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宇宙線(うちゅうせん)とは、宇宙空間を飛び交う高エネルギーの放射線のことで、地球にも常時飛来している。

宇宙線は発見されてからまだ100年もたっていない。1912年以降、V.F. ヘス (Victor Franz Hess)は、気球を用いた放射線の計測実験を繰り返し、地球外から飛来する放射線を発見した。彼は、この業績により、1936年にノーベル物理学賞を受賞している。

宇宙線の正体は陽子、ヘリウムなどの原子核、および電子が主な成分であるが、周期表にのっているあらゆる元素が観察されている。宇宙線の元素の存在比は、太陽系内のものと宇宙線中とで大きく異なることが知られている。

宇宙線のほとんどは銀河内を起源とし、超新星残骸などで加速されていると考えられていた。これらは、銀河磁場で銀河内に長時間閉じ込められるため、銀河内物質との衝突で破砕し、他の原子核に変化することもある。

今回、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の内山泰伸研究員らのチームが、宇宙線が重い星の一生の最期に起こる「超新星爆発」の残がいで生成されていることを世界で初めて確認した。

研究グループは、 広いエネルギー範囲にわたって優れたX線エネルギー(波長)測定能力を持つ「すざく」衛星と、圧倒的な解像度のX線望遠鏡を持つ「チャンドラ」衛星の2つのX線衛星を使って、X線を発生する天体(さそり座RXJ-1713)の観測を大規模におこなった。

まず、「チャンドラ」衛星のデータが、画期的な発見をもたらた。2000年、2005年、2006年と、時が経つにしたがい変化してゆくX線画像が得られた。X線は宇宙線にふくまれる電子の運動により生じるから、X線量が変化する場所で、宇宙線が発生、加速されていることがわかる。

今回「宇宙線の製造工場」の過程が明らかになったといえる。1年という極めて短い時間でこれだけのX線強度を変動させるためには、1ミリガウスもの強度の磁場が必要であり、宇宙線の加速にともなって強い磁場が発生していることも判明した。 

宇宙線の起源は、約100年前に発見されて以来の謎で、宇宙物理学の最大の謎の一つとされていた。すばらしい研究成果である。(参考HP JAXA・Wikipedia)

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宇宙線:起源は「超新星爆発の残がい」…JAXA解明


宇宙から光速に近いスピードで降り注ぐ超高速の粒子(宇宙線)が、重い星の一生の最期に起こる超新星爆発の残がいで生成されていることを、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の内山泰伸・宇宙科学研究本部研究員らのチームが、日米二つの人工衛星を使った観測で突き止めた。宇宙線の起源は、約100年前に発見されて以来の謎で、宇宙物理学の最大の謎の一つとされていた。4日付の英科学誌「ネイチャー」で発表した。

宇宙線は、宇宙空間を光速に近い速度で飛び交う陽子や電子などで、人間の体も毎秒100個程度が貫いている。宇宙線の起源の解明は、世界最大規模のブックメーカー(賭け屋)の英ラドブロークスも、2010年までに実現する科学の重要課題を予想する賭けの対象に、「核融合発電の実用化」や「重力波の検出」と並ぶ5課題の一つとして挙げていた。

内山さんらは、「宇宙線生成工場」として最も有望視されていた超新星の残がいに着目した。さそり座内の地球から約3000光年離れた場所で、約1600年前に爆発した超新星の残がいを、X線天文衛星のすざく(日)とチャンドラ(米)で観測。宇宙線が作られた際に放出されるX線をとらえた。宇宙線を構成する電子が、残がい内の強力な磁場により1年以内という短時間に、ほぼ光速に加速されていた。

内山さんは「残がい内の磁場は想定より100倍も強く驚いた。長年の仮説を裏付ける最後の詰めができた」と話している。(毎日新聞 2007年10月4日) 

 

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