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世界で二酸化炭素排出量の多い国はどこだろう?

1位米国(56.1億トン)、2位中国(28.0億トン)、3位ロシア(14.4億トン)、4位日本(11.9億トン)、5位インド(10.7億トン)、6位ドイツ(7.9億トン)の順(2000年調べ)。

日本が第4位というのは残念である。日本は平成17年2月16日に発効した京都議定書によると温室効果ガス削減目標は、6%。(1990年度の二酸化炭素排出量を基準)

ところが現在、日本より高い削減目標を掲げた EU などの西欧諸国が抑制に努めているのに対し、日本では −6% どころか +8% と増加しており(2007年調べ)、この状況になっても政府当局は効果的な対策を実施できずにいる。

政府としては、新エネルギーや原子力発電に期待をしているのかもしれないが、いったいどの新エネルギーに力を入れているのかがわからないし、地震国日本で本当に原子力発電を増やしていけるのか疑問である。

昨年7月の新潟県中越沖地震のため、東京電力の柏崎刈羽原発が被災して停止した影響で、2007年度の原子力発電所の設備利用率が60・7%にとどまり、最近10年間では下から2番目の低さだった。

柏崎刈羽原発の周辺断層の調査も基準が甘く、1988年に同原発6、7号機の設置許可申請の際、断層帯の4つの断層のうち南側の3つを別々に評価したが、連動する可能性は想定していなかった。北側のもう一つの断層は、原発から30キロ以上離れており、影響は少ないとして、評価対象にもしていなかったという。

東電は今回の見直しで、「4つの断層の連動する可能性と断層までの最短距離を約20キロ」と再評価した。また、中越沖地震を引き起こしたとされる同原発から約20キロ沖合の海底断層の規模についても、20キロとした評価を改め、27キロ(最大30キロ)とした。30キロの場合、M7クラスの地震が起きる可能性がある。

まさに地震国日本、沸騰したやかんを頭に載せて歩いているような感覚だ。それでも原子力発電を増やしていくのだろう。

8月の洞爺湖サミットで福田首相は何を話すのだろうか?


関連するニュース
「原発、温暖化ガス削減へ不可欠」 原子力白書掲げる


国の原子力委員会(近藤駿介委員長)は21日、07年版原子力白書を閣議に報告した。温室効果ガスの排出量削減に向け、「原子力エネルギーの平和利用の拡大が不可欠」と明記。地球温暖化対策としての原子力利用を、国内だけでなく世界的にも拡大するための取り組みが必要との姿勢を初めて明確に打ち出した。

政府が昨年5月に世界の排出量を2050年までに半減させる目標を掲げたことを受け、有識者による懇談会で検討した結果を踏まえた。省エネや再生可能エネルギーの利用拡大などとともに、原子力の平和利用拡大が不可欠との共通認識や枠組みづくりを国際社会に積極的に働きかけるべきだとの考え方を示した。

一方、相次ぎ発覚したデータ改ざんや事故隠し、新潟県中越沖地震での東京電力柏崎刈羽原発被災などにも触れ、「国と事業者の安全文化やリスク管理活動の取り組みに、なお改善・改良の余地がある」とした。( asahi.com 2008年03月21日 )

柏崎刈羽原発の周辺断層、中越沖地震上回るM8級の危険も


東京電力は27日、新潟県の柏崎刈羽原子力発電所について、昨年7月の中越沖地震を大幅に上回るマグニチュード8級の巨大地震も考慮する必要があるという周辺断層の再評価結果をまとめ、経済産業省の専門委員会に報告した。

国の新耐震指針に基づいて、再評価したもので、これまで別々に活動すると判断していた4つの断層が同時に動く場合も想定した。

東電は昨秋から、同原発周辺で、音波などを使って地下の構造を調査。ほとんどの断層の大きさが、過去の評価結果を上回った。

M8級の地震が想定されたのは「長岡平野西縁断層帯」。国の地震調査研究推進本部は2004年、「連動した場合はM8級の可能性がある」と発表している。

しかし、東電は1988年に同原発6、7号機の設置許可申請の際、同断層帯の4つの断層のうち南側の3つを別々に評価したが、連動する可能性は想定していなかった。北側のもう一つの断層は、原発から30キロ以上離れており、影響は少ないとして、評価対象にもしていなかった。

東電は今回の再評価で、「4つの断層は地下構造が異なるため、個別に考慮するのが妥当だが、連動する可能性がないとは言い切れない」として、4断層の長さを足し合わせ、長さ約90キロに及ぶ大断層の存在を想定した。断層と原発の最短距離は約20キロ。

また、中越沖地震を引き起こしたとされる同原発から約20キロ沖合の海底断層の規模についても、03年の長さ20キロとした評価を改め、27キロ(最大30キロ)とした。30キロの場合、M7クラスの地震が起きる可能性がある。(2008年3月27日 読売新聞)
 

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