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 クローンとは何か?

 イヌやネコのペットは相変わらず人気が高い。ウサギやモルモット、ハムスターも根強い人気だ。 最近はペットのクローンをつくる会社ができたそうだ。愛着のあるペットにも寿命がある。クローンをつくっておけば同じペットと一生つきあえるかもしれない。

 しかし、まだまだクローンには技術的な問題が多く、すべてのクローンは通常のものより寿命が短いなどの欠点が指摘されている。クローンとは何か?クローンの問動点は何だろう?
 クローンは、同一の遺伝情報を持つ個体または細胞の集団をいう。 はじめは、栄養生殖によって増殖した個体集団を指す生物学用語として定義された。本来の意味は挿し木である。 

 植物については、古くから挿し木などのクローン技術が農業、園芸で利用されている。動物については、動物の体細胞(普通の細胞)の核を受精卵の核と交換する方法などで行われる。 


  
ドリーと出産したボニー   ボリー


 クローン猫売れず、廃業へ 米企業「毛の模様が違う」
 世界で初めてクローンペットのビジネスを始めた米カリフォルニア州のベンチャー企業、ジェネティック・セービングス・アンド・クローン(GSC)社が、年末に廃業することが分かった。クローン猫の需要が少なかったのが原因という。

 AP通信によると、同社は9月に顧客へ送った手紙で、新たなクローンペットの注文は受けないと表明し、中止の理由を「クローンペットを商業化できる技術を開発するまでに至らなかった」と説明している。成功率の向上が課題だったが、うまく行かず採算が合わなかったようだ。

 同社は2000年に設立され、飼い猫を亡くした愛猫家らに、クローン技術を使って元の猫のDNAからクローン猫を誕生させて届けていた。計5匹誕生させたが、実際に販売できたのは2匹だけだったという。同じDNAを引き継いでいても、毛の模様は同じにはならず、こうしたことも需要が伸びなかった一因とみられる。
 クローン猫は1匹3万2000ドル(382万円)。同社は昨年、当初の5万ドル(597万円)から値下げしていた。 (asahi.com 2006年10月13日) 

 クローンの歴史
 では、世界で最初のクローン動物は何だろう?正解はウニ。1891年、ドリューシュはウニの2細胞期に、これを完全に2つに分けそれぞれ育てていくと、同じ遺伝子を持つクローン固体が生じた。

 1891年ドリーシュはウニ卵の分割により正常なウニ幼生を発生させ、これは初めて人工的に作製された動物個体クローンであった。

 1952年世界最初のクローン動物は、R.BriggsとJ.J.Kingがヒョウガエルの初期胚の細胞や核を、不活化した未受精卵に移植することにより作られた。

 1962年初めての体細胞クローンがガードンによりアフリカツメガエルオタマジャクシからを移植することで作製されている。

 1981年哺乳類では Willadsen がヒツジで受精卵からクローン個体を作った。

 1996年にキャンベルらによってヒツジ乳腺細胞核由来のクローン(ドリー2003年 2月14日死亡)が作られ、これは哺乳類の体細胞クローンから作られたという点で注目を集めた。

 1998年日本で初めて(平成10年7月)にクローン牛第1号が誕生して以来、2005年3月までに443頭の体細胞クローン牛が生まれた。クローン豚139頭、ヤギ5頭も生まれている。

 しかし、443頭のクローン牛のうち142頭が死産または出生直後に死亡しており、これまでにつくられたクローン動物にはすべて何らかの異常が認められ、体細胞クローンマウスの半数以上の寿命が通常のほぼ半分であることも報告されるなど、未解決の問題がまだ多く残されている。

 1998年ウシにおいてもクローン個体の成功が報告された.Wakayama らが、体細胞を直接核を除去した卵子に注入することにより、細胞融合を行わずクローン個体を作製できることをマウスで報告した。このホノルル法が現在、クローン作成法のスタンダードとなっている。

 これらの方法を用いて、その後、ヒツジウマヤギウサギブタネコラットなど多くの哺乳動物で、体細胞由来のクローン作製の成功例が報告されている。

 2005年哺乳類において最も生殖工学の適用が難しいとかんがえられていたイヌでのクローン作製が,韓国の研究者グループによって報告された。

 クローン人間はできるの?
 ヒトのクローンはいまだ成功していないとする考えが一般的ではあるが、公にされることなくすでに作成されている可能性を完全に否定することはできない

 ドリーの誕生以来、医薬品になる物質を多く含んだ乳の出る乳牛や、良質の肉を提供する家畜、移植用の臓器を提供する動物などの開発をめざした研究が世界中で活発に進められ、体細胞クローン技術は遺伝子導入動物作製の成功率を従来法の20倍以上に上げるので、動物の体を用いた医薬品等の生産プラントでの利用が期待されている。 希少動物を他の動物に生ませて繁殖させることへの応用が期待される一方、アメリカでは04年に飼い主の依頼で死亡したネコの体細胞クローンから作ったクローンネコが5万ドルで買い取られたり、05年8月には政府の規制にもかかわらずイヌの体細胞クローンが誕生するなど、倫理面とともに政治面からも問題が生じている

 クローンの問題点

2006年現在、ほぼすべての動物のクローン体には何らかの欠陥(エラー)が報告されており、この技術を人間に適用するのは、倫理的な問題以前に技術的な問題があるとされている。たとえば、細胞の分裂に必要なテロメアの長さが短いことがわかってきている。そのため、クローン体は通常より寿命が短い可能性も否定できない。 1998年4月ドリーは妊娠し、子羊「ボニー」を出産しました。ボニー出産の翌年にも3頭の子供を出産したが、2001年末にはヒツジの「老化現象」といわれる関節炎を後ろ足におこしていることがわかりました。

 なぜヒツジのドリーは死んだのか?

 ドリーは、染色体の中のテロメアとよばれる老化とかかわりの深い部分が、同年齢のヒツジよりも約20%短い。そのため、早期に老化してしまうこととの関係性が指摘されていた。そして03年2月14日、ウイルス性の肺癌(はいがん)が悪化し、回復がみこめないため安楽死させられた。ヒツジはふつう11〜12歳まで生きるが、ドリーは6歳7カ月だった。

染色体の末端にあるテロメア


 テロメアとは?
 テロメア (Telomere) は染色体の末端部にある構造。染色体末端を保護する役目をもつ。Telomere はギリシア語で「末端」を意味する τέλος (telos) と「部分」を意味する μέρος (meros) から作られた語である。

 真核生物染色体は直鎖状であるため末端をもち、この末端部に存在する構造がテロメアである。

テロメアは特徴的な繰り返し配列をもつDNAと、様々なタンパク質からなる複合体である。テロメアは染色体末端をDNA分解酵素やDNA修復機構から保護しており、テロメアを欠いた細胞では染色体の分解や染色体末端どうしの異常な融合がおこる。

参考HP Wikipedia クローン 文部科学技術省
 

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