ジオパークとは何か?

 今回、伊豆半島が世界ジオパークに認定された。ジオパークとは何だろう?

 ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球 (ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいう。

 大地(ジオ)の上に広がる、動植物や生態系(エコ)の中で、私たち人(ヒト)は生活し、文化や産業などを築き、歴史を育んでいる。ジオパークでは、これらの「ジオ」「エコ」「ヒト」の3つの要素のつながりを楽しく知ることができる。

 例えば、山や川をよく見て、その成り立ちと仕組みに気づくと、今まで何とも思わなかった景色が変わって見えてくる。またその景色が、何千万年、何億年という途方もない年月をかけてつくられてきたことを知れば、私たち人の暮らしは地球活動なしには存在しえないことも分かる。



 ジオパークでは、まずそのジオパークの見どころとなる場所を「ジオサイト」に指定して、多くの人が将来にわたって地域の魅力を知り、利用できるよう保護を行う。

 その上で、これらのジオサイトを教育やジオツアーなどの観光活動などに活かし、地域を元気にする活動や、そこに住む人たちに地域の素晴らしさを知ってもらう活動を行う。

 現在日本には、日本ジオパーク委員会が認定した「日本ジオパーク」が43地域あります(2018年4月現在)。その内、9地域がユネスコ世界ジオパークにも認定されている。

 ユネスコ世界ジオパークとは、ユネスコの定める基準に基づいて認定された高品質のジオパークで、2015年11月に、第38回ユネスコ総会においてユネスコの正式プログラムとなった。

 2018年4月現在、世界38カ国、140地域にユネスコ世界ジオパークがあり、そのうち9地域が日本にある。日本のユネスコ世界ジオパークは、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県)、山陰海岸(鳥取、兵庫、京都)、室戸(高知県)、島原半島(長崎県)、隠岐(島根県)、阿蘇(熊本県)、アポイ岳(北海道)、伊豆半島(静岡県)の9地域。

 静岡県の伊豆半島は、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が、活火山がつらなった地形が集まる世界でも唯一の地域だとしてユネスコの「世界ジオパーク」に、4月17日、フランスのパリで開かれたユネスコの執行委員会で決まった。


 伊豆半島「世界ジオパーク」に認定 ユネスコ

 ユネスコ=国連教育科学文化機関は静岡県の伊豆半島について、活火山がつらなった地形が集まる世界でも唯一の地域だとしてユネスコの「世界ジオパーク」に認定した。これは4月17日、フランスのパリで開かれたユネスコの執行委員会で決まった。

 ユネスコの「世界ジオパーク」は地球の成り立ちを知るうえで世界的に貴重な地形や地質がある地域を認定するもので、これまで民間の団体が審査をしていましたが、3年前からユネスコの正式な事業となっている。

 認定理由について、ユネスコは、伊豆半島がプレートの沈み込みの影響で活火山がつらなった地形が集まる世界でも唯一の地域で、およそ1キロにわたる大規模な横ずれが見つかっている丹那断層で行われている研究は、世界の活断層研究を主導してきたとしている。

 ユネスコの「世界ジオパーク」には日本から北海道の洞爺湖有珠山や新潟県の糸魚川地域など、これまでに8つの地域が認定されているがユネスコの正式な事業になってから認定されるのは伊豆半島が初めてとなる。


 静岡 川勝知事「悲願達成 感無量」

 静岡県の川勝平太知事は「悲願を達成して感無量です。引き続き、地域の皆様と一丸となって世界に認められた地質学的価値を後世に引き継いでいくとともに、魅力を国内外へ発信してまいります」などとするコメントを出した。

 静岡県伊豆市の菊地豊市長は「伊豆島15市町のすべての住民と喜びを分かち合いたい。伊豆半島の自然資源は世界の財産となった。住民の一人一人がジオパークの主人公として自然との関わりを見つめ、将来の世代のために考え行動する地域になれるよう活用していきたい」とするコメントを出した。

 また、伊豆半島ジオパーク推進協議会の顧問を務める静岡大学の小山真人教授は「3年前の認定保留に気落ちすることなく、地域を盛り上げてきたすべての人に感謝したい。今後も4年ごとにユネスコの再審査を受けることになるが、再審査で条件付き認定や認定取り消しとなったジオパークも少なくないので今後も気を引き締め活動の質を高めてほしい」とコメントしている。


 伊豆半島の歴史

 伊豆半島の地殻はフィリピン海プレートの最北端に位置している。北アメリカプレートとの衝突のため、岩盤に亀裂が起こり、これにマグマが貫入することにより伊豆東部火山群が形成されている。このマグマの貫入によって、半島東部では群発地震がしばしば起こっている。古くは伊豆諸島の島々と同様に火山島であったこともあり大型火山が大きく侵食された地形が残り、各地に温泉が湧く。植物相は本州島とは異なる南方系を形成している。半島が海底火山であった頃の噴出物が海底に積み重なってできた地層を、古い順に仁科層群、湯ヶ島層群と呼ぶ。

 伊豆半島に先立ち、形成されたのが丹沢山地である。丹沢山地を構成する岩体の多くは、南の海で1700〜1200万年前に活発だった海底火山の噴出物からできている。1000万年前にはこの岩体の中心に上昇してきたマグマが貫入し、少しずつ冷えて固まり、西丹沢山地の多くを構成する石英閃緑岩体などとなった。また、このマグマの貫入により岩体が大きく盛り上がり、太平洋に浮かぶ火山島(火山島といっても海上に少し頭を出すくらいの島)となった。

 この火山島が載っていたフィリピン海プレートが徐々に北上し、500万年前には日本列島と衝突して本州と一体化した。その後、追うように北上してきた伊豆半島の岩体が100〜70万年前にかけて本州と衝突、この圧力によって丹沢山地の岩体が隆起し、山地が形成された。

 伊豆半島は、約2000万年前には、数百kmも南の海底火山群だった。伊豆半島はおよそ1000万~200万年前にかけて、伊豆全体が浅い海となり、火山島になった火山もあった。この時期の噴出物で形成された地層を白浜層群と呼ぶ。

 200万~100万年前、伊豆が本州に衝突して合体しようとしていた時期。この時初めて伊豆の大部分が陸地となり、以後はすべての火山が陸上で噴火するようになった。 この時期以降の堆積物を熱海層群と呼ぶ。

 60万年前、本州から突き出た半島となる。この頃に天城山や達磨山などの大型火山ができた。60万年前~20万年前にかけて、ほぼ現在の姿になる。

 20万年前には、現在のような姿になったと考えられている。20万年前頃になると、箱根火山を除く複成火山は活動を停止し、単成火山で構成される伊豆東部火山群が活動を始める。


参考 毎日新聞: https://mainichi.jp/articles/20180418/ddl/k22/040/145000c


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