科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、最新科学の?をなるべくわかりやすくコメントします。
タミフルが話題になっている。以前ブログで書いたときは鳥インフルエンザに効く特効薬で、危機にあらわれる正義の味方であった。

今回は悪役での登場だ。インフルエンザにかかった十代の若者がタミフルを服用して、高い所から飛び降りて死亡したという。

タミフルの副作用が精神に異常をきたしたのだろうか?多くの人が疑いの目で見た。しかし、一方ではタミフルを服用せず、意識不明のうちに2階から飛び降りた人もいて何とも言えない。

医薬品は多かれ少なかれ必ず副作用はある。厚生労働省では、どのように判断しているのだろうか?

今日はタミフルについて調べる。(参考 共同通信・毎日新聞・asahi.com・厚生労働省)

関連するニュース


タミフル、4日に専門家会合 厚労省、全報告事例分析へ
(共同通信社2007年3月30日)
インフルエンザ:横浜で男子飛び降り タミフル服用せず
(毎日新聞 2007年3月29日)
タミフル投与中止 「有効なのに」現場困惑 
(asahi.com 2007年3月25日)
10歳未満でも異常行動 タミフル服用後に
(共同通信社 2007年2月28日)

タミフルについてこれまでの経緯
平成13年2月 タミフル発売。

平成14年10月及び平成15年7月 タミフルについて、服用に伴い中毒性表皮壊死症及び腎不全がごくまれにあらわれることを、厚生労働省は添付文書の使用上の注意にそれぞれ記載するよう指示があった。

平成16年5月 10代の少女が服用後に窓から飛び降りようとし、家族が防ぐという事例などがあったとして、タミフルの添付文書の重大な副作用項目に「精神・神経症状」を加えるよう、輸入販売元の中外製薬に改訂を指示した。

平成19年2月 「タミフル」を服用した10代の男女が転落などの異常行動で死亡するケースが相次いで起こる。10歳未満でも服用後に異常行動を含む精神、神経症状を起こしたとの報告が、2004年4月から05年末までの約2年間に計23件あることが24日、分かった。これらの中に転落事例はなかった。
 
平成19年3月20日 厚生労働省は医療関係者に対し、タミフルの使用についての指示が出た。
「万が一の事故を防止するための予防的な対応として、特に小児・未成年者については、インフルエンザと診断され治療が開始された後は、タミフルの処方の有無を問わず、異常行動発現のおそれがあることから、自宅において療養を行う場合、(1) 異常行動の発現のおそれについて説明すること。(2)少なくとも2日間、保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮すること。」

平成19年4月 厚生労働省は現段階では大多数の人には有効であり、タミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えていない。しかし、今回の問題を受けて、平成19年4月4日の専門家会議で「タミフル発売以降に報告があった約1800件の副作用のすべてを再調査し分析する」としている。

タミフルとは何か?


タミフルは、スイスの製薬大手ロシュが開発しました。現在、中外製薬が輸入販売しています。

タミフルは、A型およびB型インフルエンザウイルスに有効な世界初の経口抗インフルエンザウイルス剤です。C型や細菌性の風邪などには、効果がありません。

今話題の鳥インフルエンザはA型なので効果があると考えられています。 

どうしてタミフルが効くの?


インフルエンザウイルスの表面にあるタンパク質(酵素)、ノイラミニダーゼを阻害すことによりウイルスの増殖を抑制します。ですから、インフルエンザのウイルスが増えていく時期に飲むのが有効です。症状が出てから48時間以内に服用するのがベストです。


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