浮体式洋上発電とは?

 浮体式洋上風力発電とは、洋上風力発電の一種で、洋上に浮かんだ浮体式構造物を利用する風力発電である。水深50mを超えると着床式では採算性が悪化するので、50m~200mの海域では浮体式風力発電機が設置される。

 2011年現在、ノルウェーのスタヴァンゲル洋上10kmに浮かぶ「ハイウインド・プロジェクト」のみが実用化されているが、今後の普及が期待されている。日本は欧州などと異なり遠浅の海岸が少ないため、浮体式の実用化が洋上風力発電普及の鍵になると見られている。日本では、初の実証試験が長崎県五島市の椛島(かばしま)沖で行われている。また、世界初の大規模事業として福島県沖に集合型風力発電所が建設される。

 国土交通省と経済産業省は、国内外で事業展開しやすい環境を整備するため、安全基準の策定、技術開発、国際標準化を進める。外洋では風を遮るものが無いため、陸上や陸地に近い洋上よりも強く安定した風力が利用できるが、水深が深すぎるために着底式の風力タービンが建設できないことがある。浮体式構造物を利用することで、そのような場所でも風力発電を行うことが可能となる。



海洋と生物 232 Vol.39-No.5 2017 洋上風力発電と環境影響調査
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