エンジンは発電に使うだけ!日産の新しいクルマ「ノート e-POWER」

 ニッサンのCMで矢沢栄吉が言う「これって発明?」...ニッサン「ノート e-POWER」のCMだが、「e-POWER」とは何だろう?気になって調べてみた。

 「ノート e-POWER」はこれまでにはなかった新感覚のエコカーだ。シリーズ方式を完全採用した唯一の国産量産車で、ガソリン車に乗る感覚で「静か・滑らか・力強い」の3拍子がそろったEV走行を177万円から味わえる。EVは充電スポットがまだまだ少ないうえ、急速充電をした場合でも80%充電するのに30分はかかる。今のところ、ガソリンのほうが早くて便利なのはいうまでもない。電気に頼るクルマで航続距離や充電の心配をする必要がないのはとても大きい。

 「e-POWER」は従来型のHVよりもエンジンとモーターの役割分担がはっきりとしているため、それぞれが最も効率のいい形で稼働する。発電専用エンジンは高効率な回転数を維持しながら発電し、モーターは単純に走りに集中する。小型化したバッテリーのおかげで、室内高やレッグスペースはとても広い。ガソリン車やHV、EVの長所を抱き合わせたようなクルマだ。



 ガソリンエンジンと電気モーターの両方を備えた日産自動車の「ノート e-POWER」が話題だ。エンジンは発電に使うだけで、駆動はすべてモーターが担うEVの一種。 e-POWER(イーパワー)とは、2016年に日産自動車が発表した新型パワートレイン。名称にハイブリッドが含まれていないが、100%モーター走行というのが最大の特徴の「シリーズ型ハイブリッド」である。


 「e-POWER」は、“自ら発電する電気自動車”

 モータードライブの楽しさと燃費性能の両立を実現した。「e-POWER」は、エンジンを発電専用にしている。燃費に悪影響を与える作動領域を使用しない分、エンジンの作動時間を短縮。さらに、ごくわずかな減速でも回生エネルギーがとれるよう設定。市街地から高速道路まで、あらゆる走りのシーンで優れた燃費性能を発揮する。

 日産リーフで培った先進のモータードライブシステムと発電用エンジンを組み合わせた新時代のパワートレイン。「ノート e-POWER」は、世界に先駆ける日産リーフの優れた電動自動車技術の基本機構を受け継ぎ、独自の発電システムを搭載。最先端技術と信頼性が力強く息づいている。

 モーターによる力強くてスムースな走りに加えて3つのドライブモードが未体験の運転感覚をもたらす。「e-POWER」は、さまざまな走行シーンに合わせてシステムを最適に自動制御。3つの走行モードで、エコから力強くて爽快な走 りまで自在に楽しめる。さらに新しい走行感覚の「e-POWER Drive」が運転の常識を一変させる。

 2016年に行われた日産・ノート(E12型)のマイナーチェンジの目玉として初登場。これまでの日産には、インテリジェントデュアルクラッチコントロールと言うハイブリッドシステムを搭載する車種はあったものの、日産・Y51のコードネームが与えられた高級車(日産・フーガ&日産・シーマ)向きのパワートレインであり、量販が期待出来る小型車向けハイブリッドはライバル関係であるトヨタやホンダに大きく遅れを取っていた。

 日本での売り上げ向上の肝であるハイブリッドカーの不在は販売サイドとしては悩みの為であり、自社製大衆車向けハイブリッドは喉から手が出る存在である日産が採った策は、『電気自動車の日産・リーフのシステムを流用しハイブリッドモデルを仕立てる』であった。電気自動車と比べた場合は排気の問題、エンジン直接駆動に比べた場合は高速巡航の効率の問題はあるものの、リーフのノウハウを流用することで開発時間とコストを節減し、且つ電気自動車の泣き所であった蓄電システムの問題を解決が出来るのがセールスポイントとなっている。

 また、ノートE12型発表の際にはキャッチフレーズとして、一目惚れをもじり「ひと踏み惚れ」が採用され、オリジナルムービーも作製された。また、このパワートレインを初採用した「ノート e-POWER」では、11月の月間販売台数第1位となり、日産自動車から販売された車種では日産・サニー以来30年ぶりとなった。

 ハイテク安全支援は「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」はもちろん自慢の「アラウンドビューモニター」や「スマート・ルームミラー」を装着可能。特にスマート・ルームミラーは使い勝手が良くて、夜でも後ろがよく見えそう。


 待ち望んでいたハイブリッドモデル「日産ノートe-POWER」

 軽自動車やミニバンと並び、日本市場ではもはや外すことの出来ない重要なジャンルとなっているコンパクトカー。そんなコンパクトカーにおいて、日産 ノートは2005年に初代モデルが登場し2012年秋から現行となる2代目が販売されている。ノートは日産のコンパクトカーの歴史では最も浅いものの、日産のコンパクトカーとしては売れ筋であり同社の中核的な存在へと成長している。

 日産ノートは初代、現行モデルともにボディサイズはコンパクトカーとしては比較的大きめだ。ノートは室内の広さや外観スタイルの良さをセールスポイントにするなどホンダのフィットに近いコンセプトを持っており、2代目ノートはハイブリッドを除くコンパクトカーとしては販売台数トップを誇る。だが、前述のとおり日産にはコンパクトカーのハイブリッドモデルがこれまで存在しないことが泣きどころでもあった。

 ノートはガソリン車としては標準的な燃費を誇るとともに、1.5リッター並の動力性能を持ちながら燃費にも優れるスーパーチャージャーを搭載するグレードも設定されている。

 だが、やはりトヨタアクアやホンダフィットハイブリッドなどハイブリッドカーへのユーザーの注目度は高いこともあり、日産では現状を打破すべく11月2日に「ノート e-POWER」を名乗るハイブリッドモデルがラインナップに追加された。

 日産ノートe-POWERは、アトキンソンサイクル化や燃料を噴射するインジェクターを2本とするなどの高効率化を図った1.2リッター3気筒エンジン(最高出力79馬力、最大トルク10.5kgm)を発電機を回すためだけの発電専用として使い、発電機で起こした電気によりモーター(モーターは日産の電気自動車であるリーフ用で、最高出力109馬力、最大トルク25.9kgm)を動かしタイヤを駆動するシリーズハイブリッドと呼ばれるハイブリッドカーである。

 シリーズハイブリッドは、日本車ではホンダのアコードハイブリッドとオデッセイハイブリッド、またプラグインHVという違いはあるが三菱アウトランダーPHEVといったいくつかの採用例がある。

 「ノートe-POWER」以外のシリーズハイブリッドは、速度域が上がると電気よりエンジンで駆動した方が効率(燃費)に優れることに着目し、クラッチを介してエンジンで直接タイヤを駆動する走行モードを持つが、「ノートe-POWER」はこの走行モードを持たない。

 その理由としては、日産ノートはコンパクトカーであるため高いスピード域で走る頻度はそれほど多くないと考えられ、エンジンで直接タイヤを駆動するためのクラッチの装着コストや重量増といったデメリットを考慮すると、コンパクトカーであるノートには理に適ったハイブリッドシステムを搭載していると言えるだろう。


 燃費は「アクア」「フィット」に遜色なし
 
カタログに載るJC08モード燃費は、最良値となる「ノートe-POWER」 Sグレードでコンパクトカートップの37.2km/Lを実現している。

 しかし、Sグレードは代わりとして車重を軽くするためパワーウインドウどころかエアコンも装備されず、営業車にも使えないという燃費の絶対値をアピールするだけの追剥のようなグレードであることはあまり感心できないのではないかと思う(もっとも、同じようなグレードはトヨタプリウスやホンダフィットハイブリッドにも存在しており、トヨタアクアも一般的と言えるメーカーオプションを付けただけで、実際は全く別問題としてJC08モード燃費が37.0km/Lから33.8km/Lになるなど、同じようなことを他社もやっている)。

 それでもノートe-POWERのJC08モード燃費は、標準的なグレードでもメーカーオプションが付いたトヨタアクアやホンダフィットハイブリッドの標準グレードの33.6km/Lを上回る34.0km/Lを実現していることは評価できる。

 なお、日産ではノートe-POWERを広告宣伝で「電気自動車のまったく新しいカタチ」というキャッチコピーでアピールしているが、乗ったフィーリングは別として、あくまでもノートe-POWERは充電することはなくガソリンを入れて走るハイブリッドカーであり、セレナの自動運転も含めて最近の日産の宣伝広告に誤解を招く部分があるのは否めないだろう。

 また、ここ1ヶ月ほど高齢者の運転する車の暴走事故の報道が増えていることもあり、注目がますます高まっている自律自動ブレーキは、フロントガラスに置かれている単眼カメラからの情報を基に名称が性能は変わらないまま、エマージェンシーブレーキからインテリジェントエマージェンシーブレーキに変更され、前述したノートe-POWERのSグレード以外となる全グレードに標準装備される。

 インテリジェントエマージェンシーブレーキにはLDW(車線逸脱警報)の機能も含まれ、自律自動ブレーキの性能としては公表値でクルマなどに対して30km/h以下のスピードなら停止できる可能性が高いという(マイナーチェンジ前のノートのエマージェンシーブレーキは国が行うJNCAPのテストで柔らかい壁に対し30km/hで停止できなかったが)。

 自律自動ブレーキの性能は少々役不足な感もあるが、歩行者を検知できるという強みもあり、総合すればコンパクトカーの自律自動ブレーキとしてはまずまずの性能を備えているといえる。

 実燃費を調べてみると、日産ノートe-POWER(Dレンジで走行)/21.5km/L、日産ノートe-POWER(エコモードで走行)/25.0km/L、日産ノート 1.2リッタースーパーチャージャー/13.7km/L、トヨタアクア/26.3km/L、ホンダフィットハイブリッド/26.1km/L、マツダデミオディーゼル(AT)/22.4km/L。

 ノートe-POWERはエコモードを使うことが条件となるが、トヨタアクアやホンダフィットハイブリッドに肉薄する燃費(別の機会にトヨタアクアの最新モデルをテストする機会があり、燃費はカタログ発表以上に向上している印象で、燃費の差は過去データより大きくなりそうだが)で、エンジンを発電専用に使いタイヤを駆動するのはモーターだけゆえの電気自動車と同様のスムースさ、e-POWER Driveの運転感覚、室内の広さなど中々の競争力を持つコンパクトハイブリッドカーへと仕上がっていた。

 ノートe-POWERの弱点としては、高速道路での燃費や駆動用バッテリーが前席下にあるために後席に座るとつま先を前席下に入れられず、実質的な後席の広さがスポイルされる点(そもそも広い車なので大きな問題ではないが)、そしてメダリストの224万4260円をはじめ、量販グレードのXの195万9120円も装備内容を踏まえデミオディーゼルやフィットハイブリッドと比べると割高感があるということを挙げられるが、ハイブリッド無しでも好調だったこれまでのノートの販売を考えれば、e-POWERがノートの拡販に大きく貢献するのは間違いないだろう。

 またDレンジとエコモードの燃費の差を見れば、エコモードだとブレーキランプの点灯に若干の注意が必要な面はあるにせよ、基本的にはエコモードで走るべきだろう。


参考 Sankei Biz:170万円台から買える「電気自動車」日産ノートe-POWER


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