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前回、花粉症の原因は、抗原としての花粉が体内に侵入すると、抗体が反応し、肥満細胞からヒスタミンが放出されるためであることがわかりました。

毎年、悩まされる花粉症です。抗体というものはもちろんタンパク質の一種ですが、この抗体のタンパク質を何というでしょうか?

正解は免疫グロブリンです。「Ig(アイジー)」と略される。すべての抗体は免疫グロブリンという糖タンパク質でできています。

人の抗体は、IgG、IgM、IgA、IgD、IgEの5種類のグロブリンのうちのいずれかでできています。5種類はIgG、IgM、IgA、IgD、IgEの順に少なくなります。一番多いのがIgGで70-75% 一番少ないのがIgEで0.001%以下です。

それではこのうち、花粉症に関係するグロブリンはどれでしょうか?

正解はIgEです。何とわずか0.001%のグロブリンがあの苦しみのもとだったんですね。ぜんそくや寄生虫にも関係するという、グロブリンです。なくすわけにはいかないんでしょうね?

今日は花粉症の原因である「抗体」について調べます。(参考HP Wikipedia)

抗体(antibody)のはたらき     抗体の構造

    

抗体とは何か?


抗体(antibody)とは、リンパ球のうちB細胞の産生する糖タンパク分子で、特定のタンパク質などの分子(抗原)を認識して結合する働きをもつ。

抗体は主に血液中や体液中に存在し、例えば、体内に侵入してきた細菌・ウイルスなどの微生物や、微生物に感染した細胞を抗原として認識して結合する。

抗体が抗原へ結合すると、その抗原と抗体の複合体を白血球やマクロファージといった食細胞が認識・貪食して体内から除去するように働いたり、リンパ球などの免疫細胞が結合して免疫反応を引き起こしたりする。

一種類のB細胞は一種類の抗体しか作れず、また一種類の抗体は一種類の抗原しか認識できないため、ヒト体内では数百万〜数億種類といった単位のB細胞がそれぞれ異なる抗体を作り出し、あらゆる抗原に対処しようとしている。

「抗体」という名は抗原に結合するという機能を重視した名称で、物質としては免疫グロブリン(めんえき-、immunoglobulin)と呼ばれる。「Ig(アイジー)」と略される。すべての抗体は免疫グロブリンである。

抗体はアレルギーを起こす抗原(例えば花粉、ダニ、カビなど)との接触を繰り返すうちに体内に蓄積され、一定量を超えるとアレルギーを発症することがある。

具体的には、そのアレルゲンが再び体内に侵入したときにIgE抗体がこれをキャッチして肥満細胞に伝え、ヒスタミンなどが放出され、これらが過剰に血管や神経を刺激することでアレルギー症状が出るのです。

抗体の構造


軽鎖と重鎖

すべての抗体は基本的には同じ構造を持っており、"Y"字型の4本鎖構造(軽鎖・重鎖の2つのポリペプチド鎖が1組2本で構成)を基本構造としている。

軽鎖(またはL鎖)にはλ鎖とκ鎖の2種類があり、すべての免疫グロブリンはこのどちらかを持つ。重鎖(またはH鎖)にはγ鎖、μ鎖、α鎖、δ鎖、ε鎖の、構造の異なる5種類があり、この重鎖の違いによって免疫グロブリンの種類が変わる。

Fc領域とFab領域

"Y"字の下半分の縦棒部分にあたる場所をFc領域 (Fragment, crystallizable) と呼ぶ。左右2つの重鎖からなる。

白血球やマクロファージなどの食細胞はこのFc領域と結合できる受容体(Fc受容体)を持っており、このFc受容体を介して抗原と結合した抗体を認識して抗原を貪食する(オプソニン作用)。

その他Fc領域は、補体の活性化や抗体依存性細胞傷害作用など、免疫反応の媒介となる。このようにFc領域は抗体が抗原に結合した後の反応を惹起する「エフェクター機能」をもつ。免疫グロブリンのエフェクター機能は、免疫グロブリンの種類(アイソタイプ)によって異なる。

"Y"字の上半分の "V"字の部分をFab領域 (Fragment, antigen binding) と呼ぶ。この2つのFab領域の先端の部分で抗原と結合する。

定常領域と可変領域

Fab領域のうち先端に近い半分は、多様な抗原に結合できるように、アミノ酸配列に多彩な変化がみられる。このFab領域の先端に近い半分を可変領域(V領域)といい、軽鎖の可変領域をVL領域、重鎖の可変領域をVH領域と呼ぶ。

V領域以外のFab領域とFc領域は、比較的変化の少ない領域であり、定常領域(C領域)と呼ばれる。

軽鎖の定常領域をCL領域と呼び、重鎖の定常領域をCH領域と呼ぶが、CH領域はさらにCH1〜CH3の3つに分けられる。重鎖のFab領域はVH領域とCH1からなり、重鎖のFc領域はCH2とCH3からなる。

抗体の種類
抗体は定常領域の構造の違いにより、いくつかのクラス (アイソタイプ)に分けられる。

多くの哺乳類では、重鎖の定常領域の構造上の違いによりIgG、IgA、IgM、IgD、IgEの5種類のクラスの免疫グロブリンに分類される。それぞれのクラスの免疫グロブリンは大きさや生理活性が異なり、例えばIgAは粘膜分泌型の分子であり、IgEは肥満細胞に結合してアレルギー反応を引き起こす。

また、免疫グロブリンは血中や粘膜への分泌型の他、B細胞の細胞表面に結合した型(膜型)のものがある。

IgG
IgGはヒト免疫グロブリンの70-75%を占める。軽鎖2本と重鎖2本の4本鎖構造をもつ。

IgM
IgMはヒト免疫グロブリンの約10%を占める。基本の4本鎖構造が5つ結合した構造をもつ。通常血中のみに存在し、感染微生物に対して最初に産生され、初期免疫を司る免疫グロブリンである。

IgA
IgAはヒト免疫グロブリンの10-15%を占める。分泌型IgAは2つのIgAが結合した構造を持つ。IgA1は血清、鼻汁、唾液、母乳中に存在し、腸液にはIgA2が多く存在する。
 
IgD
IgDはヒト免疫グロブリンの1%以下である。
 
IgE
IgEはヒト免疫グロブリンの0.001%以下と極微量しか存在しない。寄生虫に対する免疫反応に関与していると考えられるが、寄生虫の稀な先進国においては、特に気管支喘息アレルギーに大きく関与している。  
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