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美しいサンゴの海と緑豊かな自然を持つ、沖縄に生息する多様な動物たち。四方を海で囲まれているため、その貴重な種は外敵から守られていた。ところが人が大量に地球上移動することになった現代。1人が外から動物をつれてきたり、1人が草一本持ち帰ったりしただけでも、環境は大きく変化する。

希少な生物たちは住処をおわれ、減少の一途をたどっている。世界的には人口の増加により、食糧不足、水不足が問題となっている。さらに森林伐採による地球温暖化の問題が解決しない。ますます再生可能な発展を考える必要性が高くなった。

これからは、ただ食べて、働いて、寝て、遊ぶ「単純消費」の時代から、自助努力・高い精神性を持続しながら、環境保護・育成する「再生可能」な発展をすることが大切になる。

インドネシア、アマゾンで生活する現地の人たちの中には生きるために、森林を伐採する人がいる。「政府に許可をもらっているから」というだけで、何も考えずに切っているとしたら恐ろしいことだ。

その人達の行っている行為が地球環境にどんな影響を及ぼしているのかわかっているのか、わかっていないのかは大変重要である。各国の政府はただ国民に自然環境を消費させるのではなく、切ったら植林するなど再生する必要性をあわせて教育し、指導していかねばならない。

WWFジャパンは、昨年から森林総合研究所に委託し、沖縄本島北部の「やんばるの森」に住み、絶滅危惧(きぐ)種に指定されている「オキナワトゲネズミ」の捕獲調査を開始。今回、30年ぶりに実物を捕獲し確認することができた。

国の天然記念物にも指定されている「オキナワトゲネズミ」は近年、野生化したネコ(ノネコ)などの被害により減少。2003年以降は生息が確認されておらず、絶滅したのではないかともいわれていた。

絶滅危惧種は、人類が環境を保護し、「再生可能」な発展をしているかどうかを探るのに格好の指標である。これからも、自然環境を注意深く観察しながら「再生可能」な未来を目指したい。(参考HP WWF Japan・森林総合研究所)

関連するニュース
絶滅危惧種のオキナワトゲネズミ、30年ぶりに確認


約30年ぶりに実物が確認されたオキナワトゲネズミ(森林総合研究所提供) 世界自然保護基金(WWF)ジャパンは5日、沖縄本島北部の「やんばるの森」に住み、絶滅危惧(きぐ)種に指定されている「オキナワトゲネズミ」を捕獲したと発表した。

実物を確認したのは30年ぶり。

オキナワトゲネズミは、沖縄本島北部にのみ生息する希少種。近年、森林の環境悪化や野生化した猫による捕食のせいで激減し、1998年には環境省のレッドリストで絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧1A類」に指定された。実物が最後に捕獲・確認されたのは1978年で、最近では2003年に野猫のふんの中に体毛が見つかった程度だった。

WWFジャパンは、森林総合研究所に委託し、昨年からオキナワトゲネズミの捕獲調査を開始。2月末に自動カメラがトゲネズミを撮影した付近にわなを仕掛けたところ、3日にメスの成獣が捕まった。体長などを計測し皮膚細胞を採取した後、すぐ生息地に戻したという。(2008年3月5日  読売新聞)

オキナワトゲネズミ(Tokudaia muenninki)とは?


オキナワトゲネズミは体長12cm〜17cm。夜行性で、「やんばる」の亜熱帯の豊かな自然林にすみ、イタジイなどの大木の根元にできた穴などを巣として利用しています。特に重要な生息環境は、シイなどの常緑広葉樹の森で、食物もシイを中心とした樹木の実(ドングリ)や、森にすむ昆虫に頼っています。

その名の通り、先が尖った毛を生やしており、同じ南西諸島の奄美大島とその隣の徳之島にも、近縁種のアマミトゲネズミ(Tokudaia osimensis)とトクノシマトゲネズミ(Tokudaia tokunoshimensis)が生息していることが知られています。

地元では「アージ」または「アージー」と呼ばれたオキナワトゲネズミは、IUCN(国際自然保護連合)のレッドリストに、絶滅寸前のランクであるCR(近絶滅種)としてその名前が記載されている、世界的な絶滅危機種。環境省や沖縄県のレッドデータブックでも同じくCR(絶滅危惧1A類/近絶滅種)として記載され、国の天然記念物にも指定されています。(WWFJapanより)

沖縄県の絶滅種・絶滅危惧種の哺乳類


絶滅種
・オキナワオオコウモリ 翼手目オオコウモリ科 Pteropus loochoensis Gray, 1870 絶滅種 

絶滅危惧種
・イリオモテヤマネコ 食肉目ネコ科 Felis iriomotensis (Imaizumi, 1967) 絶滅危惧種 ,国指定特別天然記念物,国内希少野生動植物種
・ダイトウオオコウモリ 翼手目オオコウモリ科 Pteropus dasymallus daitoensis Kuroda, 1921 絶滅危惧種 希少種,国指定天然記念物
・カグラコウモリ (イシガキカグラコウモリ、 ヤエヤマカグラコウモリ) 翼手目カグラコウモリ科 Hipposideros turpis Bangs, 1901 絶滅危惧種 希少種
・ミヤココキクガシラコウモリ 翼手目キクガシラコウモリ科 Rhinolophus pumilus miyakonis Kuroda
・オキナワトゲネズミ 齧歯目ネズミ科 Tokudaia muenninki Johnson, 1946 絶滅危惧種 危急種,国指定天然記念物 
・ケナガネズミ 齧歯目ネズミ科 Diplothrix legata (Thomas, 1906)
・リュウキュウユビナガコウモリ 翼手目ヒナコウモリ科 Miniopterus fuscus Bonhote, 1902 危急種
・ワタセジネズミ 食虫目トガリネズミ科 Crocidura watasei Kuroda, 1924 希少種 危急種
・ヤエヤマオオコウモリ 翼手目オオコウモリ科 Pteropus dasymallus yayeyamae Kuroda, 1933 希少種 (沖縄県レッドデータブックより)
 
参考HP 
沖縄県レッドデータブック(沖縄県文化・環境部)
 →  
http://www.pref.okinawa.jp/okinawa_kankyo/shizen_hogo/rdb/index.html

WWF Japan →  http://www.wwf.or.jp/index.htm

 
沖縄やんばるの森―世界的な自然をなぜ守れないのか
伊藤 嘉昭
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ジュゴンが危ない―米軍基地建設と沖縄の自然
亀山 統一,佐次田 勉,大城 保英,宮城 義弘
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