている小型の「準衛星」が見つかったと発表した。

 この準衛星は「2016HO3」といい、直径は推定で約37~91メートル、地球からの距離は最接近時で1400万キロ。地球に衝突する恐れはない。ハワイにある小惑星探査望遠鏡「パンスターズ1」を使って今年4月27日に発見された。

 もう1つの月と見なすには地球との距離が離れすぎているため、NASAでは「準衛星」と呼んでいる。NASAの地球近傍天体研究の専門家は、「2016HO3」は「地球をループ状に回りつつ、地球とともに太陽を公転する際に決して遠くに離れ過ぎないため、準衛星と呼ぶ」と説明。「ほぼ1世紀にわたって地球の安定した準衛星だった。このパターンに沿って、これからも何世紀もの間、地球に添い続けるだろう」と予想している。

 地球を周回する小惑星は10年以上前にも発見されたが、こちらはその後、地球から遠ざかっていた。それに比べると今回の小惑星は、地球への密着度がはるかに高いという。


 驚き! 「擬似月」の小惑星を地球付近に発見

 地球の周りには衛星となる月だけでなく、準衛星(あるいは地球近傍小惑星)と呼ばれる小惑星が存在する。彼らは地球と似た軌道で一緒に太陽を公転する衛星なのだが、そこに新たに小惑星「2016 HO3」がくわわることになった。

 地球近傍小惑星としてはこれまでも「2003 YN107」など、複数の小惑星が見つかっている。NASAのジェット推進研究所でマネージャーを務めるPaul Chodas氏によると、「この2016 HO3は非常に地球の近くに存在します。2016 HO3はほぼ100年近く地球のそばに存在し続け、今後も数世紀にわたって地球のそばで太陽を周回しつづけると思われます」とのこと。地球近傍小惑星にはさまざまなタイプがあるが、科学者によると2016 HO3は「最もはっきりした地球近傍小惑星の例」になるそうだ。

 2016 HO3は4月27日にハワイにあるPan-STARRS 1望遠鏡によって発見された。その大きさははっきりしないが、おそらく幅40メートル~100メートルほどだと予測される。また太陽を周回する2016 HO3は同時に、地球に近づいたり離れたりを繰り返しながら周回している。そして、その太陽周回軌道は地球のものよりも少し傾いている。

 地球からの2016 HO3の位置は1450万キロ以上近づくことはなく、また3860万キロ以上離れない位置を維持している。これには地球の重力が2016 HO3を離さないように固定していることもあるようだ。Chodas氏は「この小惑星はまるで地球のそばをダンスしているようだね」とも語っている。

 宇宙は一見漆黒で孤独な世界のように思えるが、地球のそばでもこのようにさまざまな天体が活動していると思うと、なんだか楽しくなってくる。なお、2016 HO3が地球に落下する心配はないという。


 準衛星とは何か?

 一部の離心率が大きい地球近傍天体は、近日点付近で地球を追い越し、遠日点付近で地球に追い抜かれる軌道を持つ。これを地球から見ると、まるで地球の周りを公転する衛星のように見える。

 ただし、これはあくまで見かけ上の話であり、実際にはこの天体は地球と同じような軌道で太陽の周りを公転しているに過ぎない。このような天体は準衛星と呼ばれる。準衛星の力学的中心はあくまで太陽であるので、衛星と名は付くが、真の衛星とは異なる。

 地球の準衛星は、2011年現在、地球は (3753) クルースン、(10563) イジュドゥバル、(54509) YORP 、(66063) 1998 RO1 、(85770) 1998 UP1 、(85990) 1999 JV6 、(164207) 2004 GU9 、(277810) 2006 FV35 、2001 GO2 、2002 AA29 、2003 YN107 、2006 JY26 、2010 SO16 、2012 FC71 、2013 BS45 の馬蹄型軌道を持つ準衛星もしくはその候補を持っている。これらは、数十年から数百年間、一時的に準衛星として振舞う軌道を持つ。なお (66063) 1998 RO1 は衛星 S/2001 (66063) 1 を持つ。


 月とは何か?

 月(Moon)は、地球の唯一の衛星(地球を回る天体)である。太陽系の衛星中で5番目に大きい。地球から見て太陽に次いで明るい。太陽系の中で地球に最も近い自然の天体であり、人類が到達したことのある唯一の地球外天体でもある。

 地球から見える天体の中では太陽の次に明るく、白色に光って見えるが、これは自ら発光しているのではなく、太陽光を反射したものである。また「月」は、広義には「ある惑星から見てその周りを回る衛星」を指す。例えば、「フォボスは火星の月である」などと表現する。

 月は天球上の白道と呼ばれる通り道をほぼ4週間の周期で運行する。白道は19年周期で揺らいでいるが、黄道帯とよばれる黄道周辺8度の範囲に収まる。

 月は、太陽系の惑星やほとんどの衛星と同じく、天の北極から見て反時計周りの方向に公転している。軌道は円に近い楕円形。自転周期は27.32日で、地球の周りを回る公転周期と完全に同期している(自転と公転の同期)。つまり地球上から月の裏側を直接観測することは永久にできない。

 地球は人類が到達した唯一の天体である。月に接近した最初の人工物体は、ソビエト連邦のルナ計画によって打ち上げられた無人探査機ルナ1号で、1959年1月に月近傍5,995 kmを通過した。ソビエト連邦は引き続き無人探査機ルナ2号で月面到達に成功した。ルナ2号は1959年9月13日に月面へ着陸・衝突している。月の裏側を初めて観測したのは1959年10月7日に裏側の写真を撮影したルナ3号。初めて軟着陸に成功したのはルナ9号で、1966年2月3日に着陸し月面からの写真を送信してきた。1966年3月31日に打ち上げられたルナ10号は初めて月の周回軌道に乗った。 

 しかし、人間を月に送ることに成功したのはアメリカである。アメリカは1959年3月3日に打ち上げられたパイオニア4号で初めて月の無人探査に成功し、1961年5月25日に行なわれた「アメリカは10年以内にアメリカ人を月に送り、無事地球に帰還させることを約束します」というケネディ大統領の声明もあって、ジェミニ計画を経てアポロ計画が行われることとなった。

 そして、1969年7月20日、アポロ11号が静かの海に着陸しニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降り立った。このアポロ計画は1972年のアポロ17号まで続けられた。なお、アポロ13号は事故(液化酸素タンクの爆発)により、月面に着陸せずに、月軌道を周回して不要になったロケットパーツを月に落下させて人工地震を起こさせただけで、地球に帰還した(帰還のミッションは非常に困難なものであった)。


 月の秤動(ひょうどう)

 月の秤動(ひょうどう)この画像は27日分の月の映像を時間を縮めて表示し、月の見かけ上の揺れ(秤動)の様子を示す。月が楕円軌道を巡り地球との距離が変わるので、見かけの大きさも変化する。

 アメリカ合衆国のアポロ計画やソ連のルナ計画で月面に設置された反射鏡に地球からレーザー光線を照射し、光が戻ってくるのに要する時間を計れば月までの距離を正確に測定できる。この測定は月レーザー測距(LLR)と呼ばれ、1969年にアメリカのマクドナルド天文台で初めて行われた。地球中心から月の中心までの平均距離は38万4,403km(約1.3光秒)であり、地球の赤道半径の約60.27倍である。21世紀に入ってからも各国の天文台で測定が続けられており、月は平均して1年あたり3.8cmの速さで地球から遠ざかっていることが明らかになっている。

 月は、太陽系の惑星やほとんどの衛星と同じく、天の北極から見て反時計周りの方向に公転している。軌道は円に近い楕円形。自転周期は27.32日で、地球の周りを回る公転周期と完全に同期している(自転と公転の同期)。

 つまり地球上から月の裏側を直接観測することは永久にできない。これはそれほど珍しい現象ではなく、火星の2衛星、木星のガリレオ衛星であるイオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト、土星の最大の衛星タイタンなどにも見られる。ただし、一致してはいても、月の自転軸が傾いていて軌道離心率が0ではないので、地球から見た月は秤動と呼ばれるゆっくりとした振動運動を行なっており、月面の59%が地上から観測可能である。

 逆に、月面からは地球は天空のある狭い範囲(秤動に応じて東西南北およそ±7°程度の範囲)に留まって見える(一点に静止して見えるわけではない)。特に、スミス海や東の海のように地球から見て月の縁に位置する地点では、秤動によって地球から見えたり隠れたりするのに応じて、逆に地球が月の地平線から昇ったり沈んだりして見える(「地球の出」の画像は月周回軌道を回る宇宙船や観測機から撮られた物である)。

 2014年5月に発表された研究成果によれば、40億年前の月の自転軸は現在の自転軸と比べると数十度ずれていた事が分かったと発表された。


 月の内部構造

 月内部の構造はアポロ計画の際に設置された月震計で明らかになった。中心から700 - 800kmの部分は液体の性質を帯びており、液体と固体の境界付近などでマグニチュード1~2程度の深発月震が多発している。また、浅発月震と呼ばれる地下300km前後を震源とする地震は、マグニチュード3~4にもなるが、発生原因の特定はできていない。表面から60kmの部分が地球の地殻に相当し、長石の比率が高い。いわゆる地球型惑星と同様に岩石と金属からなり、深さによって成分が異なる(分化した)天体である。

 月はナトリウムやカリウムなどからなる大気をもつが、地球の大気に比べると1017分の1(10京分の1)ほどの希薄さであり、表面は実質的に真空であるといえる。したがって、気象現象が発生しない。月面着陸以前の望遠鏡の観測からも月には大気がないと推定されていたが、1980年代にNASAによって実際は希薄ながらも大気が存在することが確認された。

 水の存在も21世紀初頭まで確認されていなかったが、2009年11月にNASAによって南極に相当量の水が含まれることが確認された。ただし、水は極地に氷の形で存在するだけであって、熱水(鉱化溶液)による元素の集積は起きないとされていて、鉱脈は存在しないと推定されている。また現在は地質学的にも死んでいて、マントル対流も存在しないが、少なくとも25億年前までは火山活動があったことが確認されている。チタンなどの含有量は非常に多い。地球のような液体の金属核は存在しないと考えられている。

 磁場は地球の約1/10,000ときわめて微弱である。月全体では磁場が存在せず、局所的に、磁場が異常に強い地域と弱い地域が混在している。月はかつて全体的に磁場をもっていたが、液体の金属核の凝固に伴って、全体的な磁場もなくなり、局所的な磁場だけが残ったと考えられている。 2014年5月に発表された研究成果によれば、現在の月には大規模な磁場はないが、約40億年前の月中心部では溶けた鉄が活発に運動し磁場を発生していたことがわかった。 


参考 CNN news: 地球に寄り添う「純衛星」を発見、一緒に太陽を周回


小惑星探査機 はやぶさ HAYABUSA BACK TO THE EARTH サウンドトラック CD
クリエーター情報なし
有限会社ライブ
【 月 の 満ち欠け を 演出 】 LED 3D ムーン ライト 自動点灯 明るさ センサー リモコン 付属 壁掛け 置き型 3色 カラー インテリア モダン おしゃれ Lunatic MI-LUNAL
クリエーター情報なし
コムショット

ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ   ←One Click please