科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、最新科学の?をなるべくわかりやすくコメントします。
2007年12月3日から14日(予定)まで、インドネシアのバリで国連気候変動枠組条約第13回締約国会議(COP13)及び京都議定書第3回締約国会合が開催されている。  

今回バリ会合では、京都議定書の有効期間(2008-2012年)が2012年に切れるので、次の枠組み(ポスト2012)づくりへのロードマップ(方向性)を決めることを目指している。将来の国際気候政策の重要な第1ステップとなるが交渉は難航し、日程を延長し、議論が続いている。

地球環境問題の話の中で、よく目にするCOP(コップ)。これはどういう意味であろうか?

COPは締約国会議(Conference of the Parties)の略で、地球環境問題に限らず、多くの国際条約の中で、その加盟国(Parties)が物事を決定するための最高決定機関(Conference)という意味である。

最もよく耳にするCOPは気候変動枠組条約(Framework Convention on Climate Change, FCCC)の締約国会議(COP-FCCC)である。その他,生物多様性にも(COP-CBD)砂漠化対処条約にも(COP-CCD)それぞれ締約国会議がある。

開催頻度は条約ごとに締約国によって決定される。協議の場は必要に応じてCOP以外でも開催されるが,最終決定はCOPでしかなされない。

有名なのは3回目に開かれた京都議定書のCOP3である。この基準にそって、その後の締約国会議(COP)や地球温暖化問題が議論され、ニュースの記事になっていることが多い。これまでのCOPではどんなことが話し合われ、決定されてきたのだろうか?
(参考HP 環境省・外務省・日経BPnet)

気候変動枠組条約締約国会議(COP)とは何か?  COPには現在、190カ国から合計1万人近い関係者が出席しており、世界全体の政治的取り決めを行う場としての意義は大きい。今年12月には、インドネシアのバリでCOP13が開催される予定である。   

COPの誕生とこれまでの経緯

1992年の国連気候変動枠組条約(UNFCCC)を受けて、その具体的な内容を検討する場として設置されたCOP(Conference Of the Parties/締約国会議)では、まず、COP3までに数値目標を明記した議定書を発行することが目指された。

1995年ドイツ・ボンでのCOP1では、温室効果ガス(GHG)削減の数値目標と目標年度、2000年以降の行動、途上国への資金援助のメカニズムなどが議論され、数値目標を設定した議定書を策定するための交渉を開始するという決議がなされた(ベルリン・マンデート)。

1996年スイス・ジュネーブでのCOP2は数値目標を設定した議定書を策定するための交渉会議。

1997年日本・京都のCOP3で採択されたのが「京都議定書」である。先進各国に対して法的拘束力のある排出削減目標値を設定することで合意し、京都議定書として採択された。

1998年アルゼンチン・ブエノスアイレスのCOP4以降は、枠組条約や京都議定書で定めた規定や制度の実行のための、詳細なルールの設定に向けた具体的な運用方法についての議論が中心になった。COP4で採択された「ブエノスアイレス行動計画」では、資金供給メカニズム、技術開発・移転、気降変動による悪影響及び対応策による影響への対処(条約第4条8項、9項)、共同実施活動(JI)京都メカニズムなどについて、議論の方向性が示された。

1999年ドイツ・ボンのCOP5では「ブエノスアイレス行動計画」に基づき、資金供給メカニズム、技術開発・移転、気降変動による悪影響及び対応策による影響への対処(条約第4条8項、9項)、共同実施活動、京都メカニズムなどについて、議論された。

2000年オランダ・バーグのCOP6では、「ブエノスアイレス行動計画」の各項目に対する回答が目的とされ、京都メカニズムの詳細、温室効果ガス(GHG)吸収源としての森林問題、数値目標遵守の問題、途上国関連の問題が議論された。しかし、排出枠の移転獲得量の上限設定に関して、上限の設定を求めるEU(欧州連合)諸国や途上国と、各国の自由に任せるべきとするEU以外の先進国で意見が対立するなど、会期中に議論が収束しなかった。
2001年ドイツ・ボンCOP6ではその後、COP6を受けた2001年7月の再開会合で、部分的ながら合意が得られたのが「ボン合意」である。

2001年モロッコ・マラケシュのCOP7では、ボン合意で持ち越しとなった京都メカニズム、温室効果ガス(GHG)吸収源、遵守措置に関して議論され、排出量取引クリーン開発メカニズム(CDM)などの京都メカニズムの内容や、GHG削減目標量の割当量計算方法などが「マラケシュ合意」として詳細に規定された。これにより、議定書の批准に最低限必要なルールが定まった。

2002年インド・ニューデリーのCOP8では、京都議定書の批准に向けたルール設定を中心とした検討が行われ、加えて途上国の温室効果ガス(GHG)削減や、2001年に発表されたIPCCの第三次報告書の内容検討などもテーマとなった。

2003年イタリア・ミラノのCOP9では、前回に引き続き、京都議定書の批准に向けたルール設定を中心とした検討が行われ、加えて途上国の温室効果ガス(GHG)削減や、クリーン開発メカニズム(CDM)やの早期実施の確認、IPCCの第三次報告書の科学的根拠の確立などがテーマとなった。

2004年アルゼンチン・ブエノスアイレスのCOP10では「ブエノスアイレス行動計画」の資金供給メカニズム、技術開発・移転、気降変動による悪影響及び対応策による影響への対処(条約第4条8項、9項)、共同実施活動、京都メカニズムなどについて、議論された。また、非公式ながら京都議定書の期限2013年以降の枠組みについて意見交換が行われた。

2005年カナダ・モントリオールのCOP11/MOP1では、「ブエノスアイレス行動計画」が合意された。2005年2月、ロシアの批准の90日後に京都議定書は発効したが、この年からCOPと同時に、京都議定書の内容に関して議論する締約国会合(MOP)が同時に行われている。2013年以降の次期枠組みについては、早期に対話を開始すべきとする国が多くあった。一方、現在はより実践的、具体的な取組を進めることが重要であり、交渉は時期尚早で応じられないとの強い主張をする国もあった。

2006年ケニア。ナイロビのCOP12/MOP2では、参加国すべてによる長期的な取り組みの実施が決定され、「ポスト京都議定書」とも言われる京都議定書第9条に基づく議定書の見直しをどのように行うか議論した。今回の会議では、2007年に見直しの位置付けと範囲、2008年に見直しを実施することが決定された。

温室効果ガス(GHG)とは? 温室効果ガス(おんしつこうかガス、Greenhouse Gas, GHG)とは、大気圏にあって、地表から放射された赤外線の一部を吸収することにより温室効果をもたらす気体の総称である。水蒸気、対流圏オゾン、二酸化炭素、メタンなどが該当し、その中で最も温室効果をもたらしているのは水蒸気である。近年、大気中の濃度を増しているものもあり、地球温暖化の主な原因とされている。

ただし、国立環境研究所の調査では、温暖化の原因を二酸化炭素増加と答えた者は1割に満たず、オゾン層破壊が原因と答えた者が大半であり、温暖化の原因をオゾン層破壊と誤解している者も多い。京都議定書における排出量削減対象となっていて、環境省において年間排出量などが把握されている物質としては、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)(=亜酸化窒素)、フロン類|ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、フロン類|パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF6)の6種類がある。最も温室効果をもたらしている水蒸気が削減対象とされていないのは人為的に大気中の水蒸気量を制御するのは困難なためである。

 

クリーン開発メカニズム(CDM)とは? 先進国の資金・技術支援により途上国において温室効果ガスの排出削減等につながる事業を実施し、その事業によって生じる削減量の全部または一部に相当する量を先進国が排出枠として獲得し、その国の削減目標の達成に利用できる制度。

共同実施(JI)とは?


CDMと同様に排出削減等につながる事業を先進国間で実施するもので、その事業によりホスト国で生じる削減量の全部又は一部に相当する量の排出枠を投資国がホスト国から獲得し、投資国の排出枠に加えることができる制度。

 

京都議定書―21世紀の国際気候政策
Hermann E. Ott,Sebastian Oberth¨ur,セバスチャン オーバーテュアー,岩間 徹,ハーマン・E. オット,磯崎 博司,国際比較環境法センター,地球環境戦略研究機関
シュプリンガー・フェアラーク東京

このアイテムの詳細を見る
地球白書 [2007-08] ワールドウォッチ研究所
クリストファーフレイヴィン/ワールドウォッチ研究所,ワールドウォッチジャパン/環境文化創造研究所,浜中 裕徳/林 良博/原 剛/福岡 克也/松下 和夫/安井 至,北濃秋子/木下由佳/木村ゆかり/富田輝美/浜崎輝
ワールドウォッチジャパン

このアイテムの詳細を見る

 ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ   ←One Click please