武井壮とヘラジカとの出会い

 ヘラジカというシカのなかまがいる。ヘラジカはシカの仲間で最大だ。オスは約2メートルにもなる巨大なツノを持つ。顔は長く鼻面はあごの先まで伸びており、のどにはベルと呼ばれる肉垂がある。

 体高が非常に高く、地面まで頭を下げることは困難なため、高く伸びる草や低木を好む。冬には低木や松ぼっくりを食べるが、大きな蹄(ひづめ)で雪をかき分けてコケや地衣類などを食べることもある。この蹄は柔らかい雪の上で巨体を支える雪靴の役目を果たしたり、ほかの季節では沼地や泥の上を沈まずに歩ける支えとなったりする。

 夏になると、北アメリカの北部やヨーロッパおよびアジアでエサが豊富になる。氷が解けると、ヘラジカはよく湖や川、湿地に集まり、水面および水中の水草を食べる。水辺をすみかとしており、巨体にもかかわらず泳ぎが得意で、数キロも泳ぐことができ、約5メートルの深さまで30秒間ほど潜ることができる。ヘラジカは地上でも敏捷だ。短距離であれば時速約50キロで走ることができ、時速30キロで安定した速足走行もできる。



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