ガラスとは何か?

 ガラス(glass)とは、物質のある状態を指す場合と特定の物質の種類を指す場合がある。

 物質の状態を示す場合では、ガラスは昇温によりガラス転移現象を示す非晶質固体。そのような固体となる物質のこと。このような固体状態をガラス状態と言う。結晶と同程度の大きな剛性を持ち、粘性は極端に高い。

 特定の物質を指す場合では、古代から知られてきたケイ酸塩を主成分とする硬く透明な物質。グラス、玻璃(はり)、硝子(しょうし)とも呼ばれる。「硝子」と書いて「ガラス」と読ませる事もよくある。化学的にはガラス状態となるケイ酸化合物(ケイ酸塩鉱物)である。



 他の化学成分を主成分とするガラスから区別したい場合はケイ酸ガラスまたはケイ酸塩ガラスと言う。いわゆる「普通のガラス」であるソーダ石灰ガラスのほか、ホウケイ酸ガラスや石英ガラスも含まれる。

 ガラスに触れると硬い感触が得られるが、実は「固体」 ではない。固体とは、分子が規則正しく並んだ構造をとる結晶を意味する。しかし、ガラスの内部はランダムにつまった構造であり、実は液体なのである。「動きが凍結した液体」のことを、ガラス状態という。

 液体を融点以下に冷却していくと、分子がつまっていき、 独立には運動できなくなる。まわりの分子を巻き込んで協同的に動くようになり、どんどん動きにくくなっていく。これは、満員電車で1人が動こうとすると、周囲の人たちもいっしょに動かなければならないのと同じである。この動きが遅くなった極限がガラスである。


 ガラスは液体か?固体か?ガラス状態か?

 ガラスは触った感じは固体であるが、分子状態に規則性のない変わった固体である。問題は、これが相転移か否かである。ガラス状態は粘性が極端に大きな液体にすぎないのか、それとも「ガラス相」という新しい状態なのだろうか?

 これらの問題を解明しようと、多くの研究が行われている。また,どんな物質でもガラスになるわけではなく、水のように融点以下に冷却すると、すぐに結晶化する物質も多く存在する。結晶化する物質とガラスになる物質の差は、いったい何であるのか?

 この問題はいまだ解明されていない。液体にはガラス転移以外にも、未解明の興味深い問題がある。これまで液体は、分子がランダムにつまった状態と 考えられていたため、2種類の液体状態があるとは思われていなかった。しかし、水やリン、亜リン酸トリフェニルなどにおいて、内部構造や屈折率、化学的性質の異なる2種類の液体状態が見つかっている。

 このことは、液体には密度以外にも性質を決める物理量があることを意味しており、その物理量の正体はまだ不明である。液体は身近で基本的な状態であるにもかかわらず、その全容はまったくつかめていない。液体とは本当はどのような状態なのか、1日も早く知りたいものである。


ガラスは通常の固体とは別物、分子振動パターンを解析

 今回、東京大学(東大)と東北大学は11月1日、ガラスに固有な分子振動のパターンを大規模コンピュータシミュレーションによって解析し、ガラスと通常の固体の振動特性が本質的に異なっていることを発見したと発表した。

 同成果は、東京大学大学院総合文化研究科 水野英如助教、池田昌司准教授、東北大学金属材料研究所の芝隼人特任助教らの研究グループによるもので、10月31日付の米国科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America」オンライン版に掲載された。

 固体中の分子は、絶えず振動運動を行っており、この分子振動の固有なパターンは、音波として知られている。固体を叩いたときに音を感じるのは、この音波が励起されるためである。音波は空間的に広がった波であり、デバイ則と呼ばれる物理法則で記述できるが、ガラスにはデバイ則では説明できない振動パターンがあることが古くから示唆されていた。

 今回、同研究グループは、分子レベルの大規模なコンピュータシミュレーションを行い、ガラスに固有な振動パターンを解析した。この結果、ガラスにも、通常の固体に存在する音波が振動パターンとして存在し、かつその音波がデバイ則に従うことがわかったが、ガラスにはその音波に加えて、音波とはまったく異なる空間的に局在化した振動パターンが存在することが明らかになった。この局在振動は、デバイ則とは異なるまったく新しい法則に従うという。

 同研究グループは今回の成果について、ガラスが通常の固体とは本質的に異なることを決定的に示すものであり、長年論争となっていた、ガラスの振動特性の問題に終止符を打つものであると説明している。


 状態変化と粒子(分子)の関係

 状態変化とは、物質等の状態が変化することである。固体、液体、気体の3つの状態を包括して物質の三態という。この三態の1つの状態から、他の一つの状態に移行することを「状態変化」と呼ぶ。

 固体から液体への変化を融解、液体から固体への変化を凝固ないしは固化という。固体から気体への変化を昇華ないしは気化、気体から固体への変化を昇華ないしは凝固という。液体から気体への変化を蒸発ないしは気化、 気体から液体への変化を凝縮、液化、凝結、結露という。

 状態変化の時、物質を構成する粒子(分子)はどうなっているのだろうか?

 物質を構成する粒子(分子)は、その温度に応じた熱運動をしている。また、粒子間には引力が働くため、温度により固体・液体・気体の状態をとる。

 固体の場合は低温で、物質を構成する粒子の熱運動が小さいので、粒子間の引力の影響が大きくなり、粒子は規則正しく配列して固体となる。粒子は決まった位置を中心にわずかに振動している。

 液体の場合は固体の状態よりも温度が高くなり、粒子の熱運動も大きくなるので、粒子が一定の体積中に詰まっていて、互いに粒子間で引き合っているが、比較的自由な運動をしている。

 気体の場合高温になり、粒子の熱運動がさらに激しくなり、粒子間の引力の影響が無視できるようになると、粒子は広い空間を自由に飛び回るようになる。


参考 マイナビニュース: http://news.mynavi.jp/news/2017/11/01/216/


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