あけましておめでとうございます!科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、今年も最新科学の?に挑戦し続け、わかりやすい情報提供に努めます。
南極の氷をフィルムにして、地球の内部を通過する宇宙線で透視撮影する計画を日米などの国際共同研究チームが進めている。いったいどういう事だろう?

どうやら、宇宙線とはニュートリノの事で、ニュートリノはほとんどの物質を通過するほど小さいが、地球内部の密度の濃いところには吸収される性質がある。また、水や氷の分子に当たるとまれに光を発する性質がある。この2つの性質により、地球の内部を探ろうという計画だ。

宇宙のニュートリノは、ご存じ日本の物理学者小柴昌俊博士が2002年「天体物理学とくに宇宙ニュートリノの検出に対するパイオニア的貢献」でノーベル賞を受賞した宇宙線である。博士は、1987年2月23日、午前7時35分35秒(世界標準時)大マゼラン星雲内で起きた超新星SN1987Aからのニュートリノを「カミオカンデ」で検出した。

カミオカンデはニュートリノを検出した装置で地下深くに3000トンの超純水を蓄えたタンクと、その壁面に設置した1000本の光電子増倍管からなる装置を使った。そして現在のスーパーカミオカンデでは50,000トンの超純水を蓄えたタンクと、その内部に設置した11,200本の光電子増倍管からなり、カミオカンデよりも性能が大幅に上がっている。

今回の計画ではニュートリノ量を観測するのには南極の氷床を使う。120メートル間隔で80本の縦穴を掘って、地下1.4キロから2.4キロの間に17メートルごとに60個、計4800個の検出器をつるし、ニュートリノが氷(水)をつくる原子核と反応した際に出る光を測定する。

スーパーカミオカンデで使う水の量は5万トンあるが、今回はその約2万倍10億トンもある南極の氷(水)を使うのでさらに効率が上がるという。それにしてもニュートリノをつかまえるのに南極の氷を使うとは、何と素敵でスケールの大きなアイデアだろうか。(参考 Wikipedia・asahi.com)

関連するニュース
地球の中身、宇宙線で透視撮影 「フィルム」は南極の氷


地球を突き抜ける宇宙線「ニュートリノ」を使って地球内部の様子を探る計画を、日米などの国際共同研究チームが進めている。いわば宇宙線による透視撮影で、約1立方キロの南極の氷が「フィルム」だ。これまで地震の揺れなどから大まかに推測するしかなかった地球の内部構造が、より詳しくわかるようになると期待されている。
 
ニュートリノで地球を透視する仕組み
 
ニュートリノは小柴昌俊・東京大特別栄誉教授のノーベル物理学賞に結びついた素粒子で、高エネルギーのニュートリノが宇宙のあらゆる方向からほぼ同じように宇宙線として降り注いでいる。

他の粒子とめったに反応しないため、ほとんどは地球も素通りしているが、地球の内核など密度の高い部分を通ると吸収量が増える性質がある。

東京大や米ウィスコンシン大などのチームはこの性質に着目。ニュートリノ宇宙線を南極で観測する国際共同研究「アイスキューブ」計画(一部観測開始)の中で、飛来方向によるニュートリノ量の違いから地球の内部物質による吸収量、ひいては地球の密度分布を調べることにした。

各方向からのニュートリノ量を観測するのには南極の氷床を使う。120メートル間隔で80本の縦穴を掘って、地下1.4キロから2.4キロの間に17メートルごとに60個、計4800個の検出器をつるし、ニュートリノが氷(水)をつくる原子核と反応した際に出る光を測定する。

同じ原理のニュートリノ観測施設「スーパーカミオカンデ」(岐阜県飛騨市)の水タンク(5万トン)に比べ、約2万倍の氷(水)を含むため、極めて効率良く観測できる見込みだ。

地球内部の密度分布がわかれば、地震や火山活動で主要な役割を果たすマントルと外核の境界面の様子を知ることができるという。チームの田中宏幸・東京大地震研究所特任助教は「地球の誕生や歴史を解明する手がかりになる」としている。(asahi.com 2008年01月11日)  

ニュートリノ (Neutrino) とは何か?


ニュートリノ (Neutrino) は、素粒子のうちの中性レプトンの名称。

ニュートリノは電子ニュートリノ・ミューニュートリノ・タウニュートリノの3種類もしくはそれぞれの反粒子をあわせた6種類あると考えられている。

W・パウリが中性子のβ崩壊でエネルギー保存則が成り立つようにその存在を予想。「ニュートリノ」の名はβ崩壊の研究を進めたエンリコ・フェルミが名づけた。フレデリック・ライネスらの実験によりその存在が証明された。

宇宙からのニュートリノは、1987年、大マゼラン星雲内で起きた超新星SN1987Aからのニュートリノを「カミオカンデ」が検出。発見者の小柴昌俊博士が、2002年「天体物理学とくに宇宙ニュートリノの検出に対するパイオニア的貢献」によりノーベル物理学賞を受賞したことで有名になった。

ニュートリノの歴史


ニュートリノの存在は、放射性物質のベ−タ崩壊(物質中の中性子が電子を放出して陽子に変わること)のとき、放出されるエネルギーの量が理論的な値より少なく、どこへ消失したのかが問題になったことで考え出された。

1930年、オーストリアのW.・パウリがベータ崩壊では中性の粒子がエネルギーを持ち去っているという仮説を公表。これが後に「ニュートリノ」になる粒子だった。

1932年に中性子が発見されたのをきっかけに、エンリコ・フェルミはベータ崩壊のプロセスを「ベータ崩壊は原子核内の中性子が陽子と電子を放出しさらに中性の粒子も放出する」との仮説を発表。この粒子を「ニュートリノ」と名付けた。

1956年、アメリカのライネスらによって、原子炉から生まれるニュートリノが初めて発見された。

1962年、L.レーダマンらにより、別タイプのニュートリノが発見される。

1969年、アメリカのデイビスが太陽ニュートリノの観測を開始。観測を重ねた結果、ニュートリノは理論からの予想の1/3程度しか発見されなかった。このことは、「太陽ニュートリノ問題」と呼ばれた。

1987年、宇宙からのニュートリノを発見したのが、日本の小柴昌俊博士で、このときはカミオカンデという3000トンの超純水を蓄えたタンクと、その壁面に設置した1000本の光電子増倍管からなる装置を使った。

カミオカンデ・スーパーカミオカンデとは?


カミオカンデ (KAMIOKANDE)は、ニュートリノを観測するために、岐阜県 神岡鉱山地下1000mに作られた観測装置。

ニュートリノは地球をも貫通するほど小さい微粒子だが、まれに水分子にあたることがあり、この時光が出る。カミオカンデはその光を捕らえる装置である。

カミオカンデは3000トンの超純水を蓄えたタンクと、その壁面に設置した1000本の光電子増倍管からなる。ここで使用された光電子増倍管は研究グループと浜松ホトニクスが新規に共同開発した口径20インチのものである。

現在はスーパーカミオカンデが造られており、ニュートリノの観測を続けている。スーパーカミオカンデでは、50,000トンの超純水を蓄えたタンクと、その内部に設置した11,200本の光電子増倍管からなり、カミオカンデよりも性能が大幅に上がっている。

スーパーカミオカンデは2001年に光電子増倍管の70%を損失するという大規模な破損事故が発生したが、2006年4月にほぼ修理完了。2006年7月11日に建造時と同数の光電管を備えた「Super-Kamiokande III」として観測を再開している。(2006.4.18 アイラブサイエンスより) 


ニュートリノでめぐる素粒子・宇宙の旅 (World Physics Selection:Readings)
C.サットン,鈴木 厚人
シュプリンガー・ジャパン

このアイテムの詳細を見る
ニュートリノ―小柴昌俊先生ノーベル賞受賞記念
田賀井 篤平
東京大学出版会

このアイテムの詳細を見る

ランキング ブログ検索 ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ←One Click please