科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、最新科学の?をなるべくわかりやすくコメントします。
温室効果ガスというと二酸化炭素が有名だが、それ以外は?というとほとんど知られていないのではないだろうか。

もっとも影響が大きいのは水蒸気である。金星の気温は400℃を越えているが、このうち二酸化炭素によるものは20℃〜90℃だという。大部分は水蒸気によるものらしい。

地球上においても温室効果の一番高い気体は水蒸気である。ただ最も温室効果の高い水蒸気があまり問題とされていないのは、人為的に大気中の水蒸気量を制御しにくいからである。

水蒸気や二酸化炭素以外にも温暖化効果の高い気体はたくさんある。注目されているのはオゾンメタンフロンなどで、二酸化炭素の温室効果を1とした場合。メタンで21倍、フロンで数百から1万倍もある。

現在フロンは規制されているので、人の手でコントロールできる。しかし、メタンは難しい。先日の温泉爆発した気体もメタンである。回収して天然ガスとして利用できれば優良な燃料となるが、南関東ガス田は地盤沈下の問題があり採掘ができない。

今回、過去の温暖化のときにメタンガスが増加していたことを示す証拠が化石から発見された。化石はなんと横浜市内の住宅街で発見された。メタンをエネルギー源として利用する二枚貝の化石で、横浜国立大の間嶋隆一教授(古生物学)らの研究グループが発見した。 (参考HP Wikipedia・JAMSTEC)

関連するニュース
メタン:大量放出、温暖化と連動 証拠の化石層発見−−横国大グループ


約170万年前の急激な地球温暖化と連動して、海底から大量のメタンが放出されていた証拠となる化石層を、横浜国立大の間嶋隆一教授(古生物学)らの研究グループが横浜市内で発見した。温室効果ガスとして注目されているメタンと温暖化との関係を示唆する重要な発見となる。

発見した地層には、メタンや硫化水素をエネルギー源とする二枚貝化石の群集が密に含まれ、7層積み重なっている。同市栄区内の「瀬上市民の森」にあるがけで一部が露出していた。

ボーリング調査で年代を調べたところ、170万〜150万年前の第4期更新世の地層と分かった。更新世は「氷河時代」とも言われており、氷期と間氷期が交互に訪れていた。二枚貝の化石を多く含む地層は、メタンを大量に含む地下水が海底からわき出ていた時期のものと考えられる。

酸素安定同位体による精密な年代測定の結果、二枚貝が密になっている層は、温暖化が始まって間氷期となるまでの期間と一致した。メタンと温暖化に何らかの因果関係があることを示しているという。

メタンは大気中に放出された場合、二酸化炭素の20倍の温室効果がある。放出されても形跡が残らないため、過去の温暖化に関係していると推測されてはいても、その関係を示す資料は得られていなかった。

間嶋教授は「住宅街の中から見つかった化石からメタン湧水(ゆうすい)活動の証拠を得られたことに価値がある。今後は国外も含め、同様の化石層を調べて地球規模の温暖化との関係を調べたい」と話している。(毎日新聞 2007年6月25日) 


海洋資源開発とオーシャン・ガバナンス―日本海隣接海域における環境

国際書院

このアイテムの詳細を見る
海底と宇宙に資源を求めて―海底資源学概論

講談社

このアイテムの詳細を見る

ランキングブログ検索 ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ←One Click please