シジュウカラという鳥

 シジュウカラ(Parus minor)は、鳥類スズメ目シジュウカラ科シジュウカラ属(英語版)の1種である。 日本や韓国を含む東アジア、ロシア極東に分布する。日本では留鳥として周年生息する。

 全長は約14.5cm (13–16.5 cm) で、スズメぐらいの大きさ。翼開長は約22 cm。体重は11-20g。上面は青味がかった灰色や黒褐色、下面は淡褐色の羽毛で覆われる。頭頂は黒い羽毛で覆われ、頬および後頸には白い斑紋が入る。

 市街地の公園や庭などを含む平地から山地の林、湿原などに生息する。通常は渡りを行わないが、寒冷地に分布する個体や食物が少ない時には渡りを行うこともある。非繁殖期の秋季から冬季には数羽から10数羽、ときに数十羽の群れとなり、コガラなどシジュウカラ科の他種も含めた小規模な混群も形成する。



 さえずりは甲高いよく通る声で「ツィピーツィピーツィピー」などと繰り返す。食性は雑食で、果実、種子、昆虫やクモなどを食べる。地表でも樹上でも採食を行う。

 樹洞やキツツキ類の開けた穴の内側などに、メスが、主にコケを組み合わせ、覆うように獣毛やゼンマイの綿、毛糸などを敷いた椀状の巣を作り、日本では4–7月におよそ7–10個の卵を年に1-2回に分けて産む。

 日本では、北海道:空知支庁芦別市、福島県:福島市、東京都:目黒区、国立市、福生市、神奈川県:茅ヶ崎市、座間市などの鳥に指定されている。

 2016年3月総合研究大学院大学の研究で、シジュウカラが単語を組み合わせて文にし、仲間へ伝達する能力を持つことが明らかになった。研究では鳴き声の組み合わせを変えた時のシジュウカラの反応が異なるとされ、チンパンジーなど知能が高い一部の動物で異なる鳴き声を繋げる例は見られたが、語順を正確に理解し、音声を理解する能力は他に例が無く、言語学上重要な手掛かりとなると見られている。


文法を操るシジュウカラ、初めて聞いた「ルー語」も理解

 今回京都大学は、シジュウカラが初めて聞いた文章(鳴き声の組み合わせ)であっても、文法のルールを当てはめることで正しく理解できることを明らかにしたと発表した。

 同研究は、京都大学生態学研究センターの鈴木俊貴研究員らの研究グループによるもので、研究成果は日本時間7月28日「Current Biology」にオンライン掲載された。

 シジュウカラは、異なる意味を持つ鳴き声(単語)を文法に従って組み合わせ、文章をつくることが知られるヒト以外で唯一の動物である。シジュウカラは仲間とともに捕食者を追い払う際、警戒を促す音声(ピーツピ)と仲間を集める音声(ヂヂヂヂ)を決まった語順(ピーツピ・ヂヂヂヂ)に組み合わせる。

 この音列を聞くと、シジュウカラは警戒しながら音源に接近するが、語順を逆転させた合成音にはこれらの反応を示さない。これは、シジュウカラにおける文法ルール(警戒→集合)の存在を示している。しかし、このルールが新しい文章を理解する上でも適用できるものなのか明らかではなかった。

 同研究では、シジュウカラがこの文法のルールを当てはめることで、初めて聞いた単語の組み合わせ(文)からも正しく意味を理解できるかどうか、反応を調べることで検証した。シジュウカラは秋から冬にかけて他種の鳥類とともに群れをなして生活しており、調査地である長野県軽井沢町ではコガラとともに群れをなし、コガラのさまざまな鳴き声の意味を理解する。

 コガラは「ディーディー」と聞こえる鳴き声を発して仲間を呼ぶが、シジュウカラもこの鳴き声に反応して集合する。つまり、シジュウカラにとって、コガラの集合の音声(ディーディー)は、仲間のシジュウカラが発する集合の声(ヂヂヂヂ)と同義語といえる。

 そこで、シジュウカラの警戒声(ピーツピ)とコガラの集合声(ディーディー)から新しい文章を合成し、シジュウカラがこの合成文から正しく意味を読み解けるかどうか実験した。同研究グループはこの試みについて、タレント・ルー大柴氏の話し方(ルー語)のように、日本語の文章の一部を英単語と入れ替えた状態と例えている。

 その結果、シジュウカラは、同種の警戒声と他種の集合声が文法的に正しく並んだ場合(ピーツピ・でディーディー)、同種の鳴き声のみからなる同義の音列(ピーツピ・ヂヂヂヂ)を聞いたときと同じように、周囲を警戒しながら音源に接近することがわかった。一方、語順を逆転させた音列に対しては、警戒反応も音源への接近もほとんどみられなかった。つまり、シジュウカラは、初めて聞いた単語の組み合わせ(文章)に対して、「警戒→集合」という文法のルールを当てはめることで、正しく情報を解読できることがわかった。

 今後は、「警戒→集合」以外にも文法のルールはあるか、シジュウカラにとっての品詞とは何かなどを明らかにしたいという。また、同研究の成果はヒトの言語において文法がどのように進化したのか、その成り立ちを考える上でも重要な発見であり、シジュウカラと近縁な鳥類種においても研究を展開することで、文法を用いた情報伝達がどのような要因によって、そしてどのようなプロセスを経て進化したのか解明したいと考えているとのことだ。


 言語の持つ4つの特徴を兼ね備えたシジュウカラ

 動物は皆コミュニケーションをとる。しかし、言語を使う動物となると少ない。言語には4つの特徴がある。「分離」「文法」「生産性」そして「置き換え」だ。

 「分離」とは、言語の中には個別のユニットのセットがあるという意味。例えば、音、言葉が合わさった新たなアイデアを伝えるということ。ちょうど自分でアレンジして言葉を作り出すことのできる、冷蔵庫に張り付けるABCのマグネットの様だ。「文法」はルールの成り立ちを形成し、個別のユニットをどのようにつなげられるかを決める。

 「生産性」とは、言語を使う能力を用いて莫大な量のメッセージを作り出すということ。そして「置き換え」とは目の前にないことについて話す能力のこと。例えば、過去、未来、作り話などである。

 では、動物のコミュニケーションにはこのようなクオリティが見られるだろうか?

 いくつかの動物はこれらの特質を表すことができる。例えばハチは、自分の尾尻のダンスの動作、角度、継続時間、そして激しさにより、食料の場所と豊富さを表現する。その食料は巣の外にあるので、「置き換え」の要素を持っているといえる。

 プレーリードッグは非常に大きな群れを成しているが、コヨーテ、鷹、アナグマ、蛇、そして人間に狩られる。彼らのアラームの音は捕食者の大きさ、形、速さ、を伝えることができる。人間の捕食者に関しては、その人の服装や、銃を持っているかについてまで伝えることができる。

 大型類人猿のチンパンジーやゴリラも上手にコミュニケーションをとることができる。ワショという名前のチンパンジーは、様々なサインを独自のフレーズに組み合わせることによって「分離」の表現をすることができた。例えば「開けてください、早く」といった具合だ。

 雌ゴリラのココは1000以上のサインと約2000の口語英語を理解することができる。彼女が大好きで、亡くなってしまった子猫に言及でき、そうすることによって「置き換え」ができたのだ。この二つの類人猿の例で興味深いのは、両方とも人間のコミュニケーション形態を用いたということである。

 これらのコミュニケーション形態の中には人間が特定できる特徴が含まれているかもしれないが、4つすべての特徴を持ち合わせるものはない。ワショやココの素晴らしい能力でさえも、多くの人間の3歳児の言語能力には及ばない。人間の言語は限りない数のメッセージを作り出す「生産性」があるからだ。

 ところが、人間の能力に迫る動物が発見された。その動物はシジュウカラ。2016年3月、総合研究大学院大学の鈴木俊貴氏を中心とする研究チームは,鳥類の一種シジュウカラに,単語の組み合わせによる情報伝達能力が進化していることを発見。ヒト以外の動物に言語能力が存在することを世界で初めて実証した。


参考 マイナビニュース: http://news.mynavi.jp/news/2017/07/31/075/


シジュウカラ―庭にくる小鳥 (日本の野鳥)
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