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1998年(平成10年)8月31日に衝撃が走った。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)からテポドン発射されたからである。デポドンは津軽海峡付近から日本列島を越えるコースを飛翔し、途中、第一段目は日本海に,第二段目は太平洋に落下した。自衛隊のレーダーによる「着弾」予想地点は当初秋田県北部(大館市付近)であった。

実際にはミサイルを運搬ロケットに改造して人工衛星の打ち上げを試みたことが後に判明した。日本政府(当時小渕内閣)やマスコミ・世論はこの時敏感に反応し、北朝鮮が新型の弾道ミサイルの発射実験を行ったとして、1993年5月のノドン発射の際には表に現れなかった北朝鮮に対する極度の反発が起こった。弾道ミサイルの発射実験である証拠を得るため海上自衛隊は護衛艦などを駆使して落下した物体を捜索したが、遂に発見できなかった。

 

この発射実験に関して、アメリカ合衆国(クリントン政権)は、人工衛星の打ち上げであったが失敗との公式見解を発表した。韓国(金大中政権)も小型人工衛星の軌道投入実験(結果は失敗)としている。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では成功と報道。祝賀会を開いている。

この事件があってから日本政府の日本防衛構想は変更された。この打ち上げを契機として日本政府は直後に情報収集衛星(だいち)の開発・打上げを計画・実行した。米国のミサイル防衛計画の進行を観察した小泉純一郎内閣は2003年(平成15年)12月19日の安全保障会議および臨時閣議によって、『日本版弾道ミサイル防衛(BMD)』のシステム導入を決定した。

同日付で閣議決定「弾道ミサイル防衛システムの整備等について」(計画概要、総合的な防衛力の見直し、BMDが集団的自衛権に利用されるものではない旨の説明)を発表、同時に福田康夫官房長官(当時)が周辺国に脅威を与えるものではないことを旨とした補助的な談話を公表した。 

BMDシステムは2004年(平成16年)度から調達が開始され、2007年(平成19年)度から順次運用開始している。装備の導入計画・開発・導入がなされている。

そして今日、海上自衛隊のイージス艦「こんごう」から海上配備型迎撃ミサイル(SM3)が発射され、米ハワイ・カウアイ島沖でテスト用に打ち上げられたミサイルを見事に破壊させた。アメリカ以外でミサイルを打ち落としたのは初めての成果となった。

このミサイルは総合的防衛力のひとつとして、新たに整備されたもので、他国を攻撃するためではないというが、音速を超える弾道ミサイルを迎撃するこの技術は素晴らしい。しくみはどうなっているのだろうか?

イージス艦から発射されたSM-3ミサイルは、高度なセンサーを持ち、自分で電波を発してミサイルと自分の位置関係を知ることができ、またイージス艦からミサイルに当て反射した電波を目標として捕らえることにより、ミサイルを打ち落とす仕組みになっている。 (参考HP Wikipedia)

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ミサイル迎撃試験に成功 海自イージス艦


海上自衛隊のイージス艦「こんごう」に搭載された海上配備型迎撃ミサイル(SM3)の発射実験が17日午後(日本時間18日午前)、米ハワイ・カウアイ島沖で行われ、模擬ミサイルの迎撃に成功した。

米国防総省ミサイル防衛局と防衛省が同日、発表した。これまで標的ミサイルの追跡はあるが、撃ち落としたのは初めて。米国以外による初の実験成功となった。日米のミサイル防衛協力に弾みがつくとともに、日本国内の法整備などが急務となりそうだ。

実験ではカウアイ島にある米軍施設から中距離弾道ミサイルの模擬弾1発が発射された。海上で待機していた「こんごう」の高性能レーダーがこれを探知し、SM3を1発発射。高度100キロ以上の大気圏外で、模擬弾を撃ち落とすことに成功した。

米イージス艦レイク・エリーも標的を探知、司令部に情報を伝達するなど、訓練に参加した。

防衛省とミサイル防衛局は、「(ミサイル防衛での)日米協力が強まるなかでの画期的な出来事だ」と実験成功の意義を強調した。

日本のミサイル防衛は、海上でイージス艦がSM3を発射し、弾道ミサイルを迎撃。迎撃に失敗した場合は、地上に配備されている地対空誘導弾パトリオット(PAC3)が迎撃する2段構えとなっている。

昨年7月に北朝鮮が弾道ミサイル実験を行ったことを受けて、日本政府はSM3とPAC3の配備前倒しを決めた。海上自衛隊は2010年度末までに、「こんごう」のほかイージス艦3隻にSM3を搭載する計画を進めている。

今後、米国に向けて発射された長距離弾道ミサイルを日本のイージス艦が迎撃することは可能かなど、政策論、法律論での議論を進めることが必要となる。

米国としては今回の成功を機に、他の同盟国ともミサイル防衛を推進していきたい考えだ。(2007.12.18 産経新聞)
 

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