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近年、脳の研究がすすんでいる。免疫細胞は、からだを守る細胞であるが、脳を守る免疫細胞はあるのだろうか?
 
もちろんある。しかも、からだの中でふつう見られる免疫細胞と同じく、造血幹細胞からつくられる。この細胞をミクログリア細胞という。
 
脳の細胞を神経細胞というが、神経細胞以外にも細胞がある。この細胞をグリア細胞という。ミクログリア細胞はこの細胞のうちの1つに分類される。
 
さて、井上和秀・九州大教授(神経薬理学)と小泉修一・山梨大教授らのグループがラットに神経障害を起こす薬を注射。脳神経細胞の一部が死にかけて「DNA」のもとになる物質「UDP」がでてくると、これをきっかけにミクログリア細胞が活性化。死んだ細胞を食べきれいに掃除してくれることを発見した。
 
このことを利用すれば脳に不要物が蓄積するアルツハイマー病の治療に役立つと期待されている。 

 ミクログリア細胞 
 
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脳の掃除屋:不要物食べる細胞を解明 九大教授ら
「脳内の掃除屋」と呼ばれるミクログリア細胞が働く仕組みを、井上和秀・九州大教授(神経薬理学)と小泉修一・山梨大教授らのグループが動物実験で解明し、5日発行の英科学誌「ネイチャー」に発表した。アルツハイマー病などの治療薬開発につながると期待される。

ミクログリアは、脳細胞の大半を占める「グリア細胞」の一種で、脳内の免疫をつかさどっている。例えば、アルツハイマー病の原因とされるたんぱく質「アミロイドベータ」の脳への蓄積をミクログリアが除去することは分かっているが、具体的な仕組みは判明していなかった。

研究チームは、生きたラットに神経障害を起こす薬を注射し、記憶にかかわる脳の海馬」という部分を調べた。薬物刺激によって脳神経細胞が死にかけると、細胞内からDNAの材料として使われている「UDP」という物質が流れ出し、ミクログリアが活性化した。ミクログリアが死んだ細胞に近寄って食べる様子も観察できた。このように脳内の不要物を片付けることによって、新しい神経回路網を作りやすくしているとみられる。

井上教授は「ミクログリアが脳の健康を維持している仕組みが分かった。これを利用してミクログリアの働きを制御する薬ができれば、アルツハイマー病などの治療に貢献できるかもしれない」と話している。(元村有希子 毎日新聞 2007年4月5日)

グリア細胞とは?


グリア細胞 (ぐりあさいぼう、glial cell)は神経膠細胞(こうさいぼう)とも呼ばれ、神経系を構成する神経細胞ではない細胞の総称。次のような種類がある。

アストロサイト(星状膠細胞)

中枢神経系に存在するグリア細胞。組織学的に形質性星状膠細胞と線維性星状膠細胞に分類される。神経幹細胞に由来する。

オリゴデンドロサイト(希突起膠細胞)

中枢神経系に存在するグリア細胞で、軸索に巻きついて髄鞘を形成および巻きついた神経細胞の維持と栄養補給の機能を持つ。ひとつのオリゴデンドロサイトは数本の突起を伸ばし、それぞれの突起が異なる神経細胞の髄鞘となることが知られている。存在部位により衛星希突起膠細胞および束間希突起膠細胞とに分類される。神経幹細胞に由来する。

上衣細胞

中枢神経系に存在するグリア細胞であり、脳室系の壁を構成する細胞である。脳室内で脈絡叢上皮を、脳室正中面で脳周囲器官を形成する。

シュワン細胞(鞘細胞)

末梢神経系に存在するグリア細胞で、軸索に巻きついて髄鞘を形成する。髄鞘を持つ神経細胞を特に有髄神経と呼ぶが、一つの有髄神経細胞にはたくさんのシュワン細胞が通常巻きつくのに対し、ひとつのシュワン細胞が巻きつく神経細胞は一つだけである。

衛星細胞(外套細胞)

筋組織に存在する筋組織幹細胞の一種であり、筋原細胞から分化する。末梢神経系の外部にも存在し化学的環境を整えるのに貢献してグリア細胞的に働くこともある。

アミロイドベータとは?


アルツハイマー病で脳内に蓄積する物質。ミクログリア細胞がこの物質を除去する。

UDPとは?


細胞内からDNAの材料として使われている物質

ミクログリア(小膠細胞)


Hortega細胞とも呼ばれる。マイクログリアは中枢神経系食作用を示し免疫のほか異常代謝物などの回収を担う細胞である。他のグリア細胞が外胚葉由来であるのに対して、マイクログリアは白血球同様造血幹細胞由来であり、マクロファージの特殊化として考えることもできる。 

 

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