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福田首相は、7月7〜9日の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)にアピールする温暖化対策の一つとして、サマータイム制度の2010年導入を考えている。

サマータイム制度とは何だろうか?
サマータイムとは、簡単にいうと日の長い夏の間だけ、時計を1時間早く進める制度のことである。

我が家では時間にルーズなところがあるため、5分進めている時計がある。これが1時間になったと思えばわかりやすい。

何の目的でこんなことをするのであろうか?
洞爺湖サミット(主要国首脳会議)でアピールするくらいなので、そのねらいは省エネルギー効果だ。夜は標準時よりも早く寝ることになるため、照明や冷房に使用する電力を節約できるという。環境省は、二酸化炭素の排出量を年間120万トン程度、削減できると見込んでいる。

現在、欧州や北米、南米など世界70か国以上で導入されているが、その目的も省エネルギー効果である。経済協力開発機構(OECD)加盟30か国で見ても導入してない国の方が少ない。日本と韓国、アイスランドぐらいである。

日本で過去、サマータイム制度を導入したことはあるのだろうか?
日本では戦後の1948〜51年の4年間、サマータイムが導入されたことがある。昭和23(1948)年4月28日、GHK(連合国軍総司令部)の意向によって、サマータイム法が公布され、5月の第1土曜から9月の第2土曜まで、時計を1時間進ませる夏時間が導入された。このときは、寝不足や通勤ラッシュの激化、働く時間が長くなったという指摘もあり、国民の評判はよくなかった。このため、昭和27年に廃止されている。

アジアではサマータイムを導入している国はない。韓国は1987年、ソウルオリンピックを契機に欧米と歩調を合わせようと導入したが、1989年に廃止した。中国も1989〜1992年に導入した。国土が東西に広いにもかかわらず標準時間が統一されているため、地域によってはサマータイム導入で「朝なのに真っ暗」といった不都合が生じ、廃止された。

世界でサマータイム制度はどう評価されているのだろうか?
サマータイムは1916年にイギリスやスウェーデンなど欧州の6か国で始まった。当時は第1次世界大戦の最中で、戦争に必要な燃料を少しでも多く確保するため、夜の照明に使う燃料を減らそうとした。

導入済みの国で指摘されている効果としては、「省エネルギー」(アイルランド、米国など)、「労働生産性の向上」(イラン、スロベニア)などがある。ほかに「交通事故の防止・減少」(カナダ、チリなど)を挙げる国もある。

また、「他国の制度と調和することで、経済的な結びつきが強まる」(ウクライナ、ルーマニアなど)との声も根強い。欧州で、日本と同程度の緯度に位置する国々にも導入事例が多いのは、経済活動の際に利便性が高いとの理由が大きいようだ。

私たちはどうすればよいのだろうか?
それにしても「いきなり」という感じを受けるのは私だけだろうか?「サマータイムは健康に悪影響」といって睡眠学会が導入反対声明を出している。北海道ではサマータイムを実験的に取り入れている所もある。その結果、働く時間が長くなったという意見もある。

小泉元首相も言っているようにもう少し、個人や企業、役所などが自主的に実験的に時計を進ませて生活してみることが大切に思う。「それから」議論しても遅くない。

福田首相は「地球温暖化対策」として「国民にも負担」を考えているようだ。できることなら協力したい。まずは1時間早起きしてみよう。はたしてあなたはサマータイムに耐えられるだろうか?

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地球温暖化対策、政府懇談会「国民も負担を」の提言案


政府の「地球温暖化問題に関する懇談会」(奥田碩座長)が16日に福田首相に提出する提言案の内容が、13日明らかになった。

温室効果ガス排出を抑制する低炭素社会への移行に関し、「新たなコストは、産業界のみが負担するのではなく、広く国民レベルでも応分の負担をする制度設計が考慮されるべきだ」と指摘、地球温暖化対策に伴う社会的コストの国民負担を強調したのが特徴だ。

夏季に時間を1時間早めるサマータイム制度導入なども列挙し「新たな国民運動も次々と展開されなければならない」と促している。

懇談会の提言は、首相が9日に表明した地球温暖化対策に関する新たな指針「福田ビジョン」を補うものだ。産業界に反対論の根強いガス排出量取引制度の国内導入については、「欧米の動向を注視しつつ、試行的実施を通じ、日本の実情を踏まえたものとして検討が続けられなければならない」とするなど、ビジョンを踏まえた内容となっている。(2008年6月13日20時11分  読売新聞)
 

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