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「新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原子力発電所が停止した東京電力は、国内電力6社から電力融通を受けるとともに、夏に予定していた福島第1原発3号機と6号機の定期検査を延期することで、平年並みの夏の最大電力供給(6110万キロ・ワット)が可能となることを19日明らかにした。」(2007年7月20日 読売新聞より)

このニュースを読んで驚いた。関東地方の電力は柏崎原発や福島原発など遠くから送られているらしい。そんなことも知らず、電気を使っていたかと思うと今回被災をした柏崎市の方に申し訳ない気持ちになった。多くの人の努力や犠牲で私たちの生活は成り立っているのだと考えさせられた。
そんなに遠くに原発をつくらずに近くにつくったらどうだろう。きっと今回の柏崎市民の気持ちがわかるかもしれない。自分たちの電力は自分たちの町でつくる。そうなってこそ電気のありがたさがわかるかもしれない。

「原発を東京につくろう」という意見の人もいる。京都議定書の目標達成のためには二酸化炭素排出量を減らさなければならない。もし自分の町に原発ができたら真剣に省エネを考えるのではないのだろうか?

しかし、問題はそう簡単ではない。「都心近くに原発をつくるのはテロの標的になる」ということも原発をつくれない理由の1つである。

いろいろな問題があるが、原発はストップできない。新エネルギーが供給可能になるまでは動かし続けなければならない。そういう状況の中、経済産業省資源エネルギー庁は大型軽水炉を開発することを決めた。

大型軽水炉は2025年からの導入を目指す。そして高速増殖炉は2050年からの実用化を計画している。そもそも原子力発電とは何だろうか?これから導入される「大型軽水炉」「高速増殖炉」とは何だろうか?調べたい。(参考HP Wikipedia・もんじゅが開く未来・脱原発入門講座他)Click here to find out more!

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大型軽水炉本格開発へ総額600億、2025年導入目指す


経済産業省資源エネルギー庁は、電力会社や原発メーカーと共同で、現在の大型原発の約1・3倍の出力となる180万キロ・ワット規模の大型軽水炉を本格開発する方針を固めた。

官民折半で来年度以降、総額600億円の研究開発費で基本設計を行い、2025年ごろからの導入を目指す。

国は次世代の高速増殖炉を50年ごろから実用化する考えだが、20年代後半からは、老朽化した現行原発の建て替えが相次ぐと予想される。このため、高速炉導入までの間をつなぐ大型軽水炉について基礎的な調査を進めていた。高速炉が、熱効率の高いナトリウムを冷却材に使用し、全く新しい設計となるのに対し、大型軽水炉は、取り扱いが容易な水を利用する現行炉の延長となる。

出力を大幅に上げるほか、核燃料のウラン濃度を高めて長期間燃焼させることで、使用済み核燃料の発生量を4割少なくすることを目指す。国内では、使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分地選定が難航し、廃棄物問題に道筋をつけることが最優先課題の一つになっている。

また、原子力安全委員会の新指針で認められた免震構造も積極的に取り入れる。開発には、東京電力や東芝、日立製作所、三菱重工業などが参加する。国内では、55基の原発が稼働しているが、このうち20基は1970年代に建設された。現在の安全規制は、原発の運転期間を60年としている。(2007年7月13日  読売新聞)

原子力発電とは何か?


原子力とは核反応によりエネルギーを得る方法のことである。核反応には核分裂と核融合との二種類の反応があるが、発電のための技術として実用化されているのは核分裂のみである。このため、単に「原子力発電」と言う場合には核分裂のエネルギーを用いた発電を指す。

原子力発電所の場合、核反応で発生する熱を利用して主に水を沸騰させる。これは、水は地球上に豊富に存在するため運用コストを安くできることが多いからである。 蒸気を冷却するのにも水を利用することから、日本での原子力発電所は海水を取得できる海岸や、大きな河川のそばに設置される事が多い。 冷却には大きな冷却器を必要とする。

火力発電所は石油やLNG、石炭といった化石燃料を燃やして熱を発生させているが、原子力発電所は核分裂反応で熱を発生させている。どちらも発生させた熱で水を沸騰させ、蒸気タービンを回して発電を行っている。したがってこのふたつの違いは、熱の発生のさせかたが違うだけと考えると解りやすい。

軽水炉とはなにか?


軽水とはふつうの水のこと。ふつうの水は中性子減速能が大きく、中性子吸収能も大きい。通常は減速材が冷却材を兼ねる。軽水は安価で大量に入手することができ、火力発電で使用されているため性状が良くわかっている。

反面、吸収能が大きいため軽水冷却炉では濃縮されたウラン燃料を用いて発生する中性子の数を増やす必要がある。

主な軽水炉には次の2つのタイプがある。
沸騰水型原子炉(軽水減速軽水冷却圧力容器型沸騰水炉,Boiling Water Reactor, BWRBWR)
加圧水型原子炉(軽水減速軽水冷却圧力容器型加圧水炉,Pressurized Water Reactor:PWR)

なお減速材の違いから、重水炉(重水) 黒鉛炉(黒鉛) 高速増殖炉(無し)などの原子炉もある。

高速増殖炉とは?


高速増殖炉(Fast Breeder Reactor:FBR)とは、核分裂で発生した中性子を減速せずに次の分裂に入る方式を言う。 通常の原子炉における燃料転換率は1未満であるが、高速増殖炉においては、燃料転換率(燃料増殖率)1.4を実現している。

軽水炉との違いは2つある。1つは燃料の違い。もう一つは冷却材の違いである。

「燃料」はMOX燃料を使う。MOX燃料には、燃料となるプルトニウム239と微量ウラン235、および核分裂を起こさないウラン238が含まれている。

高速増殖炉では、反応しないウラン238を反応するプルトニウム239に転換するのに適した原子炉で、プルトニウムの燃焼による発電をしながら、燃料を使用前以上に増やすことが出来るという画期的な原子炉である。

これにより、通常は85年程度で枯渇すると言われたウラン資源を100倍活用することを目指している。なおMOX燃料を通常の軽水炉で燃やす計画を「プルサーマル」という。

「冷却材」とは核分裂で発生した熱を原子炉から取り出す流体のこと。「冷却材」の取り出した熱で蒸気をつくり、タービンを回し発電をするのはどの原子炉にも共通している。

軽水炉においては冷却材として軽水(普通の水)が使用されているのに対して、高速増殖炉では金属ナトリウムを使用している

軽水炉で水が使われるのは冷却材としてのはたらき以外に中性子の減速材としても使われるからである。減速材とは中性子の速度を遅くし、ゆっくりと反応させるものである。

これに対し高速増殖炉では、燃料を燃やしながら、同時に高速中性子でプルトニウムをつくることを目的としているので減速材は使わない。そこで冷却材といして、熱伝導性のよい金属ナトリウムを使う。

高速増殖炉実用化までの険しい道のり


冷却材として使用される金属ナトリウム(水と激しく反応し水素を発生する)の管理に高い技術が必要であること、通常の原子炉よりも費用がかかること、現在開発中の炉の多くが何らかの事故を起こしていることなど、経済性や安全面から開発を断念する国が後を絶たない。

日本でも、高速増殖炉原型炉もんじゅで金属ナトリウム漏洩事故があって以来、高速増殖炉開発および、プルサーマル計画は中断されたままである。

また、ウラン燃料は、ウラン235の半減期が約7億年と長いことから通常状態において殆ど放射線を出さないのに対し、プルトニウムを含む燃料は、プルトニウム239の半減期が約2万4千年とウラン235と比較して非常に短いため放射能が極めて強く、プルトニウムの使用やプルトニウムの海上輸送に対する反発の声が高まっている。そのため、高速増殖炉の開発は一層困難な状況にある。
 

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