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 コンピューターのハードディスクの容量が最近大きくなった。以前は文章や計算、簡単な画像処理だけしかできなかったが、最近はパソコン上で動画処理も楽々できるようになってきた。ブログで文章と写真を編集するだけなら余裕で扱える。  

 私たちブロガーにとっても、ありがたい話だが、どのようにハードディスクの技術は発展してきたのだろうか?

 今回のノーベル物理学賞は、現在みんなが使っているハードディスクの最先端技術GMRに贈られた。GMRとはどんな技術だろう?



 ハードディスクは磁気記憶装置である。形は昔のドーナツ型レコードと同じ。違うのはレコードが金属製になり、表面に金属粉が蒸着していること。レコードの溝の代わりに微小な磁石が並ぶ。レコードの針の代わりに磁気ヘッドで書き込む。

 音や、画像などが磁力の大小の形で記録される。読み込むときは表面に並ぶ磁石の記録を電磁誘導の原理で電流の大小に変えて読みとる。

 このとき磁力の差が大きければ大きいほど、電流の変化も大きくなり、ノイズの少ないクリアな記録が大容量で可能になる。

 この磁気記録装置で現在主流になっている原理がGMRである。GMRとは巨大磁気抵抗効果といって、導体に磁石を近づけると電気抵抗が増える現象のことをいう。 現在はさらに強力な磁気抵抗効果をもつ、TMRやCPP-GMRという原理に移行しつつある。

 今日はハードディスクとは何か?ノーベル賞を贈られたGMRとは何か調べる。(参考HP Wikipedia・産業総研)

 ノーベル物理学賞、ディスク大容量化に貢献の独仏2氏に  スウェーデン王立科学アカデミーは10月9日、今年のノーベル物理学賞を、パリ南大学教授のアルベール・フェール氏(69)と、独ユーリヒ固体物理研究所教授のペーター・グリュンベルク氏(68)の2氏に贈ると発表した。授賞理由は「巨大磁気抵抗効果(GMR)の発見」。小型ハードディスクなどで情報の記憶容量が飛躍的に増すなど、エレクトロニクス分野の発展に大きく貢献した。

 グリュンベルク氏は東北大金属材料研究所の客員教授を務めたことがある。賞金は1000万クローナ(約1億8000万円)で、受賞者2人で分ける。授賞式は12月10日、ストックホルムで開かれる。

 GMRは物質に磁気をかけることで、電気抵抗が大幅に変化する現象。わずかな磁気の変化でも感度よく電気信号に変換できるため、小さな装置でデータ読み取りが可能になり、パソコンなどのハードディスクの小型化や大容量化に貢献した。大容量の情報を記憶させられることから、携帯音楽機器や家電の飛躍的な発展にもつながった。

 フェール氏は1988年、鉄とクロムを薄い膜にして何重にも重ねた状態にした物質を零下約269度という低温で磁気をかけると電気抵抗が50%も変わることを発見。グリュンベルク氏も同時期に、クロムを鉄で挟んだ3層の物質が、室温でも1%程度のGMRを示すことを確認した。

 2氏はこの業績で今年の日本国際賞(国際科学技術財団)を受賞した。

 この分野では、宮崎照宣・東北大教授や産業技術総合研究所の湯浅新治・研究グループ長、十倉好紀・東京大教授ら、大勢の日本人研究者も活躍している。(asahi.com 2007年10月09日)

 ハードディスク(HDD)とは何か?
 ハードディスクドライブ (Hard disk drive) は、磁性体を塗布した円盤に磁気ヘッドを用いて情報を記録、または読み出す記憶装置。円盤がガラスやアルミニウム等固い素材で作られていることから硬い円盤の意味でハードディスクと呼ばれる。英語表記からHDDとも略されるほか、固定ディスク、Fixed disk やWinchesterdiskとも呼ばれる。

 かつてパーソナルコンピュータ用の補助記憶装置として主流の位置を占めていたフロッピーディスクドライブと比較した場合、遥かにそれを上回る記憶容量を持ち、アクセス速度も非常に高速である。

 現在市販されているハードディスクドライブは金属製の筐体で密閉されているため、密閉型ハードディスクドライブとも呼ばれている。

 巨大磁気抵抗効果(GMR)とは何か?
 巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magneto Resistive effect)とは、磁気抵抗効果の特殊事例である。

 磁気抵抗効果とは導体に磁石を近づけると電気抵抗が増える現象をいう。

 普通の金属の磁気抵抗効果(物質の電気抵抗率が磁場により変化する現象)は数%だが、1nm程度の強磁性薄膜(F層)と非強磁性薄膜(NF層)を重ねた多層膜には数十%以上の磁気抵抗比を示すものがある。このような現象を巨大磁気抵抗効果と呼ぶ。

 1987年にドイツのペーター・グリューンベルク,フランスのアルベルト・フェールトらによって発見された。 巨大磁気抵抗効果は、多層膜の磁気構造が外部磁場によって変化するために生じる。 磁気多層膜以外においても、ペロブスカイト型マンガン酸化物においても見られる。

 巨大磁気抵抗効果を応用した磁気ヘッドの登場によって、HDDの容量が飛躍的に増大した。

 グリューンベルクとフェールトはこの発見によって、2007年のノーベル物理学賞を受賞した。

 トンネル磁気抵抗効果(TMR)とは何か? (TMR効果: tunnel Magneto-  Resistance Effect)とは、 磁気により絶縁体膜のトンネル電流が変化する現象である。ハードディスクドライブの超高記録密度化や、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)に応用されている。コイルなどの電磁誘導を用いた磁気記録の読み取り方式に比べ、大幅な素子の微細化が可能になる。

 原理
 トンネル磁気抵抗素子は、2つの強磁性金属層の間に、膜厚1〜2nmの絶縁体層をはさみこんだ構造をしている。この膜面に対して垂直に電圧をかけるとトンネル効果により絶縁体層に電流が流れる。

 強磁性体中の伝導電子はスピン偏極しているが、2つの強磁性金属層に外部から磁場を加え、それぞれの偏極の仕方を変えることで、トンネル電流を変化させることが出来る。平行に磁場を加えた場合、双方の偏極の仕方が等しく、トンネル電流が感じる抵抗は低くなる。反平行に加えた場合、偏極の仕方が逆方向になり、抵抗は高くなる。

 トンネル磁気抵抗効果の大きさは、MR比によって表される。MR比とは、二つの磁化状態での抵抗の差Rap-Rpを平行状態での抵抗値Rpで割ったものである。この値が大きいほど、トンネル磁気抵抗効果は大きい。1995年には室温でのMR比は20%程度であったが、2007年には500%のMR比が得られるようになった。

 歴史  
 1975年、鉄/ゲルマニウム/コバルト接合膜において、トンネル磁気抵抗効果が初めて報告された。当時の磁気抵抗比は14%。4.2Kまで冷却する必要があったため、応用に不向きであるとされ、当時はあまり注目されなかった。

 1988年、Fe/Cr人工格子において巨大磁気抵抗効果 (GMR: Giant Magneto-Resistance Effect) が発見されたことにより、磁性体素子研究が盛んになった。

 1995年、鉄/アルミナ(Al2O3)/鉄接合膜において、室温で約20%という比較的大きなMR比をもつトンネル磁気抵抗効果を東北大学の宮崎照宣とマサチューセッツ工科大学のMooderaらがそれぞれ独立に発見し、一躍注目を集めることとなった。

 2004年、産総研の湯浅新治らは、室温で88%のMR比を実現した。障壁層をアモルファスであるアルミナから、酸化マグネシウム単結晶としたことでトンネル電流の散乱が抑えられ、高いMR比を得ることを可能にした。その後、同グループは障壁層の膜質向上等により、室温でMR比230%を実現した。

 2007年、東北大学の大野英男らは室温で500%のMR比を実現した。この値が2007年現在、MR比の世界最高記録となっている。

 応用
 ハードディスク:トンネル磁気抵抗効果による大きなMR比により、記録密度の大幅な向上を可能とした。2007年現在、ハードディスクの磁気ヘッドは、巨大磁気抵抗効果 (GMR)によるGMRヘッドから、TMRヘッドに移行しつつある。 

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