科学大好き!アイラブサイエンス!このブログでは、最新科学の?をくわしく調べ、誰にでもわかりやすい情報提供に努めます。
千葉県の富津市の富津海岸では、3月8日から潮干狩りが始まる。期間は3月8日から8月31日まで楽しめる。料金は中学生以上1400円(2kg)、小学生700円(1kg)。ただし「潮干狩り」の名の通り、潮が引いた時間帯でないと入場できないので注意。

ところで2007年7月、同じ千葉の小櫃川河口付近では、アサリが大量に死んで、漁業に大きな被害が生じた。その原因はアサリに寄生するウミグモのなかま「カイヤドリウミグモ」が大量に発生していたことにあった。ウミグモのなかまはアサリなど軟体動物や刺胞動物の体に口吻をさし込んで体液を吸収することが知られている。

なぜこのような生物が大量発生するのだろう?

どうやら、この生物、古くから東京湾にいる生物ではなくて海外から来た外来種らしい。かれらはどうやって東京湾にやってくるのだろう?

「バラスト水」問題
調査の結果、船の“バラスト水”からやってくるものが多いそうだ。船は積み荷がないときは海水を吸い上げ、船のタンクに貯蔵し船のバランスをとる。港に着き、積み荷を積むときこのバラスト水を吐き出すため、この水の中に外来種が混ざって来る。
 
バラスト水1リットルに、およそ100種の生物がいるという。これまで問題になった生物には次のようなものがある。

・1988年アメリカ・ミシガン湖でヨーロッパから来た「ゼブラマッスル」が大発生。発電所の取水管を詰まらせ近隣を停電にし10億ドルの被害が起きている。
・アメリカ西海岸では「上海ガニ」が堤防に巣穴を掘り決壊させた。
・オーストラリア(タスマニア)では日本からのヒトデが漁業に大打撃を与えた。
現在の東京湾ではどうなのか?
・アメリカからやってきた「ホンビノスガイ」
・地中海から来たと思われるムラサキイガイ(4万トンもある)
・「チチュウカイミドリガニ」1984に発見され現在は帰化したも同然。
・北中米の西海岸からやってきた「イッカククモガニ」
・アオヤギやアサリを食べる北朝鮮からの「サキグロタマツメタガイ」。 

参考HP 近未来×予測テレビ「ジキル&ハイド」
  → http://www.asahi.co.jp/kinmirai/
富津漁業協同組合
 →  http://www.jf-futtsu.com/
東邦大学理学部 東京湾生態系研究センター
 → http://marine1.bio.sci.toho-u.ac.jp/tokyobay/index-j.html

 

東京湾の生物誌

築地書館

このアイテムの詳細を見る
外来水生生物事典
佐久間 功,宮本 拓海
柏書房

このアイテムの詳細を見る

ランキング ブログ検索 ブログランキングへ ブログランキング・にほんブログ村へ ←One Click please