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先日の 第4次IPCC報告書により地球温暖化が予想以上に早く進んでいることがわかった。テレビ番組でも地球温暖化はたびたび取り上げられている。

政府は京都議定書に定められた二酸化炭素の削減目標を達成するために投じられる来年度の費用を算出した。その額なんと1兆847億円。

今年度より281億円増加だ。政府はいったいどんなことに使うのだろうか?

調べてみると、新エネルギー対策や新技術開発、森林整備、新エネルギー事業者支援、原子力発電立地地域対策などさまざまな事業に予算は使われる。

その中でいわゆる「排出権取引」に要する費用など、直接「京都議定書の削減目標」に直接効果がある事業に約半分の5301億円の額が投じられる。

「京都議定書の削減目標」「排出権取引」などはよく話題になるがいったいどんなものなのか?

今日はあらためて「京都議定書」について、「京都メカニズム」「排出権取引」などについて調べる。(参考 環境goo・読売新聞記事)


                   排出権取引の1例(環境gooより)

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京都議定書CO2削減、来年度予算1兆847億円


京都議定書に定められた二酸化炭素の削減目標を達成するために投じられる来年度の費用は1兆847億円に達することが7日、わかった。

各省庁ごとに計上している温暖化対策の来年度予算案をとりまとめ環境省が発表したもので、今年度よりも281億円の増加となった。

内訳は、他国の排出権を購入する費用や新エネルギー対策など、直接、目標達成に効果がある施策に5301億円。新技術開発など、中長期的に効果があるとする施策に1490億円。道路システムの開発など、温室効果ガス削減につながる施策に3652億円。南極観測などのその他事業に404億円が計上されている。

特に、直接効果があるとした施策の中では、稼働率が落ち込んでいる原子力発電所の立地地域対策や新エネルギー事業者支援など、エネルギー対策が2118億円で40%を占めたほか、森林整備などの吸収源対策にも1839億円が計上された。

地球温暖化防止に向け、京都議定書に沿った二酸化炭素の排出削減は来年から始まるが、2005年度の国内排出量は13億6400万トン。政府の目標を14・1%上回っており、目標達成は非常に厳しい状況になっている。(2007年2月7日 読売新聞)

京都議定書とは?


地球の気候変動を抑制するために成立したのが国連による「気候変動枠組条約(FCCC)」で、オゾン層破壊の元凶であるフロン撤廃もFCCCの取組により迅速な手が打たれた。

同条約下で、93年にわが国を議長国として温室効果ガスの排出抑制の具体的な行動を定めたものが「京都議定書」である。ここでは先進国の温室効果ガス排出の抑制義務が国ごとに定められた。その要点は以下のとおりである。

(1) 先進国には12年時点での温室効果ガスの排出上限量が数値目標として定められる。これは90年当時の排出を基準として定められる(EU:7%削減、米国:8%削減、日本:6%削減、ロシア:±0%に抑える、など)。
(2) 途上国は今後の経済成長に伴う排出抑制に配慮はするが、具体的な排出制約は負わない。
(3) 温室効果ガス(Green House Gas, GHG)とは、二酸化炭素以外にも多数あるがメタン、亜酸化窒素など6種類のガスの合計値での排出量制限である。
(4) 各国が自国の排出削減に取組むことが基本だが、一定のルール下の国際間協力スキームも認める(京都メカニズム)。  

京都メカニズムとは?


京都メカニズムは、企業などが他国の事業で温室効果ガスを削減した分などを自国分としてカウントできる仕組みだ。

〈1〉先進国の企業などが途上国で温室効果ガスの削減事業を行うクリーン開発メカニズム(CDM)
〈2〉先進国同士が共同で削減事業を行い、排出権を投資国が得る共同実施(JI)
〈3〉他国で余っている排出枠を購入する排出量取引――の3種類がある。

このうち、途上国で削減事業を行うCDMは、省エネ技術で優位に立つ先進国の企業にとって取り組みやすいため、実施企業が増えている。政府はこれまでに41件のCDM事業を承認した。

クリーン開発メカニズム(CDM) とは?

京都議定書で認められた温室効果ガスの削減方法。対象の温室効果ガスは二酸化炭素やメタン、フロンなど6種類。先進国の企業などが発展途上国で削減事業を行うと、その削減分を排出権として獲得でき、自国の削減分にカウントされる。排出権を得るには、企業が所在する先進国と、投資先の途上国の事業承認が必要。さらに、国連の「CDM理事会」の承認などを経て正式に排出権の取得が認められる。

排出権取引とは?


地球温暖化の原因とされる温室効果ガスなどの総排出量を抑制するために、企業や国が一定以上の二酸化炭素の抑制に成功したり、目標数値に足りなかった場合、抑制超過分や不足分を市場で取引すること。

2005年に発効した京都議定書では、1990年当時の温室効果ガスの排出量を基準に、日本、EUなどの2012年時点での排出上限量が数値目標として決められている。この数値を基準にして、たとえば、A国が温室効果ガスの抑制努力をして目標数値をクリア、B国が目標に達しなかった場合、B国はA国から排出権取引によって、金銭で不足分を購入できるシステムである。市場取引という経済的手法を取り入れることによって、より柔軟に世界全体の温室効果ガスを抑制するのが狙いだ。

排出権取引の例

丸紅は、2007年から日揮などと共同で、中国・浙江省でフロン製造工場から排出される温室効果のあるフロンガス「HFC23」を回収・分解するCDM事業を始める。HFC23の温室効果はCO2の1万1700倍もあるため、分解することで効率良く排出権を獲得できる。

東京電力は、チリの養豚場の排せつ物から出るメタンガスを燃やすCDM事業に取り組む。メタンガスの温室効果はCO2の21倍あり、燃焼させるだけで排出権が得られるのだ。

新日本製鉄も三菱商事と共同で、中国・山東省のフロン製造工場から排出される副産物の分解に取り組むが、「排出権は、業界の削減目標達成のための保険のようなもの」(新日鉄広報センター)としている。(2006年3月28日  読売新聞より引用)  

 
 
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