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サンマのおいしい季節です。お値段もお手頃で助かります。庶民の味ですね。青魚なのでからだにも良さそうです。

そんな身近な魚ですが、今までわからなかった寿命がわかったそうです。寿命は2年と判明。生態がわかれば将来増やすこともできるかもしれません。

まだまだ地球には不思議がいっぱい。身近な生物でさえわからないことがたくさんあるのです。あらためてサイエンスのおもしろさを感じました。

今日はサンマについて調べます。(参考HP Wikipedia)
 

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サンマの寿命は2年だった 17万匹分析で判明


1年か2年か議論があったサンマの寿命は2年とみられると、独立行政法人水産総合研究センターの東北区水産研究所八戸支所(青森県)が89〜00年に漁獲された約17万匹の分析から結論づけた。0歳魚の量を調べることで、翌年の適正な漁獲量を割り出すことができそうだ。

魚の年齢は通常、耳石という器官の年輪で判定する。サンマの年輪は0〜2本だが、水温などが違う広い海域を回遊するため、年輪数と年齢が同じかどうか疑われていた。最近の調査で、冬にできるのが一般的な年輪が、サンマでは夏にもできることも分かってきた。

同支所の巣山哲・主任研究員らの分析の結果、水揚げされたサンマの数は毎年、体長31センチ程度と27センチ程度に二つのピークがあり、二つのグループに分けられることが分かった。

小さいグループは耳石に年輪のあるサンマがほとんどいないことから、1歳未満と判断した。一方、大きいグループは年輪が1〜2本あったが、年輪が2本のサンマも1本のものと大きさに差がなかったことから、年輪が2本のサンマは、冬以外に余分な年輪ができた1歳魚と結論づけた。

巣山さんは「ロシアや台湾の漁獲が増え、サンマは国際的な資源管理が急務。研究を発展させ、適正な漁獲量を探りたい」と言う。研究成果は8月、日本水産学会の英文誌に掲載された。 (asahi.com 2006年10月13日)

 

知っておきたい基本事項



サンマとは

漢字で「秋刀魚」と書く。学名(Cololabis saira)はダツ目 サンマ科の海水魚類。食用にし、日本の秋の味覚を代表する魚である。細い柳葉型で銀色に輝く魚体が刀を連想させることから「秋刀魚」と表記される。

青魚が体によいわけ

アジやイワシ、サバなどに代表される、背の青い魚の脂質に含まれるEPAやDHAと言う成分は、動脈硬化を予防し、血栓を防いで脳梗塞などを予防する効果が注目されています。



ちょとくわしい発展事項


サンマの健康成分

サンマには、血液の流れを良くするといわれているEPA(エイコサペンタエン酸)が多く含まれており、脳梗塞・心筋梗塞などの病気を予防する効果があるとされている。また、DHA(ドコサヘキサエン酸)も豊富に含まれており、体内の悪玉コレステロールを減らす作用、脳細胞を活発化させ、頭の回転を良くする効果もあるとされている。


EPAとは何か?

エイコサペンタエン酸えいこさぺんたえんさんEicosapetaenoic acid)は、魚油に含まれるペンタ不飽和脂肪酸である。EPAと略される。頭のよくなるサプリメントとも云われているが、水産製品中の水銀濃度が作用を相殺する

 EPA構造式


DHAとは何か?

ドコサヘキサエン酸は、魚油に含まれるヘキサ不飽和脂肪酸である。DHAと呼ぶことも多い。人体内ではα-リノレン酸から生成される。

 DHA構造式

 


脂肪酸の種類とは?

脂肪酸には、主に肉や乳製品などの動物性脂肪に多い「飽和脂肪酸」と、オリーブオイルなどの植物性脂肪に多い「一価不飽和脂肪酸」、そして青魚に多い「多価不飽和脂肪酸」があります。飽和脂肪酸はエネルギーを作り出す重要な働きをしていますが、過剰摂取すると中性脂肪や悪玉コレステロールを増やすもととなり、動脈硬化などの危険性が高まります。逆に飽和脂肪酸は酸化しにくく、中性脂肪やコレステロールを抑制する働きがあるのです。

これらの3つの脂肪酸は、バランス良く摂ることが大切です。飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3の割合で摂ることが最適だと厚生労働省も推進しています。しかしながら、通常の食生活では飽和脂肪酸の割合が高く、多価不飽和脂肪酸の割合が低くなってしまっているのが現状です。


必須脂肪酸とは?
  

古典的には三大栄養素の1つとして脂肪としてひとまとめにされていました。近年脂肪の様々な役割がわかるようになってきました。

中でも必須脂肪酸は体に中でつくられることはないので、外から取るべき栄養素です。必須脂肪酸には「ω−6」と呼ばれている形の脂肪酸と、「ω−3」と呼ばれる脂肪酸があります。

必須脂肪酸の不足で起こる症状は、昔から、皮膚症状、頭痛、疲れやすさ、体力不足、頭の働きの変調、すぐに炎症や出血が起き関節がむくむこと、不妊、流産、腎臓のトラブルなどが知られています。

必須脂肪酸は、多くの代謝過程ではたらいているため、不足したり、「ω−6」と「ω−3」のバランスが悪かったりすると、体調を崩す原因になるといわれ、多くの健康食品が販売されている。ただし、通常の人であればリノール酸は1日あたり2-4グラム摂取すればよいとされています。


ω-N脂肪酸とは?

脂肪酸の炭素鎖を末端から数えて、N番目の炭素がはじめて不飽和結合になる、ということを示す。例えばα-リノレン酸は、構造式を見れば分かるように、末端から3つ目の炭素が不飽和結合であるので、ω-3脂肪酸に分類される。なお、(18:3)などの表記は(炭素数:不飽和結合の数)を示す。

オメガ−6(ω−6)の例

リノール酸(最も短い炭素鎖のω-6脂肪酸、18:2)
アラキドン酸 (20:4)


オメガ−3(ω−3)の例

α-リノレン酸(最も短い炭素鎖のω-3脂肪酸、18:3)
エイコサペンタエン酸 (EPA) (20:5)
ドコサヘキサエン酸 (DHA) (22:6)


 

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