世界一大きなネズミは何だろう?

 ネズミは「げっ歯類」という動物のグループに含まれていて、「げっ歯類」の中ではカピバラが最大の動物。でも、げっ歯類にはリスやヤマネ、ヤマアラシ、ビーバーなど、いわゆるネズミではない動物も多く、カピバラもヤマアラシに近い動物である。

 カピパラは体長 106 ~ 134 センチメートル。体重オス35 - 64キログラム、メス37- 66キログラムにもなる。5センチメートル以上にもなる、タワシのような硬い体毛に覆われている。

 いわゆるネズミの仲間(ネズミ科)では、最大種はフレオミス Phloeomys の仲間と思われる。大きいのは 80cm、2kg を超える。フレオミス属はフィリピンの樹上で生活するネズミで2種類いる。同じくフィリピンの樹上で生活するクラテロミス属も何種類かいて大きい。



 ニューギニアでも2007年と2009年に同じくらいの大きさの新種のネズミが発見されている。尾を含めた体長は 90cm、体重は約1.5 kg とのことです。草食で動きが鈍く、人を怖がらない。

 体重ではスマトラタケネズミ Rhizomys sumatrensis(体長48cm,尾長20cm,体重4kg)が最大。尻尾が短い。東南アジアと中国では食用にされている。

 今回これらのネズミに勝るとも劣らない巨大ネズミが発見された。場所はソロモン諸島。名前はバングヌ・ジャイアント・ラットは、体重900グラム、体長45センチほどになる。しかも突然、頭上から落ちてきてそれが新種であった。


巨大ネズミが落ちてきた! しかも新種

 ソロモン諸島の人々は、20年以上にわたって、木の上に巨大ネズミが暮らしていると話しつづけていた。だが、そのような動物が実際にいるかどうかは、これまでは誰も証明できていなかった。

 ところが2015年11月、バングヌ島で9メートルほどの木を伐採したとき、1匹のネズミが落ちてくるという”事件”があった。残念なことに、この巨大なネズミは落下によって死んでしまったが、その最後の瞬間を目撃したのが、近くの保護区のレンジャーであるヒクナ・ジャッジ氏だった。

 珍しいものを見つけたと思ったジャッジ氏は、ネズミの死体を保存してオーストラリアのクイーンズランド博物館に送った。クイーンズランド博物館と米シカゴのフィールド博物館のフェローであるティロン・ラベリー氏は、「一目で新種だとわかりました」と話す。ラベリー氏は哺乳類の専門家で、2010年からこのネズミを探していた。

 体重900グラム、体長45センチほどのバングヌ・ジャイアント・ラット(学名:Uromys vika)は、世界中の都市で路地やごみ捨て場を走り回る通常のネズミよりも約4倍大きい。

 なお、ソロモン諸島で新しい齧歯類(げっしるい)が見つかるのは、80年ぶりのことだ。


 樹上で暮らすネズミ

 一体の標本からでも、この巨大ネズミのさまざまな生態を推測することができる。たとえば、このネズミには、毛ではなく硬い皮膚に覆われた長い尻尾がある。これはおそらく、樹上を動き回る際に摩擦力を発生させるためだ。曲がった爪のついた大きな後足も、樹上での生活に適応したものだろう。ジャッジ氏と共同で学術誌「Journal of Mammalogy」にこの新種についての論文を掲載したラベリー氏は、そのように考えている。

 ほとんどの齧歯類と同じく、バングヌ・ジャイアント・ラットは大きく鋭い門歯を持つ。おそらく、カンランの実をかじるのに使っているのだろう。バングヌ島の人々によると、このネズミはココナツも好むという。鋭い歯を使ってカンランの実に穴を空ける。

 野生生物保護学会(Wildlife Conservation Society)のパプアニューギニアオフィスに勤務する生物学者ナサン・ホイットモア氏によると、メラネシアと呼ばれる太平洋地区には、多くの巨大齧歯類が生息している。

 「問題なのは、見つけるのがますます難しくなっていることです」とホイットモア氏は話す。「私たちの目に触れる前に絶滅してしまった種も多いはずです」

 論文を執筆したラベリー氏とジャッジ氏は、運良くこのネズミを発見できたが、生息地となる森が失われつつあるということは、このネズミが絶滅の危機に瀕しているとも言い換えられる。

 ソロモン諸島では、木材会社によって90%の木が伐採されており、バングヌ島のネズミたちも、散在する合計わずか80平方キロあまりの森に追いやられている。

 ホイットモア氏は、バングヌ・ジャイアント・ラットは、野良猫に狙われたり、外来種のネズミと競合したりすることも考えられるという。

 「トリパノソーマという寄生虫が広がってオーストラリアのクリスマス島固有のネズミが絶滅した件にも、外来種のネズミが関係しています」

 もちろん、論文が掲載されたことは、バングヌ・ジャイアント・ラットの保護に向けた第一歩にほかならない。通常、「実在することが証明できなければ、保護資金の申請はできない」とホイットモア氏は語る。「ラベリー氏の論文が非常に有益なのはそのためです」


 アフリカオニネズミ

 アフリカオニネズミもなかなか大きい。

 アフリカオニネズミ(英名:Giant pouched rat,Cricetomys属)はサブサハラ・アフリカに生息するアフリカオニネズミ亜科アフリカオニネズミ属に属する哺乳類の総称。体長25 - 45cm、鱗状の皮膚で覆われた尾の長さは36 - 46cm、体重は1.0 - 1.5kgと大型のネズミ類である。

 英名は「Giant pouched rat(ジャイアント・ポーチド・ラット)。ラットと付くがネズミ科のラット類(クマネズミ属)との関連は薄く、むしろアフリカ大陸やマダガスカル島に分布するアシナガマウス科の放散した系統に含まれる。大きな頬袋を持つことからその名が付けられた。

 繁殖形態は胎生。メスは年に10回まで出産することが出来るとされる。妊娠期間は27 - 36日、一度に1 - 5匹の子供を産む。メスの乳房の数は8つ。 夜行性で雑食性。主に植物と無脊椎動物を餌とし、特に椰子の実を好んで食べる。他のネズミやウサギなどと同様に食糞をする。人に懐きやすくペットとして飼うことができる。また、アフリカ諸国では食肉用の動物として重要な存在でもある。


参考 National Geographic news: http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/092900370/


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