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 前回、新エネルギー「温度差利用エネルギー」の1つ温泉熱を利用した「水素吸収合金アクチュエーター」について紹介した。 新エネルギーは、まだまだ実験段階のものが多く、十分に行きわたっていない状態だと思う。

   新エネルギーによる、十分な電気の供給が得られるまで、私たちはどうしたらよいだろう?

   もちろん省エネルギーも大切だし、取り組んでいる。しかし、現在、京都議定書の目標さえも達成できない状況にある中で、これ以上二酸化炭素を増やすわけにはいかない。そこで政府が考えているのが原子力、「プルサーマル計画」である。   原子力エネルギーであれば二酸化炭素は発生しない。ところが、原子力には放射性廃棄物の問題があり、各地の住民に反対されている。



 「プルサーマル計画」は電気事業連合会が2010年度までに16〜18基の原発で実施するとしているが、目標達成は難しい。

今日は「プルサーマル計画」について調べる。(参考HP FEPC)

関連するニュース  甘利経産大臣が再処理工場を視察
 甘利明経済産業相が25日、六ケ所村を訪れ、日本原燃・六ケ所再処理工場を視察した。視察に先立ち、同工場で三村申吾知事や古川健治六ケ所村長と会談し、知事の了承なくして本県を高レベル放射性廃棄物の最終処分地にしない−との国の確約について「何ら変更はない」と強調した。

 会談で三村知事は「再処理工場の本格稼働が近づいているため(同工場からも出る)高レベル廃棄物の最終処分場選定に関する動向に県民の関心が高まっている」などと地元の情勢を説明。

 (1)通常の原発でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を燃やすプルサーマル計画の推進    (2)本県を高レベル廃棄物の最終処分地にしない(3)最終処分候補地の選定作業を事業者任せにせず、国が前面に出る(4)核燃料サイクルの必要性や放射線の安全性に関する広聴・広報の強化−の四点を要請した。古川村長は、原子力災害に備えた防災・医療体制などを求めた。

 甘利経産相は「再処理工場は十一月の稼働を予定しているが、皆さまにみじんも不安を抱かせることがないように運営したい」「最終処分候補地の選定に向け、一つでも多くの自治体に応募してもらえるよう最大限努力する」などと答えた。(東奥日報2007年2月25日)    

プルサーマルのしくみ
 プルサーマルとは、「プルトニウム」と「サーマルリアクター」(軽水炉を指す)を合わせてつくられた言葉です。日本国内の軽水炉で使用された使用済燃料から処理工場でウランおよびプルトニウムを取り出し、MOX燃料工場でウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料にして、再び軽水炉で使用します。

 プルサーマルは使用済燃料のリサイクルを進めるうえで、最も現実的な方法です。

ウランは再利用できる
 さらに重要な利点は、原子力発電で一度使われたウラン燃料(使用済燃料)を再利用できることです。使用済燃料には燃え残りのウランと新しく生成されたプルトニウムが含まれており、これらを取り出すために化学処理すると(これを再処理といいます)、再び原子力発電の燃料として使うことができます。

 こうしたウラン燃料の再利用の流れを「原子燃料サイクル」といいます。

 ウラン燃料は再利用することよって資源の有効利用ができ、長期にわたり安定したエネルギーの供給源となります。

プルサーマルの必要性


 日本は将来にわたってエネルギーの安定供給を図るため、原子燃料サイクルの実現を目指しています。プルサーマルは、昭和30年代から始まった原子力開発の当初から計画されており、エネルギー・セキュリティ確保、将来の資源節約、環境負荷の低減、余剰のプルトニウムはもたないといった観点から必要となるものです。

 プルトニウム利用の社会的な合意形成および基盤整備のために、プルサーマルは、現時点で最も確実なプルトニウムの利用方法といえます。

 これらのことから電気事業者は、プルサーマルの導入を経営の重要課題として、2010年度までに16〜18基の原子炉での実施を目指しています。 

高レベル放射性廃棄物とは


 使用済燃料を再処理してウランとプルトニウムを回収したあとに、核分裂生成物を主成分とする放射能の高い廃液が残ります。これが高レベル放射性廃棄物です。

 高レベル放射性廃棄物は、低レベル放射性廃棄物に比べると発生量は少ないですが、長期間にわたり人間環境から隔離する必要があります。そのため、ガラス固化体にして保管し、最終的には地下300メートル以深の安定した地層中に処分(地層処分)します。 

 

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