科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、最新科学の?をなるべくわかりやすくコメントします。
うちの子が昨晩発熱した。38度にもなったので、インフルエンザかと思ったが、次の日熱が下がった。予防接種していたのがよかったのだろう。

今年のインフルエンザはどうだろう?流行しているのだろうか?

国立感染症研究所(IDSC)によると現在では、全国ではA/H1亜型(Aソ連型)11.2%(報告数18)、A/H3亜型(A香港型)58.7%(報告数93)、B型31.1%(報告数50)が報告されている。(2/6現在)

ここ湘南地方でも学級閉鎖のあった学校のこともちらほら聞こえてくる。A香港型とB型が報告されている。流行の兆しが見えている。

一度増え始めるといっきょに数が増えるので予断を許さないという状況だ.。

今日はインフルエンザの流行を意味する「インフルエンザ・パンデミック」と過去の流行について調べる。(参考HP 国立感染症研究所(IDSC)

 インフルエンザウイルス 

インフルエンザ・パンデミックとは何か?


「パンデミック(Pandemic)」という言葉のもともとの意味は、地理的に広い範囲の世界的流行および、非常に多くの数の感染者や患者を発生する流行を意味するもので、AIDSなどにも使用されてきました。インフルエンザ・パンデミックは、「新型インフルエンザウイルスがヒトの世界で広範かつ急速に、ヒトからヒトへと感染して広がり、世界的に大流行している状態」を言います。実際には、WHOフェーズの6をもって、パンデミックということになります。

過去に起こったインフルエンザ・パンデミックは?


スペインインフルエンザ(1918-1919)

第一次世界大戦中の1918年に始まったスペインインフルエンザのパンデミック(俗に「スペインかぜ」と呼ばれる)は、被害の大きさできわだっています。世界的な患者数、死亡者数についての推定は難しいのですが、患者数は世界人口の25-30%(WHO)、あるいは、世界人口の3分の1(Frost WH,1920)、約5億人(Clark E.1942.)。

致死率(感染して病気になった場合に死亡する確率)は2.5%以上(Marks G, Beatty WK, 1976; Rosenau MJ, Last JM, 1980.)、死亡者数は全世界で4,000万人(WHO)、5,000万人(Crosby A, 1989; Patterson KD, Pyle GF, 1991; Johnson NPAS, Mueller J, 2002.)、一説には1億人(Johnson NPAS, Mueller J, 2002.)ともいわれています。日本の内務省統計では日本で約2300万人の患者と約38万人の死亡者が出たと報告されていますが、歴史人口学的手法を用いた死亡45万人(速水、2006.)という推計もあります。

スペインフルの第一波は1918年の3月に米国とヨーロッパにて始まりますが、この(北半球の)春と夏に発生した第一波は感染性は高かったものの、特に致死性ではなかったとされています。しかしながら、(北半球の)晩秋からフランス、シエラレオネ、米国で同時に始まった第二波は10倍の致死率となり、しかも15〜35歳の健康な若年者層においてもっとも多くの死がみられ、死亡例の99%が65歳以下の若い年齢層に発生したという、過去にも、またそれ以降にも例のみられない現象が確認されています。また、これに引き続いて、(北半球の)冬である1919年の始めに第三波が起こっており、一年のタイムスパンで3回の流行がみられたことになります。これらの原因については多くの議論がありますが、これらの原因については残念ながらよくわかっていません。

アジアインフルエンザ(1957-1958)

1957年に始まったアジアインフルエンザは、スペインインフルエンザより若干軽症のウイルスによって起こったと考えられています。また、このころにはスペインインフルエンザの時代以降の医学の進歩もあり、インフルエンザウイルスに関する知見は急速に進歩し、季節性インフルエンザに対するワクチンは開発され、細菌性肺炎を治療する抗生物質も利用可能でした。またWHOの世界インフルエンザサーベイランスネットワークはすでに10年の稼働実績がありました。

1957年2月下旬に中国の一つの地域で流行が始まり、3月には国中に広がり、4月中旬には香港に達し、そして5月の中旬までには、シンガポールと日本でウイルスが分離されました。1週間以内にWHOネットワークは解析を終了して新しい亜型であることを確認後、世界にパンデミックの発生を宣言しました。ウイルスサンプルは即座に世界中のワクチン製造者に配布されました。

国際的伝播の速度は非常に速く、香港への到達後6ヶ月未満で世界中で症例が確認されました。しかしながら、それぞれの国内ではかなり異なった様相を呈し、熱帯の国と日本では、ウイルスが入ると同時に急激に広がり、広範な流行となりました。欧米では対照的で、ウイルスの侵入から流行となるまで少なくとも約6週間かかったとされています。疫学的には、この間に静かにウイルスが播種(seeding)されていたと信じられています。すなわち、あらゆる国にウイルス自体は侵入していたものの、感染拡大のタイミングが国によって異なっていた、ということです。この理由は定かではありませんが、気候と学校の休暇の関係だったと考えられています。

香港インフルエンザ(1968-1969)

1968年に始まった香港インフルエンザは、アジアインフルエンザよりさらに軽症であったと考えられています。初期の国際的な伝播はアジアフルに類似していましたが、世界のいずこでも臨床症状は軽く、低い致死率でした。ほとんど国では、その前のパンデミックにみられたような爆発的なアウトブレイクはなく、流行の伝播は緩やかで、学校での欠席や死亡率に対する影響は非常に少ないか、全くありませんでした。そして、医療サービスへの負荷もほとんどみられず、インフルエンザに起因する死亡は、実際前年の季節性インフルエンザよりも少数で、世界での超過死亡は約100万人でした。

この原因については、直前のパンデミックがH2N2亜型であり、香港フルのH3N2とN2を共有していたため、これに対する免疫が防御的に働いたとの説が多くあります(Schulmann JL, Kilbourne ED.1969.; Stuart-Harris C. 1979.; Monto AS, Kendal AP. 1973.; Viboud C, Grais RF, Lafont BA, et al. 2005.)。また、H2N2に対するワクチンにより、H3N2感染を54%減少させたという報告(Eickhoff TC, Meiklejohn G. 1969.)もあります。また、1889年に発生したH3N8亜型によるパンデミックにより、これに対する免疫をもっていた高齢者は守られたという報告もあります(Taubenberger J.2006.)。
                                            
インフルエンザの型とは?


インフルエンザウィルスには、何種類かの型があります。大きく分けるとA型〜C型の3つに分類されますが、A型は更にH1〜H9の9種類、N1〜N15の15種類=合計135種類の亜型が存在し、97種が確認されています。例えば、スペイン風邪はH1N1、東南アジアで最近発生している鳥インフルエンザはH5N1です。

A型は、毎年流行している人のインフルエンザとしても、また鳥などのインフルエンザとしても存在します。具体的には、人インフルエンザは、H1、H3、鳥インフルエンザは、H5、H7、H9などに分類されます。

B型もよく流行するインフルエンザの型で、現在のワクチンには必ず含まれています。

C型は風邪と同程度の症状で、あまり大流行はしません。またB型もC型も変異はしにくいため、A型のように多くの亜型を持っていません。
 

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