そろそろ限界に近づいている

 緊急事態宣言が続いている。医療崩壊を防ぐための取り組みと分かっていても、仕事ができない自営業の方々は先の見通しが持てないことでかなり不安になっている。そろそろ限界だ。

 東京都練馬区のとんかつ店で4月30日夜に火災があり、店主の男性(54)が全身やけどで死亡した。遺体には油を浴びたような形跡があった。警察は現場の状況から、男性が油をかぶった可能性があると見ているが、遺書は見つかっていない。
 
 男性は妻と二人でとんかつ店を切り盛りしてきた。とんかつ店は創業約50年で、男性は三代目。地元で長年愛される人気店だったという。

 過剰な自粛はコロナ感染者を減らしても鬱病や自殺者を増やしてしまう恐れがある。医療崩壊は心配だが、個人のレベルで言えば仕事をせずに死ぬよりはコロナにかかって死んだ方がいいと考える事業者も多いはず。

 ヒトは自分のできることをしなければ生きていけない生物だ。医療者は医療従事、政治家は政治判断、事業者は事業、教員は授業...十分に衛生管理をしていけば、自粛解除してよい方向に変えていかねばならないと思う。

 具体的な数値目標を示せると良い

 いつまで自粛期間は続くのであろうか?

 安倍晋三首相は5月4日の記者会見で、新型コロナウイルス感染に関する緊急事態宣言を1カ月で終えられなかったことを陳謝した上で「出口に向かって一歩一歩前進する必要がある」と述べ、国民に引き続き協力を呼び掛けた。宣言延長を「断腸の思い」とした上で「可能と判断すれば期間満了を待つことなく緊急事態を解除する」と表明した。

 首相は「現時点でまだ感染者の減少は十分なレベルとは言えない」と指摘。収束に向けては「退院を下回るレベルに新規感染者を減らす必要がある」とし、東京、大阪など13都道府県で8割の接触削減を続けるよう協力を要請した。

 今後の対応に関しては、今後2週間を目途に事業活動再開のためのガイドラインを策定する考えを表明。家賃支援とアルバイト学生支援について「速やかに追加的な対策を講じる」と述べた。医療現場の状況改善には「1カ月程度が必要」との認識を示した。

 一方大阪府の吉村洋文知事は、政府の緊急事態宣言延長を受けて大阪府でも5月末まで原則として府民の自粛、休業を要請。その上で、出口戦略についても話し合い「15日の段階で数値を満たしているようであれば、段階的に解除していきたい」と「大阪モデル」をあげた。

 解除の指数に関しては医療のキャパシティーと感染の把握をあげ「感染経路不明者が10人未満。陽性者率7%未満、重症者ICU60%未満で解除したい」と発表した。具体的に数値目標で解除への道筋を示せたのが良かった。

 アメリカでも自殺志願者が急増

 政府は緊急事態宣言の延長を表明しているが、延長すれば、中小企業や小売店では休業や規模縮小を続けざるを得ず、男性のように、精神的にも経済的にも追い詰められる人が増えてしまう。

 実際に、ロックダウンが続くアメリカでは米民間団体が無料で運営する「自殺防止ホットライン」への問い合わせが急増。ロサンゼルスの窓口では、2月の相談件数が前年度比で6倍以上に増えている。自殺志願の主な理由は新型コロナウィルスの感染不安や「失業して生活が苦しい」「孤独感に耐えられない」などが多いという。

 日本では、失業率が1%上昇すれば、自殺者が約2300人増えると言われている。京都大学大学院教授の藤井聡氏は自身のツイッターで、コロナショック&政府自粛要請によるGDP減と失業率増を推計すると、今後自殺者数が14~26万人も増えると予測している。

  練馬区のとんかつ店の男性は休業時、フェイスブックに「働くのが大好きで、定休日も設けず家族旅行に行くのも数年に1度で、30年弱働いてきた。自問自答しているが、感染予防に徹したい」と記していた(5月2日付毎日新聞夕刊)。

  男性は仕事に情熱を燃やし、前向きに店を切り盛りしてきたが、感染拡大防止のための自粛要請により、休業せざるを得なかった。自らの努力とは関係なく、店を開けられない。そのやるせなさや苦しみは計り知れない。

 このまま政府が緊急事態宣言を延長し、各自治体が過剰な自粛要請を続ければ、コロナウィルスに罹っていないのに、倒産や失業によるストレスによるうつ病や、借金を苦にした自殺などが増える可能性がある。さらにアメリカでは、ロックダウンの日数と感染者数の減少に、ほとんど相関性がなかったという指摘もある。

 欧米では、経済活動の再開が進められつつある。日本政府や自治体は、「過剰な自粛によって、コロナに罹らなくても、鬱や借金苦で自殺者が増える」ことを直視し、「緊急事態宣言」の見直し・撤回に入ると共に、こういう時期だからこそ、自殺防止策に本気で取り組むべきではないのか。

 「緊急事態宣言の早期解除を」 幸福実現党

 緊急事態宣言の延長が取り沙汰される中、幸福実現党(釈量子党首)は4月29日、「緊急事態宣言の早期解除を求める」声明を発表した。

 同党は声明で、「コロナショックは場合によっては、かつての世界恐慌並みの規模に至るとも考えられます。中小企業の6割以上は6月で経営危機に陥るとの調査もあり、経済活動の再開は待ったなしです」と経済損失の拡大を指摘。

 「感染者による死亡者と同様、経済苦による自殺者も、等しく尊い生命です。『生命』と『経済』は比較しうる性質のものではなく、もとより経済は人々の尊厳や幸福ばかりか、生命維持にも直結しうるとの認識を持つべきです」とした上で、宣言を延長せずに解除するよう求めた。

 以下、党声明の全文。

 来月6日、新型コロナウィルスに対処する特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が、その期限を迎えます。 同宣言については、感染拡大が収束していないとして、全面解除はできないなどとする向きもありますが、幸福実現党としては、企業や事業者に対する休業要請等が、経済により甚大な影響を与えかねないことに鑑み、予定通り同6日に宣言の全面解除に踏み切り、感染拡大を抑えるための環境整備を前提にしながら、経済活動を順次再開させるべきとの考えです。

1. 人為的に経済を破壊する大局観なき政治判断

 「緊急事態宣言」に基づき、各都道府県の知事はこれまで、企業や事業者に対する休業要請や、外出自粛の呼びかけなどを行ってきましたが、緊急事態宣言の発令から1カ月も満たない中、日本経済はすでに深刻な影響を受けています。

 コロナショックは場合によっては、かつての世界恐慌並みの規模に至るとも考えられます。中小企業の6割以上は6月で経営危機に陥るとの調査もあり、経済活動の再開は待ったなしです。大企業も安泰とは言えず、国内工場や交通インフラの機能不全などが起きれば、日本経済は奈落の底に沈み、失業とそれに伴う自殺者も爆発的に増加しかねません。

 感染者による死亡者と同様、経済苦による自殺者も、等しく尊い生命です。「生命」と「経済」は比較しうる性質のものではなく、もとより経済は人々の尊厳や幸福ばかりか、生命維持にも直結しうるとの認識を持つべきです。

 そもそも、政府は感染症の専門家の見解を根拠に判断しており、経済や教育、人々の心理面に与える影響について配慮が不足しています。政府は「行動制限をすれば感染を抑え込める」といった全体主義的発想から転じ、長期的かつ大局的な視座に立ち、いかに国民の生命・財産を守るかについて、知恵を振り絞るべきです。

 同感染症については、短期で収束するとの目途が立っていない以上、わが国の財政状況に鑑み、終わりの見えない休業要請と補償を続けるというのも現実的ではありません。従業員を守るのはあくまで企業であるという認識の下、経済活動の再開を後押しすべきです。

2. 移動の自粛や営業時間短縮は逆効果

 一方、日本はこれまで、欧米に比べて外出等の規制が緩やかであったにもかかわらず、国民の間に衛生観念が根付いていることによる影響等もあり、感染による死者は比較的少数にとどまっています。

 人口100万人あたりの新型コロナによる死者数についても、欧米諸国ではその数は軒並み数百人規模にのぼる一方、日本ではわずか3人あまりに留まっています。

 こうした現状を踏まえて、オンライン受診の普及促進などを通じた院内感染の防止をはじめ、人と人との接触の機会を減らすための、業態に応じた工夫を徹底させるなど最大限に感染拡大リスクを抑制した上で、政府として自粛ムードを一掃させる情報発信を行うべきと考えます。

 同宣言を踏まえた移動の自粛要請は地方経済を破壊させかねないほか、営業時間の短縮も客足を集中させるなどして、感染拡大阻止に向けては逆効果ともなりかねません。不要な規制は即座に撤廃すべきです。

 3. 日本人の宗教心で苦難を乗り越える

 日本はこれまで、疫病や飢饉など度重なる災厄に見舞われてきました。奈良時代における大仏建立にも象徴されますが、日本人は宗教心に基づき、こうした苦難を乗り越えてきたという歴史があります。日本は、今回のコロナ危機からも必ず立ち直れると信ずるものです。幸福実現党は宗教政党として、人々の苦しみに寄り添いながら、各人の心に灯をともすべく、活動を展開してまいる所存です。

参考 The Liberty Web:https://info.hr-party.jp/press-release/2020/10806/ https://the-liberty.com/article.php?item_id=17111

  

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