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冥王星が惑星でなくなってから、2ヶ月ほどたちます。そのことの衝撃が強すぎて、惑星とは何かがまだよくわかっていません。

多分、大きな天体だけを惑星としたのだろうという予想はつくのですが、はっきり説明できないことに気がつきました。

そこで落ち着いて惑星の新定義を見なおしてみたいと思います。今日は惑星の新定義について学びます。



月より小さい冥王星などの天体は太陽系に多数存在することがわかった


関連する事項
惑星の定義(国際天文連合)


1.太陽系の惑星とは、「太陽の周りを回り」「十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち」「その軌道近くから他の天体を排除した」天体である。

2.太陽系の dwarf planet とは、「太陽の周りを回り」「十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち」「その軌道近くから他の天体が排除されていない」「衛星でない」天体である。

3.太陽の周りを公転する、衛星を除いた、上記以外の他のすべての天体は、Small Solar System Bodiesと総称する。

さらに、冥王星について次の決議が採択されました。

冥王星・セレス・2003UB313はdwarf planetであり、Trans-Neptunian objectの1つにふくまれます。

dwarf planetは今後の観測によって増える可能性がありますが、惑星が増える可能性は低いでしょう。

dwarf planetやsmall solar system bodies、Trans-Neptunian objectをどのような日本語に訳すのかは、日本学術会議や関係学会などで慎重に検討することになります。 

知っておきたい基本情報


惑星とは何か?
水星 金星 地球 火星 木星 土星 天王星 海王星 の8つである。

冥王星はどうなるのか?
冥王星は「dwarf planet」になる。また海王星外の小天体の1つになる。

新定義「dwarf planet」とは何か?
「dwarf」とは「普通より小さい」という意味「planet」は「惑星」ということなので小惑星のことかと思われるが、小惑星は asteroid とか minor planet という言葉があるので「矮惑星」と仮訳されている。正式和訳は決まっていない。

「Small Solar System Bodies」 とは何か?
これまでの小惑星、彗星、太陽系の小天体の総称。正式和訳は決まっていない。

「trans-Neptunian object」とは何か?
これまでの海王星の外側にある小天体の総称。正式和訳は決まっていない。

くわしく知りたい発展事項


なんで冥王星は惑星でなくなったか?
国際天文学連合(IAU)ではこれまで、どのような天体を「惑星」と呼ぶのかは、はっきり定義されていませんでした。しかし、冥王星は次の点で、水星から海王星までの惑星とは違っていることが知られていました。

水星から海王星までがほぼ同じ平面上を、ほぼ円に近い楕円軌道で公転しているのに対し、冥王星は17度も傾いた軌道を持ち、一部が海王星の軌道の内側に入るほど軌道が円から歪んでいる。 半径が1195kmしかなく、次に小さい水星の半分以下しかない(ただし、1930年の発見当時は観測精度が低く、地球の二分の一程度の半径と見積もられていた)。

観測技術の進歩により、1990年代から海王星以遠でさまざま天体が発見されはじめ、冥王星を含めて、惑星の定義についての検討が始まりました。

例えば、1992年には、冥王星軌道の外側を回っている天体、1992 QB1が発見されました。1992 QB1は半径が100km程度と、惑星にしては小さいと考えられましたが、さらに翌年には1993 FWが発見されます。

現在では1000個を超えるこの種の天体は、trans-Neptunian objectまたはエッジワース・カイパーベルト天体と呼ばれています。このような状況下で、冥王星は、海王星以遠にある多くの似たような天体のひとつなのではないかと考えられるようになります。

1990年代後半になると、冥王星を、惑星ではなく小惑星の10000番に割り当てようとする考えなどが国際天文学連合内で提案されるようになりました。国際天文学連合は、太陽系研究に関係するメンバー約500人から電子メールで意見を集めましたが、この時は大多数に支持される結論には至りませんでした。

2000年代に入り、海王星以遠の領域には次々と大型の天体が見つかり始めます。2000年には、セレスより大きく、冥王星の半分程度の直径を持つ2000 WR106が、2001年にはさらに大きい2001 KX76が発見されました。

そして2005年7月29日、ついに、冥王星より大きいと考えられる2003 UB313が発見されたのです。同時に、2003 EL61および2005 FY9という、やはり冥王星に近い大きさを持つ天体の発見も報告されました。これらの発見によって「惑星とはなにか」という議論が再燃することになります。

2年近い討議と7名の特別委員会での検討がなされ、今年、3年に一度開かれる国際天文学連合(IAU)の総会で、惑星の定義についての決議がおこなわれました。

総会の初めに提出された案では、惑星とは、(a)十分な質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡(ほとんど球状)の形を持ち、(b)恒星の周りを回る天体で、恒星でも、また衛星でもないもの、と定義されました。

また、惑星をclassical planetとdwarf planetに分けました。この定義にしたがえば、水星から海王星までの8つがclassical planet、冥王星・セレス・カロン・2003 UB313がdwarf planetです。惑星は合計で12個になり、dwarf planetは今後も増え続けることが予想されました。

しかし、この案には、多くの批判があり、「軌道の側面や天体力学的な側面からの定義をすべき」など、様々な反対意見が出されました。

結局、定義案はひとつにはまとまらず、案を4分割してそれぞれ別々に採決することになりました。その結果、下記のような惑星の定義が採択されたのです。

・太陽系の惑星とは、「太陽の周りを回り」「十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち」「その軌道近くから他の天体を排除した」天体である。
・太陽系の dwarf planet とは、「太陽の周りを回り」「十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち」「その軌道近くから他の天体が排除されていない」「衛星でない」天体である。
・太陽の周りを公転する、衛星を除いた、上記以外の他のすべての天体は、Small Solar System Bodiesと総称する。 

さらに、冥王星について次の決議が採択されました。
・冥王星は上記の定義によって dwarf planet であり、トランス・ネプチュニアン天体の新しい種族の典型例として認識する。(国立天文台HPより) 

 

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