今年の干支はねずみ

 今年は子(ね)年。子年とはネズミ年のこと、暦法の十二支に十二の動物を当てるようになったのは、二千年以上昔にさかのぼるそうだ。なぜ、その動物になったのかはさておき、子年のネズミを一番手として十二年で一回りする。

 ネズミというと、倉庫の食料を荒らしたり、伝染病を媒介したり、きたないものとして、あまりよいイメージがない。しかし古事記では大国主命が野原で火に囲まれていたとき、白いねずみが現れて逃げ道を教えたという。こうしたことから白いねずみが住む家は繁盛するという俗説もある。そして漢字の「子」の字には「繁栄する」という意味もある。

科学では去年のノーベル生理学・医学賞は「ノックアウトマウス」の研究だった。ジーンターゲッティング法を使って、マウスのES細胞を改変。代々遺伝する特定の性質を持たせた「ノックアウトマウス」は様々な病気の解明に役立っている。

また「スーパーマウス」も誕生した。このマウスは持久力に優れ、分速20メートル(時速1.2キロ)ほどで5〜6キロを走り通した。普通のマウスには200m程度の持久力しかない。このマウスもジーンターゲッティング法(遺伝子操作)でつくり出されたという。

京都大学で「iSP細胞」の研究に大活躍したのもマウスである。ヒトとねずみでは、体の外見や大きさはまったく異なるが、遺伝子上では90%は共通している。これは同じ哺乳類であるからだが、体の大きさも実験で扱いやすい大きさなのだろう。

ところでネズミのなかまは齧歯類ともいう。ネズミ以外には、リス、ヤマアラシ、カピバラ、モモンガなどが含まれる。現在の哺乳類で最も繁栄しているグループであり、現生哺乳類全種(4,300-4,600種)の約半数に当たる2-3,000種を有する。

日本ではネズミはネズミで一つのグループであるが、欧米では大きさによって「マウス」「ラット」の2つに区別する。今日はペットとして、そして実験用として使われるネズミのなかま「マウス」と「ラット」、「モルモット」について調べる。(参考HP Wikipedia)

マウスとは?


日本語の「ハツカネズミ」は、通常、英語のマウス「mouse」 と訳される。この語は種としてのハツカネズミ Mus musculus だけではなく、小型ネズミ類一般を指す語として使われ得る。

欧米では日本の「ネズミ」という言葉はない。英語の 「mouse」 (複数形 mice )はハツカネズミなどの小型ネズミ類のことであり、 「rat」は、クマネズミ属の大型ネズミ類のことをいう。

実験用マウス
実験用に使われる「マウス」はあくまでハツカネズミの飼養変種なので、種として記載されるときは「ハツカネズミ」 Mus musculus ということになる。

ゲノムプロジェクトによって全ゲノム配列が解読されている。ラットとともにヒトの進化や病理を解明する有力な手がかりとされる。マウスの存在は、医学・生理学等の発展に大きく寄与している。

ハツカネズミ
ハツカネズミ(二十日鼠、house mouse)は、ネズミ目(齧歯目)ネズミ科 ハツカネズミ属の1種。学名は Mus musculus。

妊娠期間が20日程度であることから「はつかねずみ」の名が付いたとされる。ハツカネズミなどのネズミは一度の出産で6〜8匹生むことが出来、わずか3〜4週間程度で性成熟し子供が産めるようになる。

ラットとは?


ラットは実験動物の1種。野生のドブネズミ Rattus norvegicus を改良して作られた実験用の飼養変種である。

英語のラット「rat」 は、クマネズミ属をはじめとする比較的大型のネズミ類を指すが、ハツカネズミなどの小型ネズミ類を表すマウス「mouse」に対して、日本語の「ラット」は実験動物の1種の意味で用いられることが多いので、注意が必要である。

ラットはハツカネズミの飼養変種であるマウスと同様、医学や生物学(特に行動学)の分野でモデル生物として用いられる。ラットのゲノムは約2.75Gbpで、ヒトの2.9Gbpと近い。マウスは約2.6Gbp。これら3種は、遺伝子の数もほぼ同程度だと考えられている。ヒトの疾患や哺乳類の進化を解き明かす手がかりとなることが期待されている。

モルモットとは?


モルモットは、テンジクネズミ属の一種であり、学名はCavia porcellus。 モルモットの元となった種は、ナナテンジクネズミとも呼ばれる種であるが、野生種はすでに絶滅している。元は食肉用に家畜化されたもので、原産の南米では現在でも食肉用としても用いられている。

日本ではペットショップでよく見かけるが、かつてモルモットは実験動物としてよく用いられた。ジフテリアの病原体はモルモットを用いた研究によって解明された。

その後、実験動物の主役はマウスやラットなどより小型の齧歯類に取って代わられたものの、その生理学的な特性によってある種の実験(アレルギーに関する実験など)には欠くことのできない動物種として存在している。

モルモットが特に実験動物として優れている点として、ヒトと同様にLグロノラクトンオキシターゼと呼ばれるブドウ糖をビタミンCに変換する酵素を持っていないため、ビタミンCを体内で生成できないこと、薬物に対する感度が高いことが挙げられる。 


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