米国の人種差別事件

 アフリカ系アメリカ人の黒人男性ジョージ・フロイドさん(George Floyd)が、2020年5月25日にミネアポリス近郊で、警察官の不適切な拘束方法によって死亡させられた事件が起きたとき後、人種差別に反対する抗議デモが全米で続いた。

 そのこと自体よくあることで、米国の問題点の一つであることは誰もがよく知っている。驚いたのは平和的なデモが多い一方で、建物を破壊したり、放火したり、略奪行為に走ったりする過激なデモが横行し、連邦軍の投入まで議論されるほどになったことだ。

 2020年5月25日当日、一人の白人の警察官を被疑者とする告訴状によると、偽ドル札の使用容疑により手錠をかけられたフロイドが、呼吸ができない、助けてくれ、と懇願していたにも関わらず、8分46秒間フロイドの頸部を膝で強く押さえつけ、フロイドを死亡させた。

 その時間の中で、フロイドの反応が見られなくなった後の2分53秒間においても当該警察官はフロイドの頸部を膝で押さえつけていた。フロイドは手錠を掛けられ顔は路面に押さえ込まれていたが、なおも当該警察官は膝でフロイドの頸部を押し付けていた。その他3名の警察官の関与が確認されている。 

 この事件ではその後、全米各地でデモが起き、行き過ぎた白人警察官の行動の根底には人種差別がありこの問題を正そうとする動きがあったのは報道で明らかにされた。

 そして、関係する警察官4人は免職となりさらに訴追されている。一部の法律専門家によると、事件の様子を映した動画が証拠となって、殺人ほう助・扇動の疑いで訴追された3人に自己弁護の余地が生まれる可能性がある。

 アメリカで台頭する極左集団「アンティファ」 

 黒人男性ジョージ・フロイド氏が白人警官に拘束され、死亡した事件をめぐって、人種差別に反対する抗議デモが全米で続いている。

 驚いたのは平和的なデモが多い一方で、建物を破壊したり、放火したり、略奪行為に走ったりする過激なデモが横行し、連邦軍の投入まで議論されるようになったことだった。

 これについてアメリカのビル・バー司法長官は、「アンティファ」などの過激派集団が暴力行為を扇動した証拠がある」と発言。6月6日に東京・渋谷で行われたデモでも、アンティファの旗を持った人たちが確認されており、日本でその名前が広まっている。「アンティファ」とは何か?

 アンティファとは「アンチ・ファシスト」の略であり、ファシズムの反対に加え、人種・性別・同性愛者・トランスジェンダーへの差別などの撲滅を掲げる、急進的な極左・共産主義組織である。

 ナチス・ドイツに対抗するためにできた社会主義グループにルーツを持つが、ドナルド・トランプ氏が大統領に就任したことを受け、ここ数年、アメリカで活動を活発化。ソーシャルネットワークなどを活用し、若い世代を取り込みながら、急速にメンバーを増やしていると言う。

 たとえば、2017年1月にトランプ氏の大統領就任式が行われた際、首都ワシントンで車を燃やすなどの過激なデモ活動を先導。同年8月に、カリフォルニア・バークレーで共産主義に反対する平和的なデモが起きた時には、こん棒や「No Hate(憎しみはいけない)」と書かれた自作の盾、ペッパースプレーなどでデモ参加者を暴行している。

 「暴力革命の肯定」と「唯物論」

 それらの事例から分かるように、過激な暴力行為や破壊活動に及ぶことで知られ、組織として暴力を肯定していることを示す情報も出ている。

 偏向報道の暴露を目的とする米団体「プロジェクト・ベリタス(Project Veritas)」は、オレゴン州ポートランドのアンティファ支部に潜入調査(詳細な潜入時期は明らかになっていない)。隠しカメラを使い、メンバーが参加する必須講義の様子を報じた。

 それによると、講師が「目をえぐるなどの行為を練習してください。目に傷をつけるには、ほんの少しの力しか要りません」と教えるなど、かなり過激な内容が明らかになっている。

 また今年6月1日には、アンティファの元メンバーが米FOXニュースに出演した。その中で、同組織は「反ファシスト」を掲げているものの、実態としては「極左のアジェンダに合わないものは何でもファシズムとみなす(団体だ)」と語っている。

 つまり、極左のイデオロギーに反するものに対して、「ファシズムだ」とレッテルを貼り、暴力で徹底抗戦する組織だと言える。トランプ氏が主導する保守革命についても、何としても潰したいと考えているはずだ。

 背後に中国共産党

 アンティファにはリーダーが存在せず、賛同者が緩やかにつながる形で、組織の体を成していないとの指摘もある。 ところが、ニューヨーク市警の元本部長バーナード・ケリック氏によると、「アンティファは米国内の40の州と60の都市で支部を持ち、各地の暴動に資金を提供している」と言う。

 すでに全米に巨大なネットワークを築いており、その影響力の大きさは侮れない。リベラルメディアとともに、トランプ降ろしの一角を担う存在となっていると言える。おそらくその背景には中国共産党が資金供給源となっている可能性がある。

 現時点で出ている情報からアンティファの実態を紹介してきたが、左翼が抱える問題点をよく表している。共産主義・マルクス主義を奉じる左翼の問題点の一つは、暴力革命を肯定し、「結果や目的が正しければ、その理想を暴力によって実現しても構わない」と考えるところにある。そのため、ソ連やカンボジアのポル・ポト政権、中国共産党政権などは、人民への虐殺を繰り返してきた。

 暴力革命を肯定し、虐殺をしてでも理想を実現する。この根底には、「唯物論」がある。人間をロボットと同じように考えるため、「役に立たない"欠陥品"は殺してもいい」という残虐な暴力行為の肯定につながるわけだ。

 アンティファのような組織が登場する今、世界でイデオロギーの対立が激しくなることが予想される。その際、「暴力革命の肯定」と「唯物論」という二つの毒をはらんでいるか否かが、考える判断基準の一つになる。

参考 The Liberty Web:https://the-liberty.com/article.php?item_id=17266

  

ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ   ←One Click please