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再生医学とは、トカゲなどの動物には観察されるが、ヒトには失われたとされてきた「再生能力」を取りもどすための研究である。

例えば事故で失われた手足、例えば、心筋梗塞の後の壊死した心筋やそのまわりの血管。例えば脳血栓による脳細胞の壊死やそのまわりの血管などを再生させる研究のことである。

その方法にはクローン動物作製、臓器培養、多能性幹細胞の利用、自己組織誘導などの様々な方法がある。

多能性幹細胞とはさまざまな細胞に変化することのできる細胞のこと。ES細胞(胚性幹細胞)、iPS細胞(人工多能性幹細胞)などがある。幹細胞とはいくつかの細胞の元になる細胞のこと。組織幹細胞、体性幹細胞、骨髄幹細胞、肝幹細胞、皮膚幹細胞、生殖幹細胞などがある。

今年1月、札幌医科大学附属病院脳神経外科で脳梗塞患者の脳神経を再生させる試みが行われた。骨髄幹細胞を増やして、体内に戻すと、傷ついた神経細胞を修復させることができた。当初まったく動かなかった左手が、しだいに動かせるようになり8ヶ月後退院することができた。(2007.11.05 NHKスペシャルより)

ところがこの骨髄幹細胞には採取後数週間で増殖・分化能が低下する問題があった。

今回、産業技術総合研究所などの研究グループが、この骨髄幹細胞に、京都大学山中教授らがiPS細胞に使った遺伝子のひとつを導入することで増殖・分化能力百倍にすることに成功した。

ヒト皮膚からの人工多能性幹細胞(iPS細胞)の成功に続き、より安全で早期実現可能な骨髄幹細胞から人工多能性幹細胞(iPS細胞)ができるかもしれない。今後のヒト再生医療への応用が待ち遠しいすばらしい研究成果である。(参考HP 産総研・Wikipedia・アイラブサイエンス)
 

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さまざまな細胞に分化する能力を持つヒトの間葉(かんよう)系幹細胞に1種類の遺伝子を導入し、増殖能力と骨への分化能力を大幅に高めることに、産業技術総合研究所などの研究グループが成功した。同細胞は骨髄などから得られ、再生医療の有力手段として臨床試験が進むが、採取後数週間で増殖・分化能力が激減することが課題だった。注目を集める「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」より早期の実用化が期待できるという。

間葉系幹細胞は、骨や心筋細胞、神経細胞などさまざまな細胞に分化できる。患者自身の骨髄から採取できるため、再生医療に使っても拒絶反応の心配がない。

グループは、凍結保存していた間葉系幹細胞を解凍。レトロウイルスを用いてiPS細胞作成に使われた遺伝子のうちの一つを導入したところ、増殖・分化能力が約100倍に高まった。iPS細胞作成に使う別の遺伝子を、たんぱく質「b−FGF」と一緒に培養して導入しても、同程度の効果があった。

産総研は国立循環器病センターなどと、心臓病などの患者80人以上に間葉系幹細胞を使った再生医療の臨床試験を進めているが、細胞の増殖が遅いことなどが課題となっていた。(毎日新聞 2007年12月18日)

 

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