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血液型というとよく占いに出てくるABO型。しかし、他にも色々な種類の血液型があり、Rh型、HLA型、MN式、P式など300種類の分類法があるそうだ。

その組み合せによって決まる血液型は膨大な数になる。世界を捜しても、自分と完全に同じ血液型をしている人はいないとすら言われる。

輸血の時に一番問題になるのがABO型である。異なる血液型どうしだと抗原抗体反応が起き、固まってしまう。ただし、O型であればA型、B型、AB型、O型どの血液型の人にも輸血できるという。この理由は何だろうか?

 日本人の血液型 ABO型 Rh型の割合

実は、赤血球の表面にある糖鎖が問題であり、糖鎖の一番先のある糖の種類でABO式の血液型は決まる。

AやBやAB型にある糖が違い、O型には糖がない事がわかっている。A型やB型で、もし一番端の糖が取れてしまったらどうなるだろうか?

答はすべてO型の血液になる。今回赤血球の表面の糖を分解する酵素が発見された。これにより、すべての血液はO型にすることができ、実用化すれば誰にでも輸血ができるようになるという。

輸血も昔と違って、全血の輸血はなくなり、現在は赤血球、白血球、血小板、血しょうを分けて輸血する方法がとられる。

今日は「血液型」、「輸血」について調べる。(参考HP Wikipedia) 

関連するニュース
血液をO型に変える酵素、ハーバード大などが開発


AとB、AB型の赤血球をO型の赤血球に変えることのできる酵素を米ハーバード大などの国際研究チームが開発した。

米国の専門誌ネイチャー・バイオテクノロジー(電子版)に1日発表する。O型の血液は、どの血液型の患者にも輸血できるため、実用化すれば、輸血用血液の血液型の偏りを解消できる可能性がある。

赤血球の表面は、毛のような糖鎖で覆われている。その糖鎖の先に結合している糖の種類によって、A、B、AB型に分かれ、何もついていないのがO型。結合している糖の種類が違うと輸血時に拒否反応が起きるため、O型以外の赤血球は輸血対象が限られる。緊急時など患者の血液型が不明な時はO型を使う。

研究チームは、約2500種類の細菌などから、赤血球の糖鎖から糖を分断する能力を持つ酵素を複数発見。それぞれの特徴を遺伝子レベルで調べ上げ、効率を高めた酵素を開発した。この酵素でO型以外の赤血球200ミリ・リットルを1時間処理すると、ほとんどの赤血球がO型になった。

血液に詳しい慶応大病院輸血・細胞療法部の半田誠部長の話「血液型を間違えて輸血すると致命的な副作用があり、O型の赤血球は大変に貴重。実験室段階ながら、素晴らしい成果だ。大量の赤血球を処理できれば実用化が期待できる」(2007年4月2日3時4分  読売新聞) 

血液型とは? 


血液型(けつえきがた)とは、血液内にある血球のもつ抗原の違いをもとに決めた血液の分類のことである。しかし抗原は、赤血球・血小板・白血球・血しょうなどに存在し、数十種類が知られており、その組み合せによって決まる血液型は膨大な数になる。

よく知られているのがABO型。しかし、他にも色々な種類の血液型があり、Rh型、HLA型、MN式、P式など300種類以上の分類法がある。 

輸血とは?


輸血(ゆけつ)は、血液成分の不足を自他の血液から補う治療法のこと。血液を臓器のひとつとしてみれば、最も頻繁に行われている臓器移植であるといえる。

通常は他人の血液から調整された輸血製剤を点滴投与することを指す。感染症や拒否反応(GVHD)に罹る危険を減らすため、手術や化学療法を行う際に、あらかじめ採血し保存しておいた自己の血液を使うことがあり、これを特に自己血輸血と言う。

日本では1974年以降、輸血用血液はすべて献血でまかなわれている。

輸血(輸血製剤)の種類とは?


輸血製剤の量は「単位」で表記する。日本では200mlの献血から作られる量が1単位で、国により量が異なる。

全血輸血 略称はWB(英訳名のWhole Bloodから)

採集された血液をそのまま輸血する方法。現在はあまり一般的ではない。なぜなら、血液成分は赤血球・血小板・血しょう、それぞれが保存条件が異なるため、分離しないままでは極端に保存期間が短くなるからである。

ただし、一度に複数の系統の血液成分を補う必要がある場合には全血輸血の理論的適応がある。複数の血液製剤を使うよりも感染を受ける機会を減らすことができるからである。

しかしながら、現在では赤十字血液センターからの全血供給は注文制であり、限られている。

濃厚赤血球 略称はRC-M.A.P.

赤血球を分離し、MAPなどの保存液を添加したもの。極度の貧血(鉄欠乏やビタミンB12欠乏など薬物治療が有効でないものに限る)や外傷・手術による出血に対して用いる。2007年2月より全白血球除去となり、薬価も4000円ほど(400ml)高くなった。保存期間は2〜6℃で21日間。

濃厚血小板 略称はPC

血小板の不足による出血に対して用いる。保存期間は20〜24℃で振盪して72時間。2004年10月より全製剤白血球除去(1バッグあたり10の6乗以下)となっている。

新鮮凍結血しょう 略称はFFP

新鮮血から分離した血漿成分を直ちに凍結したもの。使用直前に溶解し投与される。血漿中にはアルブミンなどの血漿蛋白や種々の凝固因子が含まれる。

血中蛋白質の不足だけならばアルブミン製剤で補えるので、新鮮凍結血漿が必要になるのは播種性血管内凝固症候群など凝固因子が枯渇している場合である。2005年から6か月間の検疫がされている。保存期間は-20℃以下で1年間。 

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