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少し涼しくなったと思ったら、こんな時期にずいぶん大きなハチが飛んでいた。「スズメバチ」?

近くに巣があるのかなと思ったら、木の枝に大きな巣を作っていた。職場のなかまに近づかないように注意をした。いそいで役場に連絡して取ってもらった。

こんな話はときどき聞くのではないでしょうか?

ハチの巣があるのは「自然が豊か」な証拠でもありますが、このハチには困ったものです。刺されたら「アナフィラキシーショック」というアレルギー反応を引き起こし死んでしまうこともあるのですから。

意外にも10月はスズメバチの繁殖シーズンです。個体数が一番ふえるのだそうです。白い色よりも黒っぽい色をよく認識します。近くに飛んでいたら巣が近くにある証拠巣。見つけたら、役所に連絡して取ってもらいましょう。

今日はスズメバチとその対処方法について学びます。


関連するニュース

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(毎日新聞 2006年9月24日)
寄らず騒がず 肝心 ご用心、スズメバチの季節 
(2006年10月01日富山新聞)


知っておきたい基本事項


スズメバチとは何か?

ハチのなかまの1つ。節足動物、昆虫類、ハチ目、スズメバチ科に属する。

昆虫とは何か?

節足動物のなかまである。体はかたい殻(外骨格)でおおわれており、関節を持つ。

昆虫の体の構造は、成虫の場合、頭部・胸部・腹部の三構造に分かれている。頭部には触覚をもち、胸部から3対の足が出ている。

節足動物とは?

節足動物(せっそくどうぶつ)とは、無セキツイ動物のなかまの1つで、昆虫類、甲殻類、クモ類、ムカデ類など、かたい殻(外骨格)と関節を持つグループをいう。 

 

知っておきたいスズメバチ対処方法


スズメバチにはどんな種類があるか?(代表的な3種)

オオスズメバチ     キイロスズメバチ  ヒメスズメバチ
  

対処方法は?

1.巣に刺激を与えない
スズメバチが人を攻撃するのは「巣を刺激された」場合。スズメバチの巣10m以内に人が近づくと、人のまわりを飛び警戒行動を示します。さらに近づくと「カチカチ」と警戒音を発します。その次に攻撃をしてきます。知らず知らず巣に近づく事があるので要注意!

2.黒い色は避ける
スズメバチは黒い色を認識することが得意。逆に白い色はあまり認識できない。そのため、巣やハチを刺激してスズメバチを怒らせてしまった場合、真っ先に狙われるのが髪の毛や瞳、黒い服。そこで、野外に出る時は、できるだけ黒い服装を避け、帽子などをかぶるのがお薦め。
※香水や整髪料などの匂いにも敏感で黒い物と同じ反応を示すので注意

3.ハチを振り払わない
飛んできたハチを手で振り払うと、ハチは攻撃されたと判断し、反撃体勢に入る。巣から離れた場所では、何もしないかぎり人間を襲うことはないので、むやみに振り払おうとせず、飛び去るまでじっとすることが大切。

4.姿勢を低くする
スズメバチに襲われた場合、姿勢を低くするとハチが人間を見失い、飛び去ることが多い。ただし、巣の近くで黒い服を身につけている場合は、かがむ動きを追われ、引き続き刺される危険があるため、その際は、できるだけ巣から遠くに逃げるのが安全。

万が一刺されたら

1.まず指で毒をつまみ出す
※口で毒を吸い出す場合は、傷や虫歯があるとそこから毒が入る危険があるので注意
2.患部を水や氷で冷やし毒のまわりを遅くする ※アンモニアはハチ毒には効果なし
3.一刻も早く医師に診てもらう。

「アンモニア」は迷信

「アンモニアが効く」というのは迷信であり、つけない方がよい。これは同じハチ目であるハチやアリの毒液成分の分析がまだ十分でなかった時代に、例外的に刺針を有しないヤマアリ亜科のアリがギ酸を大量に含む毒液を水鉄砲のように飛ばして敵を攻撃することが知られていたことから、他のハチ目の毒の主成分もギ酸であろうと考えた拡大解釈による。
 


ちょっと難しい発展事項


スズメバチとは何か?

スズメバチ(雀蜂、胡蜂)はスズメバチ科・スズメバチ亜科に属するハチの総称。

女王蜂を中心とした大きな社会を作り、それを守るために人を刺すことがある。日本にはスズメバチ属7種、クロスズメバチ属5種、ホオナガスズメバチ属4種の合計3属16種が生息する。

界 : 動物界 Animalia
門 : 節足動物門 Arthropoda
綱 : 昆虫綱 Insecta
目 : ハチ目 Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目 Apocrita
上科 : スズメバチ上科 Vespoidea
科 : スズメバチ科 Vespidae
亜科 : スズメバチ亜科 Vespinae

スズメバチの生活史

性別や女王蜂、働き蜂の決定は基本的にはミツバチと同じようなものである。

ハチ目の共通の性質として未受精卵はオス蜂に、受精卵はメス蜂になる。

働きバチはすべて雌である。女王蜂になる卵と働き蜂になる卵は同じで、幼虫時代に食べさせられた餌によって地位が決定される。

女王蜂は10-11月頃に羽化し、繁殖のために巣から飛びたつ。オスと交尾した後は一切摂食せず、朽木などに越冬室を掘ってその中で冬眠に入る。翌年の春、冬眠から覚めた女王蜂は営巣を開始する。

働き蜂は7月頃から羽化を始め、9-10月に個体数がピークに達する。種類や気候によって違うが、オオスズメバチでは1つの巣に数百匹程度まで増える。

オス蜂は女王蜂より少し早い9-11月頃に生まれる。オス蜂は子孫を残すためだけの存在であり、全く働かない。

繁殖期になり、若い女王蜂が巣から飛び立つと、オス蜂も交尾のために一斉にその後を追う。大半は天敵に捕食されるか力尽き、交尾に成功するのはこの中のごく一部である。無事に交尾に成功したオスは間もなく死亡し短い生涯を終える。

毒の成分

毒液は様々な神経毒、ペプチド、タンパク質分解酵素などの複雑な混合物である。

ヒスタミン - 炎症作用を持つ
神経毒(セロトニン、アセチルコリン)
ペプチド(ホーネットキニン、マストパラン、マンダラトキシン、ベスパキニン) - アナフィラキシーショックの原因となる
タンパク質(細胞膜を分解するホスホリパーゼ、タンパク質を分解するプロテアーゼ) - これもアナフィラキシーショックの原因となる。

これらの毒物質の多くは人を含む動物の免疫系や神経系に関係した情報伝達物質でもあり、毒液に含まれる動物組織の構成物質を分解する酵素によって消化、破壊された組織を通じて、速やかに皮下組織に拡散、さらには血管系を通じて全身を巡り、免疫系や神経系の情報処理機構を攪乱。それによって激しい痛みや免疫系の混乱によるアナフィラキシーショックなどを引き起こす。


アナフィラキシーショック(薬物過敏症等)


アレルギー反応のひとつである。外来抗原に対する過剰な免疫応答が原因で、全身に放出された化学伝達物質が毛細血管拡張を引き起こす為にショックに陥る。ハチ刺症によるものは有名。アドレナリンの皮下注射が有効。はち毒・食物・薬物等が原因で起きることが多い。



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