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鳥の渡りは聞いたことがあったけど、チョウの渡りは知りませんでした。それも1000kmも!

生まれるのは南西諸島などで、生まれてから北上を続け、秋にはまた南下します。1000kmも渡りを続けるその理由はまだわかっていません。

この時期、大分県姫島村の海岸では、4000頭(匹)の群舞が見られるそうです。一度は見たいものです。

高原地帯を通って北上を続けるそうなので、夏休み、山で出会うこともあるかもしれません。夏休みの自由研究にどうでしょうか?

羽に記号が書かれたチョウはマーキングされたものです。見つけたらSRS研究所(03・3821・3197)に電話しましょう

今日はアサギマダラについて調べます。

 

アサギマダラが渡りの中継地 大分県姫島で群舞!

  
アサギマダラ群舞                       スナビキソウ

初夏と秋に渡りをするチョウ「アサギマダラ」が、大分県・国東半島沖の姫島で群舞している。島北部の海岸で、穏やかな天気の早朝は、約4000頭(匹)が見られる

チョウは繁殖に必要な成分が含まれる海岸植物スナビキソウを求めて集まる。3年前から島で調査する東大医学部付属病院の医師栗田昌裕さん(54)によると、姫島は南西諸島などで羽化し、北上する際の中継地だとわかった。昨年の標識調査で、姫島のチョウが650キロ以上離れた石川県や埼玉県で再捕獲された。関東地方あたりまで北上して産卵、世代交代したチョウは、秋に南西諸島まで1000キロ以上を南下するものもいることが確認されている。

栗田さんは「詳しい移動ルートを知りたいので、羽に記号が書かれたチョウを見つけたら連絡下さい」と話している。連絡先はSRS研究所(03・3821・3197)。 (2006年06月04日 asahi.com)

 

アサギマダラとはどんな蝶?

マダラチョウ科に属する前翅長40〜60mmの可憐なチョウである。春の北上,秋の南下を繰り返す「渡り」をするチョウとしても知られている。夏には標高1000m付近の高地帯をさまようことが最近の調査でわかってきたが,北上から「さまよい」,そして南下の行動を解発する刺激要因がまだわかっていない。

2000年に台湾台北市北部の陽明山でマークされた2個体が,鹿児島県と滋賀県でそれぞれ再捕獲され,この蝶の移動範囲が日本周辺の国外にも及ぶことが明らかになった。しかし,その移動の範囲の全貌はまだ明確でなく,謎の蝶と言える。

他のマダラチョウと同様に擬態現象の主役であり,食草中のアルカロイドの防御物質への転用のメカニズムが生化学分野で注目されている。オスは吸蜜植物からピロリヂディンアルカロイドを摂取しないと成熟できず,ヒヨドリバナ属などの花に強く誘引される。各地の調査結果では,性比に著しい偏りがあり,行動学における配偶戦略の材料としても興味深い。  


スナビキソウ(砂引草)とは?

双子葉植物合弁花類(Messerschmidia sibirica)温帯域の海岸で見られます。海岸では環境の悪化や開発が進み、自然度の高い浜でしか生育できないスナビキソウはまっさきにその数を減らしてしまいました。中心部がわずかに黄色がかった白い花はいかにも清潔感があります。ハマユウと同様、種子が海に浮いて広く散布され、このため、分布もユーラシア大陸の温帯に広がっています。  

 

アサギマダラの寿命はどの位か?

野外における寿命については,昆虫の中でアサギマダラが一番わかっているでしょうね。最も長生きな場合は,11月にキジョランに産卵された卵が翌年の5月に羽化すると仮定し,その後成虫で11月まで生きるとすれば,約1年となります。過去に6月にマークされたものが,11月に再捕獲されたことがあったはずです。


なぜ1000kmも渡りをするのか?

これが「アサギマダラの謎」の一つです。それを解明するためにマーキング調査が行われるようになったわけです。

暑さや寒さをさけるため,北方の資源を利用するため,天敵からのがれるため,季節風に運ばれるため,などいろいろな仮説がありますが,まだはっきりわかってはいません。


アサギマダラはどこまで北上するのか

これも「アサギマダラの謎」の一つ。

北上の終点地を明確にするために、皆でマーキングをやっているわけです。成虫は北海道でも見られます。沿海州でも記録があったはずです。

 

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