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先日、運動会がありました。練習のときからよく晴れて天気に恵まれたよい運動会でした...。といいたいところなんですが、残暑厳しく、おまけに紫外線の強さといったら真夏のようで、あっという間に皮膚が焼け、この連休ぐったりとしていました。 

「オゾンホールは2050年ごろ消滅する。」国立環境研究所が2006年5月19日に予想しました。しかし、2006年の南極域上空のオゾンホールは、面積、オゾン欠損量ともに、過去最大級に発達しました。衛星観測によると、2006年の南極域上空のオゾンホールは、9月24日に2006年の最大の面積である2,930万km2を記録しました。これは2000年に次ぐ過去第2位の広さです。



2006年のオゾンホールが過去最大級に発達した理由として、�@成層圏のオゾン層破壊物質の量が依然として多い状況であること、�A2006年の8月から9月にかけて南半球中・高緯度成層圏の気温が低く、オゾンが破壊されやすい気象条件が広範囲に広がっていたこと、などが考えられます。

国内上空のオゾン層の量も、横ばい状態が続いています。このような状況に危機感を持ったのでしょうか、カナダ・モントリオールで開かれていたオゾン層保護のためのモントリオール議定書締約国会議で、オゾン層を破壊するフロンの一種HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)についての途上国の全廃期限を、2040年から30年へと10年前倒しすることに合意して閉幕しました。 

いったいいつ、オゾンホールは減少に向かうのでしょうか?まだまだ予断を許さない状況に思います。今日は「オゾンホール」と「モントリオール議定書で規制対象になっている物質」について調べます。(参考HP Wikipedia・気象庁)
 

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オゾン層保護国際会議、途上国のHCFC全廃期限を前倒し


カナダ・モントリオールで開かれていたオゾン層保護のためのモントリオール議定書締約国会議は21日夜(日本時間22日昼)、オゾン層を破壊するフロンの一種HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)についての途上国の全廃期限を、2040年から30年へと10年前倒しすることに合意して閉幕した。

HCFCは、オゾン層を破壊する力がより強いCFC(クロロフルオロカーボン)の代替としてエアコンや冷蔵庫の冷媒に使われているが、中国が世界の3分の1を使うなど途上国での消費が急増。会議では、オゾン層を破壊しないHFC(ハイドロフルオロカーボン)への転換を進めるため、途上国でのHCFCの規制強化が焦点となった。

新たなスケジュールでは、途上国は09〜10年のHCFCの生産消費量の平均を基準に、13年以降はこの基準を上回らないよう段階的に削減し、30年に全廃する

先進国はこれまで通り20年に全廃することを目指すが、10年の生産消費量については、基準量(1989年)の75%削減(現行は消費量のみ65%削減)へと規制を強化した。

会議では、今年が議定書採択から20年を迎えたことを記念し、議定書を「先進国と途上国の前例のない協力を反映し、最も成功した環境協定」と評価するモントリオール宣言を採択した。(2007年9月22日読売新聞)


オゾンホールとは?
オゾンホールは、南極や北極上空の成層圏のオゾン層における春期のオゾンの濃度の減少を指す。人工衛星の映像が、まるで穴があいたように見えることからオゾンホールと呼ばれるようになった。

南極上空のオゾンが毎年春期に減少することの発見は、ジョセフ・ファーマン、ブライアン・ガードナー、ジョナサン・シャンクリンの1985年の論文によって発表されている。一方で、最初の報告と呼べるものは日本の南極昭和基地の観測データの国際会議での発表といわれている。

その後、ストラスキーらが人工衛星ニンバス7号の解析映像を発表し、オゾンホールがマスメディアを通じて一般に認知されるようになった。

オゾンがもっとも減少するのは、成層圏の下層部分であるが、オゾンホールは単位面積あたりのオゾン全量によって示されるのが普通。 春から初夏にかけてのオゾンの減少は、1970年代前半には発生していたことがわかっている。

オゾンホールの特徴として「南極上空に顕著にあらわれる」「春から初夏にかけてあらわれる」「年々規模が拡大する」などがあげられる。2002年には、オゾンホールが2つに分裂したが、これは最高気温のためと言われている。 2003年には、いままでで最大のオゾンホールの発生が確認された。 

モントリオール議定書とは?


オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(Montreal Protocol on Substances that Deplete the Ozone Layer)は、ウィーン条約(オゾン層の保護のためのウィーン条約)に基づき、オゾン層を破壊するおそれのある物質を指定し、これらの物質の製造、消費及び貿易を規制することを目的とし、1987年にカナダで採択された議定書。

略称は、モントリオール議定書。事務局はケニアのナイロビにある国連環境計画(UNEP)。

1987年に採択。1989年に発効。毎年、議定書の締約国会議が開かれ、1990年(ロンドン改正)、1992年(コペンハーゲン改正)、1997年(モントリオール改正)、1999年(北京改正)と段階的に規制強化が図られている。

この議定書により、特定フロン、ハロン、四塩化炭素などは、先進国では1996年までに全廃(開発途上国は2015年まで)、その他の代替フロンも先進国は、2020年までに全廃(開発途上国は原則的に2030年まで)することが求められた。

日本では1988年に、「オゾン層保護法」を制定し、フロン類の生産及び輸入の規制を行っている。

オゾン層を破壊する規制対象物質


クロロフルオロカーボン (CFC)、ハロン、四塩化炭素、1,1,1-トリクロロエタン、ハイドロクロロフルオロカーボン (HCFC)、ハイドロブロモフルオロカーボン、臭化メチル、
ブロモクロロメタン

今回の会議では、発展途上国のハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)の全廃期限がこれまで2040年だったのを2030年に前倒しすることが採択された。 


オゾン層破壊の科学
北海道大学大学院環境科学院
有限中間法人 北海道大学出版会

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オゾンホールのなぞ―大気汚染がわかる本
桐生 広人,山岡 寛人,多田 ヒロシ,村沢 英治
童心社

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