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地球以外の天体で、大気と海と雲があり、雨も降る天体は何でしょう?

正解は「タイタン」です。NASAの打ち上げた土星探査機「カッシーニ・ホイヘンス」による観測ではっきりと確認できました。

では、タイタンはどこの衛星でしょう?正解は土星です。タイタンには大気や海があることは以前から予測されていました。ただし、この雲・海・雨はすべて地球のものとは違って、水ではありませんでした。

写真で青く見えるものは水ではありません。メタンの液体です。メタンの融点は−183℃。なんと−183℃の世界です。この海にも生物はいるのでしょうか?

今日は土星探査機「カッシーニ・ホイヘンス」のミッションとタイタンについて調べます。(参考HP 日本惑星協会・NASA)

 大気に包まれたタイタン 

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タイタンの北極に巨大な雲 (2007.02.06)


赤茶色の厚い雲。土星最大の衛星タイタン(直径5150km)の北極上空を覆う幅約2400kmの巨大なメタンの雲である。タイタンが、太陽光が当たらない暗い冬から明るい春になりつつあることから観測が可能になった。この巨大雲は、タイタンの北極から北緯62度までの地域はすっぽり覆っている。

 

昨年12月29日、探査機カッシニがタイタンの上空9万kmをフライバイ(接近通過)中に搭載された可視光・赤外線マッピング分光カメラにより撮影された画像である。この巨大な雲は、先月13日のカッシニのフライバイのときにも確認された。

タイタンの極地の上空にメタンの雲が存在することは以前から知られていたが、これほど大規模でしかもその構造が詳細に観測されたのは史上初めてのことである。

 メタンの雨を降らす雲

これまでの地上の観測データにもとづく雲の循環モデルによると、タイタンの極地の雲は約25地球年間存続した後にほとんど消滅し、4〜5年後に再び現れるとのことである。タイタンの季節はほぼ7地球年ごとに変わる。季節の移り変わりに伴い、この巨大な雲は北極から南極へ移動してメタンの雨を降らせ、南極の湖にメタンを供給すると考えられている。

タイタンの海を確認 (2007.01.05 )


点在する大小の暗い地形。2006年7月26日、探査機カッシニがレーダーで測定したデータに基づいて作成された、タイタンの北極に近い地域で発見された液体の湖と思われる地形が存在する光景である。この画像は、北緯80度、西経35度の中心近くに位置する140kmに及ぶ帯状の地表の一部で、明るい黄褐色の部分が地表である。

この帯状の地表には、直径3〜70kmの地形が75ヵ所以上存在する。暗い部分が湖を満たすメタンのような有機質の液体(氷あるいは岩石の可能性もある)で、青い部分は液体が蒸発して干上がった部分と考えられている。湖の周囲には、液体が流れた川のような痕跡が見られる。

湖によっては全体的に液体で満たされているもの、液体は部分的かもしくは全く見られないものがある。こうした様相から、タイタンのこの地域の湖は、永続的に存在するものではないかも知れない。これ等の湖は、衝突盆地もしくは火山の噴火で形成されたカルデラに液体が溜って出来たものと考えられている。この画像は、フォールスカラーで着色処理されたもので実際の色ではない。

 メタンの海と陸地
 

カッシーニ・ホイヘンスミッションとは何か? カッシーニ・ミッションは、NASA(米航空宇宙局)の土星探査機カッシーニと衛星タイタンを探査するESA(ヨーロッパ宇宙機関)のホイヘンス・プローブからなるミッションである。 打ち上げは1997年10月15日。重量:2157.00kg。プローブ・ホイヘンス。軌道上の重量:192.00kg。 2004年6月30日に土星に到着。2008年まで観測を続ける。

このミッションの主な目的は、
 1)土星のリング形の立体構造とその力学的振る舞いの確定
 2)土星の衛星の地表の組成と地質過程の探査
 3)衛星イヤペトスの暗い半球の暗黒物質の性質と形成起源の探査
 4)土星の磁気圏の立体構造と力学的振る舞いの探査
 5)土星大気の雲の高度毎の力学的振る舞いの探査
 6)衛星タイタンの雲と靄の時間毎の変化の観測
 7)衛星タイタンの地表の精査

タイタンとは何か?  衛星タイタンは、1655年オランダの天文学者クリスチャン・ホイヘンス(1629〜1659)により発見された、太陽系の中で唯一の厚い大気を持つ衛星である。直径は5150kmで、木星の衛星ガニメデ(5262km)に次ぐ大きさである。

窒素を主成分とする大気には、生命の誕生に必要な微量のメタンやその他の炭化水素が含まれている。このことから、生命誕生前の原始地球時代(38億年から35億年前)の環境が閉じ込められていると考えられている。ホイヘンスから届く画像や科学データを詳しく分析することにより、地球で生命が誕生した謎を解く手がかりが得られるものと期待されている。 
 

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