新エネルギーについて述べてきました。日本は各地に火山や温泉があり、地熱が豊富です。この地熱エネルギーをうまく利用する事も課題の1つです。
地球には火山がたくさんありますが、火山のある天体は他にあるのでしょうか?
正解は「ある」です。火星、金星、イオ、トリトンには火山が確認されています。
では地球以外に実際に噴火が確認された天体は何でしょうか?
正解は「イオ」だけです。いかに地球の火山が貴重なものかわかります。なぜイオと地球にだけ、活動する火山があるのでしょう?
ニューホライズンズの映像 3つの噴火 ボイジャーの映像 2つの噴火
火星にあるオリンポス火山は太陽系最大の火山ですが、現在は活動していません。
金星にも火山とよばれる山はありますが、厚い雲におおわれているため、実際に噴火を観察できたことはありません。
トリトンは海王星の衛星で、-235度の極寒の世界です。ボイジャーからの映像で、液体窒素と液体メタンの溶岩の噴出を観測できました。氷火山というそうです。
今日は木星の衛星である「イオ」と「火山のできる理由」について調べます。(参考HP NASA・Wikipedia)
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木星の衛星で3火山が同時に噴火 米冥王星探査機が撮影
米航空宇宙局(NASA)は2日、木星の衛星イオで三つの火山が同時に噴火している画像を公開した。このうち北極付近のツバシュター火山の噴出物は、290キロ上空にまで達していた。同火山の噴火をこれほど鮮明にとらえたのは初めてだという。
NASAの冥王星探査機ニューホライズンズが2月28日、木星の重力を使った加速に成功した後、イオから250万キロ離れた場所から撮影した。画像には、赤道付近にあるプロメシウス火山、南半球の夜の部分にあるマスビ火山の噴火も一緒に写っている。
イオは直径約3640キロで、地球の月より一回り大きい。太陽系では、地球以外で活発な火山活動が確認されている唯一の天体で、数百の活火山があるとされる。木星の強力な重力を受けて衛星自体がひずみ、このひずみで生じたエネルギーが火山活動の源になっていると考えられている。( asahi.com 2007年03月04日)
イオとは何か?
イオは木星の衛星で、太陽系内では地球以外で唯一活火山が観測されている星である。名はギリシア神話に登場する人物、イオにちなむ。
この衛星はガリレオ・ガリレイによって発見されており、そのためエウロパ、ガニメデ、カリストとあわせてガリレオ衛星と呼ばれている。
なぜ火山ができるのか?
火山活動があるかないかということは、天体内部の温度によって決まるものと考えられている。温度が十分に高く熱い天体では岩石が熔けて火山活動が生じるが、温度が低く冷たい天体では岩石が熔けないので火山活動もない。
天体の温度が時間とともに変化するのには、いろいろな原因がある。宇宙空間にある固体物質を見てみると、そのほとんどは低温で岩石が熔けるような高温のものはまずない。
これは宇宙というのが元来冷たい空間であり、熱い物体を置いておくと自然に冷却して冷たくなってしまう場所だからである。したがって冷たいのが当たり前のところに火山活動があるということは、なんらかの機構によって天体が加熱されたことを意味する。
天体を加熱するしくみはいくつか存在するが、重要なのは、(1)重力エネルギーの解放、(2)放射性元素の壊変、(3)潮汐加熱、の3つと考えられている。
重力エネルギーの解放
天体が形成されるときに働く加熱機構である.天体は微惑星と呼ばれる10km程度の岩石の塊が衝突合体することによって形成されたと考えられているが、この衝突合体の際に衝突のエネルギーが熱となって天体を加熱するのである。
太陽系内の天体の形成は45億年前までには終了したと考えられるので、この加熱機構が働いたのは45億年前までということになる。
太陽系における最大の固体天体である地球に活火山が存在する理由は、地球が大きく、今でも形成時の熱を失っていないためである。
放射性元素の壊変
次に(2)は放射性元素が存在するときに働く加熱機構である.放射性元素とは自然に核分裂などを起こして壊変する元素のことで、壊変の際に熱を発生するので加熱源となる。
放射性元素は主に超新星爆発などによって合成されるが、惑星や衛星の内部で合成されることはない。したがって惑星や衛星に含まれる放射性元素は時間の経過とともに壊変して減少していき、その発熱量もだんだんに減っていく。
潮汐加熱
これは強い重力の影響によって天体の形が歪んだり戻ったりするとき、歪みのエネルギーが熱に変わることによって生じる加熱である.イオは木星の強い重力の影響下にあるためこの潮汐加熱が強く働き、その結果として活火山の活動が維持されていると考えることができる。
サイズの小さいイオに活火山が存在する理由は、その火山活動の源となる熱が地球のそれとは全く違う「潮汐加熱」によって産み出されていると考えられている。
太陽系の火山
火星のオリンパス火山。太陽系で最大の火山。現在は活動していない死火山である。
金星はその全面が雲で覆われているため外から地表を見ることが難しく、金星の雲の下に活火山があったとしてもそれを見つけることができない。金星のマート火山。金星にも火山が作ったと考えられている地形が多数見つかっているが、活火山があるかどうかはまだわかっていない。
海王星の衛星「トリトン」海王星との潮汐力の作用による火山が存在しており、液体窒素と液体メタンの溶岩を噴出している。火山と言っても、噴出している物体が0度を遥かに下回るものの為、氷火山と呼ばれている。
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