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お気に入りのクオーツ時計が動かなくなった。もう電池を入れ替えて3年ぐらいたったろうか?時計のありがたさを実感している。最近は電波時計が普及し、時間がずれると自動的にあわせてくれる。便利になったものだ。しかし、それでも通常時を刻むのはやはりクオーツだ。

クオーツとは何だろう?

クオーツとは水晶(石英)のことで、水晶振動子を用いた時計である。水晶は圧電体の一種であり、交流電圧をかけると一定の周期で規則的に振動する。クォーツ時計ではこれを応用し、通常は32,768Hz(= 215Hz)で振動する水晶振動子を用いて、アナログ時計の場合には時針の速度を調節し、デジタル時計の場合はその信号を電気的に処理して時刻を表示する。

クォーツ時計自体は1920年代に既に発明されていたが、大きさなどの面で実用化にはほど遠く、クォーツ時計が発売されるのは1969年のセイコーによる腕時計であった。一般的なクォーツ時計の誤差は1ヶ月で15〜30秒程度である。

そもそも1秒とは何だろう?

もとはもちろん地球が1日に1回自転することが基準であり、1日は24時間である。ところが観測技術が向上するに従って、地球の自転周期は一定でなく、秒が正確に定義できないことがわかった。そこで、

1954年の第10回国際度量衡総会(CGPM)での決議で地球の公転周期を基準にすることになった。しかし、地球の公転速度も一定のものではなかった。そこで人類は一定の時刻を正確に刻む基準を求めた。それが、原子時計である。原子や分子には、ある特定の周波数の電磁波を吸収(スペクトルにおける吸収線)あるいは放射(同、輝線)する性質があり、その周波数からクォーツ時計よりも正確な時間を求めることができる。1967年に定められた秒の定義は原子の周波数から決められた。

1967年の第13回国際度量衡総会において、現在の原子時によるSIの秒の定義が決定された。「秒は、セシウム133の原子の基底状態の二つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の91億9263万1770倍の継続時間である」と定義されている。原子時計の代表例であるセシウム原子時計は、この定義を使って“1秒”を決めているのだという。

1997年の国際度量衡局(BIPM)の会議で「この定義は0ケルビン(K)におけるセシウム原子について言及したものである」という声明が出された。

2008年3月6日米国立標準技術研究所(NIST)が原子にあてる電磁波を、コヒーレントなレーザー光に変えることで精度のよい原子時計を開発した。その誤差は10億年でわずか1秒以内。すばらしい技術である。 

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「次世代時計」10億年で誤差1秒以内 米研究所開発


10億年に1秒も狂わない時計を、米国立標準技術研究所(NIST)のグループが開発した。今の最高性能の原子時計より10倍以上正確になる。次世代の「時の基準」づくりは、激しい国際競争が続いている。米科学誌サイエンス電子版で6日発表する。

NISTの時計は、レーザー光を使った。水銀やアルミニウムのイオンを一つだけ捕まえ、それに光を当て、微細な振動の変化を読み出す。今の原子時計は、電波をセシウム原子に当てて起きる振動を「振り子」として数えているが、レーザー光は、電波より1000倍以上細かく変化を読めることから精度向上につながった。( asahi.com 2008年03月07日 )

 
時間はどうやってきまっているか?
地球の自転を基準にして「1日」という長さが決められ、その24分の1を1時間、さらにその60分の1を1分、その60分の1を1秒としました(太陽暦)。その他、月が1回公転する時間を1月と決める方法(大陰暦)もあります。
現在では地球の自転速度が一定でないことがわかりました。そこでセシウム原子のエネルギー状態が変化するときに出す電磁波の周期を規準にした原子時計が使われています。

原子時計とは何か?
原子時計は、原子または分子の、特定のエネルギー準位間の遷移にともなう電磁波の周波数を時間間隔の基準とする。つまり、原子の電子の状態に変化がおこり、2つの状態の間を振動する。その振動が規則ただしいことを利用している。このような電磁波は、原子または分子に固有の周波数をもち、ひじょうに精度がよい。

原子時計にはふつうセシウム原子がつかわれ、国際単位系の時間の基本単位である秒を定義するのにつかわれている。この時計では、いちばん低いエネルギー状態(基底状態)のうち、ある超微細エネルギー状態にあるセシウム133の原子に、別の超微細エネルギー状態へ遷移するときの共鳴周波数に近い周波数をもつマイクロ波をあてる。

このマイクロ波の周波数を調整して、ちょうど共鳴周波数になると、セシウム原子が別のエネルギー状態へ遷移する。このときのマイクロ波の振動が91億9263万1770回くりかえされると1秒になると定義されている。

セシウム原子時計はきわめて正確で、長期間にわたり安定している。もっとも高精度なセシウム原子時計は、100万年にプラスマイナス1秒程度の誤差といわれている。(参考HP Wikipedia)
 

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