「空気より軽い」航空機が登場

超長時間耐久性自律型航空機」というと、長時間飛び続ける飛行機のことだが、そんな夢の飛行機が実現されようとしている。

 ボーイングの先進的な太陽電池と軽量材料で構築された「Odysseus(オデュッセウス)」と呼ばれる飛行機は、クリーン・エネルギーだけで無期限に飛行することができると報告した。2019年には完成予定だ。

 今回新たに、気球と飛行機の2つの状態を切り替えることで推進力を生み出し、無限に空中にとどまる「空気より軽い」航空機「フェニックス」がこのほど、初の試験飛行に成功した。

 「超長時間耐久性自律型航空機」と呼ばれるフェニックスはスコットランドの科学者が開発を手掛け、先月の試験飛行で120メートルを飛んだ。

 機体は全長15メートル、翼幅10.5メートル。ビジネスや科学分野での活用を念頭に開発された。開発チームは、通信業界の革新につながるとみて期待を寄せている。

 プロジェクトに関わる英ハイランズ・アンド・アイランズ大学のアンドリュー・レイ教授は声明で「フェニックスは半分の時間を空気より重い飛行機として、残りの時間を空気より軽い気球として過ごす」「状態の切り替えを繰り返すことが唯一の推進力の源となる」と解説した。

 機体は胴体部分にヘリウムを詰めて上昇、エアーバッグで空気を吸入し圧縮することで降下する。主翼と尾翼には太陽電池を搭載しており、弁やポンプの駆動に使うバッテリーを充電する。

 レイ教授はこのシステムによりフェニックスは「完全な自給自足」が可能になると指摘。「疑似的な衛星として活用でき、通信分野に従来より大幅に安い選択肢をもたらすだろう」と期待を示した。

 開発チームはまた、遠隔地へのWi-Fi(ワイファイ)接続提供にも同機を活用できるとみている。

 航空業界では近年、飛行船型の航空機が再登場している。世界最大の航空機とされる巨大飛行船「エアランダー10」も近年中に商用飛行を開始する見通しだ。

 高高度飛行とは何か?

 ところで、飛行機はどれぐらい高く飛ぶことが可能なのだろうか?

 高高度飛行とは、航法・工学上は明確な定義がないが、日本の航空交通管制では2万4000フィート(約7300メートル)以上を、おもにジェット機を対象とする高高度管制としているので、この高度以上をさすといってもよい。

 この高度で、気温は零下32℃、気圧は地上の39%程度になる。空気密度の小さい高高度では、プロペラ機は推進効率が落ちるが、ジェット機の場合は空気抵抗の減少によって逆に速力が増大し、燃料も節減される。したがって、エンジンの性能が許す限り高い高度で飛行することが望ましい。

 しかし、高高度では気温および気圧が低く、酸素も少ないので人間の生存に適さない。そのため、搭乗室に与圧および空調装置が必要となる。ジェット機ではエンジンで大量の高温・高圧の空気をつくりだしているためそれが利用でき、この点でも高高度の飛行に適するといえる。

 しかし、海面高度から低温・低圧の高高度までの上昇・降下を何回も繰り返すことによって機体構造に疲労破壊を生ずるおそれがあり、設計時のその配慮が必要である。また、人体に対しては高山病に類する酸素欠乏症や、長時間の飛行を行う乗務員に対しオゾン、あるいは宇宙線などによる障害を考慮しなければならない。

 高高度飛行の危険性

 高高度飛行は、多くの危険性を持った飛行である。ただ単に高い高度を飛ぶだけだが命がけである。通常高高度とは50000feet以上を言いう。現在はこのような高高度を飛ぶことはあまりない。

 なぜなら、飛ぶ意味が無いからだ。かつては、高い高度を飛行すれば、ミサイルの射程圏外となり撃墜される可能性はなく有効な戦術の1つでした。しかし現在は、80000feet程度の高さであれば簡単に地上からのミサイルで撃ち落とせる。

 だからだれも飛ばない。それ以上に飛行自体の危険性が高くなる。今はより低く飛んでレーダーからいかに逃れるかが戦術になった。そのため世界で活躍中の戦闘機のほとんどは高高度飛行には適さないような設計になっている。

 ちなみに我が国の戦闘機では、F-4EJのみが高高度飛行が可能になっている。それは、敵の攻撃を避けるためではなく高高度を飛行してくる敵の爆撃機を落とすため。

 それでは高高度飛行方法だが、高く上がることは、超音速飛行よりも高度なテクニックが必要になる。通常飛行機は各種上昇限度がある。

 しかし簡単に考えれば、最大パワーで水平飛行可能な最高高度が上昇限界高度である。戦闘機ではその限界は50000feet程度で、それ以上にはいくら時間をかけても定常状態では上昇できない。

 ではどうやってそれ以上に上昇するのだろう。それはズーム上昇法という。適当な高度で、適当な速度に加速する。これは飛行機によって異なるが、F-4の場合は40000feet、Mach1.5程度が良いようだ。F-15なら45000feet Mach1.6程度が妥当だろうか。

 そこまで、なんとか加速する。加速が終わったなら2~3Gで30度~50度程度に機首を引き起こす。引き起こし角度は目標高度によって異なる。物理的には、どんな機首上げでも同じ高度だが、実際は、空気抵抗のためにやや上向きの方が有利のようだ。ただしあまり引き起こし角が大きいと、リカバリー出来なくなってしまう。

 この際に急激に引き起こすと予想外の減速が発生するので注意が必要だ。引き起こしが終わったならプッシュオーバーしてAOAを最小抵抗位置にする。これは飛行機によって異なるが一般的には自分にかかるGを0.1~0.3G程度が良い。0Gがいいのだが、エンジンが焼け切れる可能性があるので適当な+Gが必要である。すると減速と共に高度がぐんぐん上がる。

 高度の上昇と共に空の色が変わり、どんどん暗黒の世界に引き込まれる。80000feet付近ではもう宇宙空間の様だ。空は深い紺色、地球は丸く見えその表面に、薄く水色に輝く空気の層が見える。まるで、スペースシャトルから撮った写真の様だ。

 そして飛行の頂点へ、弾道飛行のTOPになると飛行機はふらふら外は静寂、エンジンは消える寸前、スティックはスカスカ、エアコンもあえぎ始める。飛行機はただの物体...かろうじて姿勢制御が出来る程度だ。しかし、機首上げに失敗していると、この時点でアンコントロールに陥りデパーチャーしてしまう。

 本来はここでFOX-1、現在米国ではF-15が、敵の爆撃機をねらうのではなく比較的低高度軌道を回っている、スパイ衛生を打ち落とすのにこの戦法を研究している。最高の出来であればTOPで150kts IAS、姿勢は水平、エンジン全開が理想的である。

 高高度飛行の環境につて

 高高度の環境はいかなるものだろうか?

 コックピットの中は出来るだけ良い環境にしようと設計されている。しかし、その限界は存在する。

 空気は極めて薄い。エレベータに乗っても気圧の変化は分かる。18000feetで気圧は1/2、27000feetで1/3、38000feetで1/5、50000feetで1/10と加速度的に気圧は低くなる。

 コックピット内は与圧され、常に外気圧+5psi の圧力がかかりように設計されているが1気圧が14.7psiなので、だいたい外気圧+1/3気圧が操縦席内の気圧になる。民間機の場合は、もっと高い圧力がかかっており、快適な空間を作っている。

 戦闘機の場合は弾が当たることを前提に設計されているので、あまり高い与圧をかけておくと被弾した場合に風船が爆発するような現象を引き起こし 一瞬で分解してしまうので、圧力は低めに設定してある。

  通常40000feet 飛行中のコックピット内の環境は16000feet 程度。富士山の1.5倍ぐらいの高度。酸素量は地上の半分、気温は真夏でも氷点下、おなかの中身は2倍に膨れ上がる。山登りでは数時間、もしくは数日を使って 徐々に高度を上げて、体を慣らすとが出来るが、戦闘機の場合は、数分でこの環境に飛び込む。この環境で何もしなければ 簡単に高山病にかかり そのまま意識を失い帰らぬ人に なってしまう。

 そこで戦闘機のパイロットは 常に酸素マスクをして 外圧に反比例した 濃度の高い酸素を吸っている。これは通常の飛行の場合である。高高度を飛行する場合は これでは足りないため 服装は大きく異なります 通常の装備では簡単に死ぬ。

 だから、宇宙服の様なプレシャースーツなる 飛行服を着用する。これは全身を完全に包み込む服装である。特に首から上は 重要で、首の部分は個人専用の特注品で、ヘルメットも球形の金魚鉢、ジェミニ計画時代の宇宙服。このスーツは、全身から指先まで圧力がかかり ほとんど動きのとれない状態となる。

 風船の中にいるようなものだ。また、高高度では体内の窒素が関節等で気泡化し、激痛を発生させまるので飛行前に、十分な酸素を体内に入れ、窒素分を追い出しておかなければならない。

 そのため飛行前プレシャースーツを着用し約1時間程度純酸素を吸い続けてからの 飛行になる。ちょっと前の宇宙飛行士も同じようにして飛行してた。ロケットに乗り込むときに 大きなトランクのような箱を手にさげているが、あれが純酸素を供給する物。高高度飛行で最も危険なのが急減圧。たとえば60000feet 越して上昇中に 何らかの原因で与圧が抜けたとしする。

 プレッシャースーツを着てない場合には パイロットは瞬時に外の環境にさらされる。60000feet 以上はどう考えても、ホ乳類が存在し得る環境では-56℃の寒さで震える程度では済まない。先ず酸素がないので、数秒で意識はなくなる。また気圧が極端に低いので37℃の血液が沸騰する。

 こんな中でがんばれるのは 宇宙人だけだ。怖い話は別の機会に回すとして、次に降下が始まる。降下には上昇以上の時間が必要だ。飛行機は上昇するのも大変だが、降下も想像以上に大変なのだ。

 飛行TOP高度では、飛行機はただの物体だ。降下もたた落ちるだけの無重力弾道飛行の後半...外は濃紺の空にギラギラ輝く太陽だけ...下には、水色の地球...その中を引力に引かれて落下していく...50000feet を通過する付近から、飛行機らしくなりエンジンも反応し 、コントロールも利き始める。40000feet 通過...ここまで降りてくれば、立派な飛行機...あとは通常操縦でRTBするだけ...。

参考 高高度飛行: http://www2m.biglobe.ne.jp/~ynabe/mach/highalt.htm

CNNnews: https://www.cnn.co.jp/fringe/35136428.html