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「私たち太陽系の中の冥王星が、惑星ではなくなった。」という話題を先日お伝えした。太陽系の中には冥王星ぐらいの天体は無数にあることがわかってきたからである。

では太陽系の外側はどうなっているのであろうか。私たちの住む太陽系は「銀河系」という恒星集団の一部であることは、知られている。

「銀河系」とはどんな姿なのか?銀河系を外から見たことのない人類にはよくわからない。近くのアンドロメダ星雲のように渦を巻いているのだろうとを推測するだけであった。

それが近年、観測技術の向上により様々なことがわかってきた。

すべての銀河の中心には巨大ブラックホールがあることや銀河系の渦巻きがただの渦巻きではなくて、棒状渦巻きであることなどがわかっってきたのだ。 

そして今回、銀河系(天の川)の中心近くに、円盤から飛び出すように弧を描く高温ガスの巨大なループがあることが、名古屋大が南米チリに設けた電波望遠鏡「なんてん」の観測で明らかになった。

今日は恒星、銀河、銀河系、ブラックホールなどについて学ぶ。 


ブラックホール想像図 銀河系中心の巨大ブラックホールからは、上下にループ状の巨大なガスが噴射している。

 

関連するニュース

銀河中心部:高温ガスの巨大ループ 名古屋大が観測

円盤状をしている銀河系(天の川)の中心近くに、円盤から飛び出すように弧を描く高温ガスの巨大なループがあることが、名古屋大が南米チリに設けた電波望遠鏡「なんてん」の観測で明らかになった。根元付近のガスは濃く、多数の星を生み出す「巣」になっている可能性があるとみて、今後詳しく観測する。6日付の米科学誌「サイエンス」で発表する。

ループは地球から約2万8000光年(1光年は約9兆4600億キロ)離れ、銀河系(直径約10万光年)の中心から約2000光年の場所で少なくとも二つ見つかった。ループの長さは500〜1000光年、円盤面から約600光年噴き上げるように伸びていた。温度は最高27度で普通のガス雲より280度以上高く、秒速30キロで激しく動くガスの塊という。

銀河のループは、千葉大の松元亮治教授(宇宙物理学)らが88年に理論的に予言していたが、銀河系の中心部は暗いガス雲に阻まれ、これまで観測できなかった。太陽の表面で炎が噴き上がる原理と同様に、ガスが天体周辺にある磁場に沿って浮き上がるためと考えられている。ただ、太陽の炎が約1000秒で消えるのと違い、銀河のループは1000万年続き、大きさも1兆倍という。

観測チームの福井康雄・名古屋大教授(電波天文学)は「銀河系の中心で太陽表面と同じ現象が起きているとは驚いた。(9月23日に打ち上げ成功した)太陽観測衛星『ひので』の観測成果が銀河の探究にも使える」と話している。(山田大輔  毎日新聞 2006年10月6日)  


知っておきたい基本事項


恒星とは?

恒星(こうせい)とは、主に水素、ヘリウムの核融合エネルギーにより自ら輝く天体。太陽も恒星の一つである。


銀河とは?

銀河(ぎんが)は、数百億から数千億個の恒星や星間物質が重力的にまとまってできている天体である。小宇宙あるいは島宇宙ともいう。


銀河系とは?

銀河系(ぎんがけい、英語では Milky Way )は、私たち人類の住む地球・太陽系を含む銀河のこと。


銀河団とは?

河群・銀河団(ぎんがぐん・ぎんがだん)は多数の銀河が互いの重力でまとまっている大規模な集団である。


ブラックホールとは?

ブラックホール (Black hole) は大質量の恒星が超新星爆発した後、自己重力によって極限まで収縮した状態の天体を指す。


ブラックホール予想図 重力レンズのはたらきで後方の星の光が曲がっている。
 

ちょっと難しい発展情報


銀河系の形

銀河系(ぎんがけい、英語では Milky Way または大文字で始まる the Galaxy)は、私たち人類の住む地球・太陽系を含む銀河で、局部銀河群に属する。以前は渦巻銀河の一種と考えられていたが、近年では棒渦巻銀河であるとする説が有力になりつつある。地球から見えるその帯状の姿を天の川または銀漢(ぎんかん)などと呼んでいる。現在では銀河系のことを天の川銀河と呼ぶこともある。

銀河系が普通の渦巻銀河でなく棒渦巻銀河であると考えられるようになったのは1980年代になってからである。2005年にスピッツァー宇宙望遠鏡によって行われた観測でもこのモデルは裏付けられており、さらに銀河系の棒構造は今まで考えられていたよりも大きいことが明らかになっている。

銀河系の形は棒渦巻銀河?

   
NGC4414 渦巻銀河      NGC1300 棒渦巻銀河


銀河系の大きさ

銀河系のディスクは直径約10万光年と見積もられている。太陽から銀河中心までの距離は約26,000〜35,000光年と見積もられている。ディスクは銀河中心では外側に膨らんでいる。

銀河系の中心には非常に大きな質量を持つコンパクトな天体が存在しており、大質量ブラックホールである可能性が高いと考えられている。現在ではほとんどの銀河が中心に大質量ブラックホールを持つと考えられている。


銀河系の中心

1990年代になると、銀河中心部から放出される電波の観測や、我々の銀河系の中心近くの恒星の運動の長期にわたる追跡観測が行なわれ、これによって、数多くの銀河の中心部に太陽の数百万倍から数十億倍という大質量のブラックホールが存在することが確認されている。このことから、宇宙に無数に存在する銀河の大部分の中心核には超巨大ブラックホールがあると考えられている。

我々の天の川銀河の中心部にあるブラックホールは、太陽の200万倍の重力を持った巨大な存在である。1995年には、銀河M106の中心に太陽質量の3600万倍の質量のブラックホールがあることが確認されている。同様にして、これまでに多くの銀河の中心部に106-8太陽質量の大質量ブラックホールの存在が確認されている。


なぜ銀河の中心にブラックホールができたか?

このような大質量ブラックホールの起源についてはあまり良く分かっていない。

しかし1999年から2000年にかけて、日本の研究者グループによる電波やX線での観測から、M82 銀河の内部に1000太陽質量程度のブラックホールがあるらしいことが初めて明らかになった。これを受けて現在、以下のような大質量ブラックホールの形成シナリオが考えられている。

銀河どうしの近接遭遇や衝突などによって銀河内部で爆発的な星形成(スターバースト)が起こり、これによって若くて密度の高い星団が大量にできる。このような星団には重い星が大量に含まれるため、高密度な環境ではこのような星同士が合体してさらに大きな星となり、ますます合体しやすくなるという合体不安定という過程が進行する。

こうして作られた重い星の寿命は非常に短いので早い時期に超新星爆発を起こし、太陽の数十倍から100倍の質量を持つブラックホールが誕生する。

これらの合体によって1000太陽質量程度太陽質量程度の中間質量ブラックホールが星団内にでき、このような星団がいくつも銀河の中心に向かって沈む。沈む途中で星団自体は潮汐破壊され、中間質量ブラックホールが銀河中心にたまり、互いに合体して大質量ブラックホールとなる、というものである。

 

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