壊血病とは何か?

 壊血病(scurvy)は、出血性の障害が体内の各器官で生じる病気。成人と小児では多少症状が異なる。壊血病の原因はビタミンCの欠乏によって生じる。ビタミンCは体内のタンパク質を構成するアミノ酸の1つであるヒドロキシプロリンの合成に必須であるため、これが欠乏すると組織間をつなぐコラーゲンや象牙質、骨の間充組織の生成と保持に障害を受ける。これがさらに血管等への損傷につながることが原因である。

 ビタミンCの投与を行うことによって治療できる。成人には次のような症状がある。脱力や体重減少、鈍痛に加え、皮膚や粘膜、歯肉の出血およびそれに伴う歯の脱落、変化、創傷治癒の遅れ、低色素性の貧血、感染への抵抗力の減少、古傷が開く...など。ただし、これらの症状は3–12か月に及ぶ長期・高度のビタミンC欠乏でないと生じない。

 小児の症状は、特に生後6–12か月の間に発生し、メレル・バロウ病とも呼ばれる。症状として次のようなものが挙げられる。軟骨や骨境界部での出血、血腫、骨組織の形成不全、骨折や骨の変形、出血や壊死、歯の発生障害。



壊血病とビタミンCの歴史―「権威主義」と「思いこみ」の科学史
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北海道大学出版会
脚気の歴史(やまねこブックレット)
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仮説社

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