あけましておめでとうございます!科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、今年も最新科学の?に挑戦し続け、わかりやすい情報提供に努めます。
現在、猛毒の神経毒で知られる「ボツリヌス症」が流行している。ただし人ではなく牛にである。

1999年に神奈川で28頭が報告されてから途絶えていたボツリヌス症が、2004年から再び発生。2007年までに8県で350頭を超す牛が死んだ。

ボツリヌス症には、いくつかの型があり、今回の牛の集団発生の型と人の食中毒の型は異なる。ただ、同様の毒性を持つことが確認されている。ボツリヌス症は、人では感染症法の対象だが、牛では家畜伝染病予防法に規定がなく、安全対策は行われていない。

牛のボツリヌス症が人にすぐ感染するわけではないが、欧米で牛へのワクチン接種などの対策が進んでいるのに対し、日本では検査薬やワクチンも市販されていないので、感染拡大が心配される。

ボツリヌス症とは、ボツリヌス菌がつくる毒素中毒で、神経がマヒし呼吸困難などを起こす。

ボツリヌス菌毒素は、最も毒性の高い毒素の一つとされている。純粋な1グラムの分量は、100万人以上のヒトを殺す分量であるとされる。

このため、ボツリヌス菌は歴史上「生物兵器」として、戦争やテロにおいて使われる可能性があり話題になった。「生物兵器」としては、ある一地点からボツリヌス菌毒素を噴霧した場合、風下500メートル以内の人口の10%を殺傷するだろうといわれている。

日本でおきたテロとしては、1995年の東京の地下鉄サリン事件に先立って、オウム真理教が、ボツリヌス菌毒素を生物兵器として使用する可能性があった。

このように恐ろしいボツリヌス菌であるが、ボツリヌス毒が、神経を一時的にまひさせ、筋肉を弛緩させるので、筋肉が異常に緊張する病気などの治療のほか、眉間のしわを取る美容整形にも使われるのは驚きである。

この細菌は、土の中でよく見られる。酸素が少ない環境下でよく生育する嫌気性の菌である。不利な環境下では、芽胞を形成して生き残る。

食中毒の予防としては、菌を死滅させるには100℃で6時間、芽胞で120℃で4分間もの加熱が必要であるが、ボツリヌス毒素自体は100℃で1〜2分の加熱でなくなる。このため、ボツリヌス菌による食中毒を防ぐには、食べる直前に食品を加熱することが効果的である。(参考HP Wikipedia・横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課) 

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牛350頭が「ボツリヌス症」に、04年以降8県で


牛のボツリヌス症の集団発生が国内で2004年以降相次ぎ、8県で350頭を超す牛が死亡または廃用となったことが小崎俊司・大阪府立大教授(獣医感染症学)の調査でわかった。

ボツリヌス症は、人では感染症法の対象だが、牛では家畜伝染病予防法に規定がなく、安全対策は行われていない。食肉に付いていた場合、十分に加熱すれば毒素は壊れるが、小崎教授は「消費者、生産者のため早期に詳しい調査や対策をすべきだ」と警告している。

ボツリヌス症は、ボツリヌス菌が作る毒素による中毒で、神経がマヒし呼吸困難などを起こす。小崎教授によると、国内の牛の発症は1994年に北海道で52頭が初めて報告され、99年に神奈川県で28頭が報告されて以降、途絶えていた。

しかし04年、神奈川県で17頭の発症を確認。05年は兵庫県で127頭のほか秋田、愛知、三重、鳥取の4県でも発生し、06年は鹿児島、岩手県、07年も愛知県で感染が確認された。突然倒れたりした後、1日から1週間で死ぬ例が多く、致死率は極めて高い。

小崎教授は「飼料などに付いた菌が牛の腸で増え、ふん尿が混じった水やえさを介して広がった可能性が高い」と見る。届け出義務はなく、集団感染を自主報告した例がほとんどで、実際はさらに広がっている可能性があるという。

英国では06年、牛の感染死が相次ぎ、政府が大規模調査を実施。豪州やブラジルでは肉や牛乳の汚染を懸念し、牛へのワクチン接種などの対策が進んでいるが、日本では検査薬やワクチンも市販されていない。

ボツリヌス毒素は、いくつかの型があり、今回の牛の集団発生の型と人の食中毒の型は異なる。ただ、動物実験では同様の毒性を持つことが確認されている。(2008年1月19日09時06分  読売新聞)

ボツリヌス菌とは?


ボツリヌス菌(学名:Clostridium botulinum)は、クロストリジウム属の細菌である。グラム陽性の大桿菌および偏性嫌気性菌

ボツリヌス菌は、土の中でよく見られる菌。酸素が少ない環境下でよく生育する嫌気性菌。不利な環境下では、芽胞を形成して生き残る。

土の中に芽胞は広く存在する。菌は毒素の抗原性の違いによりA〜G型に分類され、ヒトに対する中毒はA,B,E,F型で起こる。A、B型は芽胞の形で土壌中に分布し、E型は海底や湖沼に分布する。

ボツリヌスの語源はラテン語のbotulus(腸詰め、ソーセージ)であり、19世紀のヨーロッパでソーセージやハムを食べた人の間に起こる食中毒であったためこの名がついた。1896年、ベルギーの医学者エミール・ヴァン・エルメンゲム (Emile van Ermengem) により発見・命名された。

ボツリヌス菌が作り出すボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)は毒性が非常に強く0.5kgで全人類を滅ぼす事が出来ると考えられていたため、生物兵器として研究開発が行われた。炭疽菌を初めとする他の生物兵器同様、テロリストによる使用が懸念されている。(参考HP Wikipedia・横浜市衛生研究所感染症・疫学情報課)

 

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